最近はまた税制改正の話から、また値下がり物件増加の話から・・
「今は買いどきか?」のような住宅取得の話が聞こえてきます。
では、本当に「住宅は今買い時か?」で考えてみましょう。
財団法人日本不動産研究所が調査した「市街地価格指数」では、価格はバブルの絶頂だった1990~91年ごろを天井にして、それ以後商業地も住宅地もずっとトレンドは確実に下がっています。
住宅地での指数で見てみましょう。
全国で見ると地価動向は、全ての用途で下落基調が継続しているが、消費の緩やかな持ち直しやサプライチェーンの立て直し等を反映し、下落幅はわずかに縮小している。(平成12年3月を100とする)
住宅地
北陸地方の現在の市街地価格指数によると過去4回の動向(H23.9 末調査)
前期比=半年間の変動率(%)
21.9末 22.3末 22.9末 23.3末 23.9末 住宅地 北陸地方 ▲ 2.5 ▲ 2.4 ▲ 2.0 ▲ 1.8 ▲ 1.7
木造建築費
北陸地方の現在の市街地価格指数・全国木造建築費指数の結果では、
北陸地方 住宅地 指数 前期比 前年同期比
57.5 △1.7 △3.4
指数=平成12年3月末を100とする指数 前期比=半年間の変動率 前年同期比=1年間の変動率
いずれにしても、一部一時期を除いて確実に下がっているのです。
これから10年後20年後は幾らになっているでしょうか?
少子高齢化で人口が減る時代では、あまり期待できそうにもありません。
住宅と言っても、戸建の場合、土地の価格だけではありませんが、今までは古い建物はほとんど評価されていません。
これからは長期の使用に耐える住宅が出てきたり、街並みなど環境の要素も評価されたり、古いものの再利用価値が出たりと住宅の価値判断も変わってくるのでしょう。
また、今後は高齢者が非常にふえるので、住まい方自体はかなり既存のものとは変わった、いろいろな工夫やタイプが出てくると想定されます。
そのようなことを考えると、少なくとも「税制改正が、ローン金利が、不動産価格が・・だから買い時」という発想での「買い時はない」と見ておいたほうが良いのではないでしょうか?
これから着実に値下がるものを、絶対に返さなければならない非常に大きなローンで買うというのは頷けません。
安くなる可能性が高いものを、まだ高いうちにローンを組んで金利を払ってまで買うということですから・・
これからは、これまでの「買い時かや損得論」より何よりも
「自然体」が一番。
お金が余っていれば買う、
現金が豊富なら買う、
非常に気に入れば買う、
もう動かないなら買う、
長期にそこに住みたいなら買う、
そして自分の資産の中での住宅の比重が小さければ買う
それが良いのではないでしょうか。
そこで非常に重要なのは、「将来プランの必要性」ではないでしょうか?
日本の将来が不透明で、会社の将来が不透明で、今後の人生設計に不透明性が増している昨今。給与体系も年功序列から実力主義に変化してきています。
だからといって、年寄りの給料が減ったとはよく聞きますが、若手の給料が増えたとは余り聞きません。
2,30代の若手は給料が低いままいつまでも上がらず、40代の働き盛りは減給におびえ、50代以上は希望退職の危機が迫る。それでも景気はなかなか改善せず国の借金だけが増えていく。つらい世の中です。
現在地価はバブル期より下がり続け、1980年頃の値まで低下してきています。
金利も史上まれに見る(住宅営業談)低レベルでここ数年比較的安定しています。
しかし、こうした社会状況を考えると、いくら金利が低くなったと言っても長期ローンを組むリスクは1980年当時に比べて確実に増えています。
さらに住宅価格は下がり続けています。
1998年頃は公庫金利が2%にまで低下した時で、今が買いどきと騒がれバブルがはじけて後久しぶりに業界も繁盛しましたが、当時のマンションを今中古で売ろうとしても1千万円以上も値が下がり、それでも買い手が出ればラッキー。担保割れで売るに売れないという人が多くなっています。
まさに「悪循環のスパイラル」。そのようなことが影響し、車など高額品が全く売れません。
さて、住宅はどうしますか?
今までは、「給料が上がらなくても、堅いところ、まあ横ばいあたり」で見ておきましょう。という時代でした。
ところが昨今の「大不況」です。派遣社員だけではなく、いよいよ正社員にも雇用調整の波が訪れようとしています。本当に長い支払いは大丈夫ですか?
「正社員の領域」、つまり「給料は悪くても横ばい・・」のような環境はそろそろ終わってきているのではないでしょうか?
住宅取得は、「長いローン」の話、住宅を取得するなら、それなりの覚悟をもって、長いローンを「給料が下がっても支払い続けられるか」の検討が必要です。
今でも、郊外であれば確実に値が下がります。新築の場合価格は建築コストで決まりますが、中古では物件の利用メリットで価格が決まるからです。新築が下がれば中古は更に下がります。さすがに都心近くの再開発地区であれば、担保割れの可能性は低いでしょうが、値上がりは期待できないと考えてよさそうです。
唯一の値上がりの可能性は、政策インフレによる物価の上昇でしょう。しかし、この場合は借金(ローン)負担も低くなりますが、物価上昇に給料が追いつかず生活も苦しくなるでしょう。加えて大きな社会混乱が起こる可能性もあり手放しには歓迎できません。
賃貸に出したら、との話もでますが、長年にわたって継続的に借り手が見つかるかどうか、借り手とのトラブルが起きたら、等、リスクは相当高いものと覚悟が必要です。
「教育費、住宅ローン、老後資金、保険・・」
今や、これらを全部希望通り手に入れることは、かなり困難なことにもなってきているかもしれません。
このような将来の問題テーマを自分のライフプランの中で優先順位を考えながら、
不要なものは何なのか?
何を取って何を我慢するのか?
緊急時にはどのような対応が可能なのか?
を考えなければいけない時代です。
事前に考えておくのと、全く予想していない場合では対応力が違います。
「先の問題テーマを考えること、長期間にわたって考えること」は通常ではなかなか時間も手間も掛かってできません。
FPによる「ライフプランやキャッシュフロー表」の世界は、それを可能にします。また、相談だけではありません。それを「実現」することもできるのです。
どのローン?
どの住宅?
税制の改正は?
物件価格は?
と住宅取得ばかりあせっても仕方ありません。(そういう人があまりにも多いので・・)
いまこそライフプランをじっくり考えて、資金の可能性や将来リスクを考えなければいけません。
住宅が無くなることはありませんし、これからもチャンスは幾らでもあるものです。
住宅を買わなくて、それで不幸になった人は誰もいませんし・・。
これからの住宅取得、今こそ本当に資金計画プランで差が出る時代です。
今こそ本当に
住宅資金プラン < ライフプラン&ファイナンシャルプランが必要な時代なのです。
よくかんがえて住宅を購入しましょう。