チップニューヨークではマクドナルドやスターバックス、MOMAのコーヒーショップやホテル近くのカフェ、又、ニューヨーク在住の友人が連れて行ってくれたレストランでも食事したが、味もサービスも予想より良くて満足した。値段が高いことは、事前に聞かされていたことから大きな驚きにはならなかったが、カフェやレストランで食事すると、カード決済の端末機のデジタル画面に「18%」「20%」「22%」という表示があることに驚いた。「いくらのチップにするか選択できる」と説明されたが、この中から選ぶということは「チップは払わない」という選択肢はないことになるから、チップが義務化されたのだと思った。2019年のGDPとバブル前の1980年のGDPを比較すると、日本の2.2倍に対しアメリカは7.5倍だとする記事があった。さすがアメリカは底力があると感心していたが、今やチップが商品やサービス代金の一部になってしまったことを考えると、アメリカ経済は拡大していても、それに見合う賃金の向上が追い付いていないようにも見えてしまう。経済が成長し、生活が豊かになるということは、商品やサービス価格は上がっていないが、給料は上がっているという状態だろう。そういう意味で、日本もアメリカもまだまだ課題の多い状況なんだと思った。最後に、過ごす場所が変わるだけで、これだけブログ・ネタが出てくるとは想像もしなかった。同じ毎日の繰り返しではなく、更に貪欲に、もっと意識して新しい環境に身を置こうと思う。
タクシーでボラれました!雨も降っていたし、少し荷物もあったから、地下鉄なら6駅くらいのホテルまでタクシーで帰ることにした。タクシーは直ぐに来たが、乗り始めて10分程すると、ドライバーが車を止め、料金メーターを手で叩き始めた。何事かと思ったら、「メーターがおかしい。動いていなかった。今、やっと動いたが、ここまで10ドルは掛かっている。それを現金で払ってくれるか?」と聞いてきた。ホンマかいな、と思ったが、英語の議論では負けそうだし、ここで降ろされるのは避けたいし、「分かった」と答え、降りるときにはメーター料金をカードで、10ドルは現金で支払った。現金の10ドルは多分、会社には内緒にできるドライバーのお小遣いになったのだろう。ホテルに帰ってから、なぜドライバーに「メーターの故障は我々の責任ではないよね?」とか「では、ここで降ろしてくれ。別のタクシーに乗る」とか「10ドルは高い。5ドルなら払う」と言い返せなかったのかと悔しく思ったが、ドライバーは私が無防備な旅行者でトラブル回避のためなら10ドル払う甘ちゃんだと見定め、自信を持って行動に移したのだろう。悔しいが失敗から学び、今後は警戒心を忘れるまいと決めた。ところが、帰りの空港でお茶していたら、店員さんがやって来て「あなた方の隣のテーブルでお茶していた女性たちはあなた方の友人か?」と尋ねて来るではないか。隣のテーブルにいたのは同じ合唱団のメンバーだったので「そうだ」と答えると、「先程の会計で10ドル多くもらい過ぎた。これを返してくれ」と10ドル札を手渡されてしまった。この誠実な対応に私の表情は早くも弛み、失敗から学んだはずの警戒心など瞬く間に消えてなくなってしまった。それに気付いて思わず苦笑してしまったが、ま、それでも良いかと最後は思った。その方が如何にも私らしいし(笑)
エリス島リバティ島に建つ自由の女神を見たあと再びフェリーに乗り、移民局のあったエリス島を訪れた。1892年から1954年までの間に約1700万人の移民がここからアメリカに入ったとのこと。1954年に移民局が閉鎖されてからは博物館になっているという建物を見学した。(1905年の撮影、Wikipediaより) 映画「ゴッドファーザー」には故郷のシチリアを逃れ、ニューヨークにたどり着いたヴィトー・コルレオーネ少年が登場するが、彼が不安そうな表情を見せていたのがこの移民局だと思う。ヴィトー少年同様、多くの移民希望者がエリス島を経てアメリカに入国したことから、「希望の島(Island of Hope)」と呼ばれた一方、病気の疑いがある人や所持金が全くなかった人は本国に送り返されたことから、「嘆きの島(Island of Tears)」とも呼ばれたらしい。(入国審査を待つ移民でいっぱいのホール)(現在のホール)博物館には多くの移民の写真が掲げられていた。中には日本人のものもあり、ついついその人の人生や、その人の両親や子孫のことを想像した。博物館には又、職業別に移民が占める割合を示すグラフや、移民が着用していた服や使用していた家財道具なども展示されていたが、異なる言語や文化、宗教や信条、生活様式や慣習がぶつかり合うことでトラブルもあったろうが、反面、新しい発想や工夫、エネルギーも生まれたのかと想像した。もしかすると、アメリカが移民を受け入れたことが「才能を引き寄せる力」につながったのではないかと思う。