某日、例のTVスタッフから連絡が入る
どうやら心霊スポットに案内して欲しいとのこと
今あるかわからないですよ〜
担当者:まあ、なければないでいいですし触りだけでも取れれば取れ高OKですので!
わかりました、触りだけね
その判断が間違いだったと気づくがあとの祭り
とりあえずロケ用のバスに乗り込む、相当予算を切り詰めてるのかカメラスタッフもリポーターも皆一緒だった
私は昔から後部座席が好きだから後部座席に鎮座し、あとから皆が見てない隙にこっそり寝ようという魂胆だ
メイクさんがタレントさんをメイクしてる時に
IKKOさん風にモノマネで美容のアドバイスをして
皆を笑わす
車内の空気が一変するのも束の間
くだんの心霊スポットが見えてきた
あまりの廃墟化に言葉を失う一同
…
バスの車内の冷房が異常に冷えた感じがする
いざ、中へ入ると人数がいるので意外と怖くはなかった
はいカット〜!
なんとか撮影を終えて帰ろうとすると
キャ〜!
なんとバスのタイヤがぬかるみにはまって動けなくなっているのだ
実はすぐ側は海になっていて
満潮になるとこの辺りはぬかるみになる
見ると赤土に出来た水浸しの表面とそばに生えるススキの真横は黒い海面がゆらゆらと揺れている
後ろから押しましょうか?
若いADが外に出ようとする
出るな!
これは罠だ 絶対に出るな!
一歩でも外に出てみろ
奴らに
海に引きずられるぞ
あの家で恐怖感が無いのも当然 あの家がいわくつきではなく此処ら一帯がヤバいんだ 昼間はいいが夜は
あの世の連中と繋がりやすい
此処はおそらく戦時中米軍が地上に上がってくる時、撃ち合いになった場所か遺体が流れ着いた場所だ 潮の流れで遺体が流れ着きやすい場所は各地にある
じゃ、どうすりゃあいいの?
わからん!
その物言いに
一同はぶっ倒れた
触りだけと言っていたの完全に祟りにあった一行であった。
オカルト妄想日記終わり