勤務先で聞かれた、

「サッカーのPK戦、どう思いますか?」


キャ~、難しい質問や。

ラグビーはこんな勝敗の決め方せんしなぁ・・・・昔々、大学選手権決勝で確か明治と慶應が引き分けた際も、日本選手権への出場権はくじ引きで決めたと記憶する。くじを引いた主将は辛かったろうが、しかし、これなら「運不運」で済むし、責任の問いようもない。が、なまじっかPK戦となると、やれ技術だ精神力だと囃し立てられ、責任まで問われそうになる。PKを外した選手はさぞかし辛い思いをするだろう。


そこで、こう答えてみた、

「そう取り決めたんやから、従うしかないやろう。せやけど、PKを外した選手に責任はないんとちゃう?PK戦になる前に勝てへんかった11人の責任や。せやから、選手がPK外した選手を慰めた、と新聞に書いてあったけど、僕はちょっと違和感がある。『PK戦になる前に勝てへんかった11人のせいやのに、お前一人に嫌な思いをさせてしもた。かんにんな』と謝りに行くべきや」。


相手は何かおかしなものを見るような目で私を眺め、去って行ったので、相手が期待していたような答でなかったことは確かなようだ。


ボルネオ7番のブログ-宝仙寺




この春の明治は強い。


東海大に48-24、関東学院大に45-19、早稲田大に45-33、法政大に24-10、大東文化大に53-12、と強豪相手に勝ち星を重ねている。唯一、帝京大には19-45で破れたようだが、同志社が大敗した早稲田に競り勝ち、先週、同志社が辛勝した立教大を57-7で一蹴している。そういう明治からすれば、同志社を迎えるに際し、油断があったとしても不思議ではない。


一方の同志社には、この春最後の関東有力校との定期戦を迎え、何かしら心に期すものがあったに違いない。その決意は、前夜に行なわれた激励会(DRC東京支部総会)での大平主将の挨拶や現役の態度からも窺うことができた。彼らは黙々と食べ、激励には礼儀正しく応え、大声で騒いだり笑い声を上げることがなかった。全員が心静かに、翌日のゲームに備えようとしているようだった。


ボルネオ7番のブログ-大平主将

キックオフ直後から同志社は全力で走って当たり、明治にはそれを受け止める力がある分、本当に受けてしまった。稼働率で言えば、100対70位の差があったのではないか。だから同志社には、前半もう一つか二つ、トライを奪っておけば良かったという後悔が残ったことと思う。前半は17-12、明治に二つのトライを奪われはしたものの、「個人で奪ったトライやし、チーム全体のエンジンは掛からんかった。同志社にとっては幸運」(狩野先輩)という見方が現実的であろう。前半はほぼ同志社の狙い通りになったといって良いと思う。


惜しむらくは、後半開始早々から20分くらいまで、ほとんど同志社陣内で戦うことになってしまったことだろう。いろんな意見があるだろうが、私は気合いが若干空回りしたかなと思っている。前に出るという積極果敢な気持ちからであろうが、無理に自陣ゴール前からボールを回して潰されたり、明治がコントロールしてボールを出すばかりになっているモールやラックに入り、その後のディフェンスが手薄になったり、地域を大きく挽回するキックではなく、敵の裏に出るチョン蹴りをチャージされてそのままトライを奪われたり、いずれも結果論かも知れないが、若干、自滅の感は否めない。闘志満々であっただけに、誰か冷静にゲームをコントロールするリーダーが必要だったかなと思う。


同志社が接戦に持ち込めたのは、先ずセットプレーで互角に戦えたことが理由だろうか。明治のスクラムは重そうだったが、同志社は良く凌いだと思う。又、ラインアウトでは攻守ともに金本選手の健闘が光った。


ボルネオ7番のブログ-スクラム

ノーサイドの瞬間、同志社ファンや校友が多数詰め掛けたスタンドからは溜め息が漏れ、その後、大きな拍手が湧いた。ひょっとするとワンサイドゲームになるかと覚悟していたところ、予想以上の健闘をしてくれたという安堵と激励の拍手だろうか。


しかし、その光景を見ながら、仲間の一人が一言、

「勝てるゲームだったんじゃありませんか。何故、勝てなかったんでしょう」。


一瞬、回りが静かになったが、居合わせた者が深く頷いた。

全くその通りだ。

次に対戦するとしたら学生選手権であろう。その時は何としても勝たねばならない。

同志社、がんばれ!

東京で待ってます。


同志社29-38明治


前半を17-12で折り返し、後半同志社は逆転されたものの、残り5分のところで2点差まで迫った。残念ながら再逆転はならず、終了間際には明治にダメ押しのトライを許し、9点差の敗戦となったが、同志社にとっては、ここ数試合の不振から何を学んだのか、その学習効果を見せることができるゲームになった。


前半の同志社は果敢に攻め、又、ディフェンスでは思い切って前に出ることを心掛けていた。結果として、同志社の前に出る勢いが明治の出足を制し、明治に攻撃のリズムを作らせなかった。3週間前の早稲田とのゲームでは、この前に出るディフェンスがなく、早稲田に余裕を持ってゲームを作らせてしまっている。私の尊敬する浦野先輩(S43年卒)は、「ラグビーは、前を向いている選手の多い方が勝つ」と喝破されたが、まさにその名言を実証するかのようなゲーム運びができたのかと思う。


ボルネオ7番のブログ-菅原と四至本

プロップ1番の菅原は前半、何度かゴールに迫る突進を見せた。倒れそうで倒れない、止まりそうで止まらない、その二枚腰、三枚腰とでも言うのだろうか、柔らかくて強い腰が印象的だった。NO.8の四至本は闘志の塊のようなプレーを何度か見せ、回りの選手に勇気を与えていた。FW戦で均衡を破れる選手、プレーヤーを鼓舞できる選手は貴重である。


(続く)