昨日の合唱祭で「神奈川県知事賞」を受賞されたのは、「槻の木コーラス」という女声合唱団だった。残念ながら、私たち、男声讃美歌研究会の連続受賞はならなかったが、たまたま「槻の木コーラス」の演奏を会場で聴いていたので、「やっぱりな」というのが正直な印象だった。

 

 

ラグビーの試合を観ていると、「あぁ、もったいない!」と思う場面が度々ある。「せっかく次の攻撃につながる有利なモールが組めたのに、なんであそこで無理するねん」という呟きが回りからも聞こえてくる場面だ。ラグビーは頭数の勝負でもあるから、過信から猪突猛進して孤立するとボールを奪われたり、味方に出ないようにされてしまう。チームの組織的なプレーが崩壊すると攻撃は止まるのだ。同じようなことが、多分、チームプレーが求められる合唱にもあるのだと思う。

 

「槻の木コーラス」の歌声はリズムもハーモニーも見事に一体化していて、無理なく多彩な攻撃を連続させて前進するラグビーチームのようだった。あそこまで意思統一し、実行できるようになるまでには相当の練習を積まれたのだろうと思うし、その点、私たちの男声讃美歌研究会は練習不足だったのだ。

 

考えるところがあり、同志社混声合唱団は今月からお休みさせて頂くことにした。男声讃美歌研究会もお休みさせて頂こうと思っていたが、昨日の「無冠」がどうも悔しい。もう少し続けさせてもらおうかと思う。

第13回国際シニア合唱祭が横浜みなとみらいホールで開催されている。3日間の日程で約90の合唱団が参加されているが、参加資格は「50歳以上、且つ、平均年齢は60歳以上の合唱団」となっているから、元気でいたい高齢者(私もその一人)には大歓迎のイベントだろう。



私たちの合唱団、男声讃美歌研究会は明日17日(水)の出演で、「Northern Lights」と「The Lord's Prayer」の2曲を歌う。指導頂いているW辺先生からは「どちらも外国語の歌詞です。何を歌っているのかを知ることが大切です」と訳されたものを頂いた。

 

「Northern Lights」は北極寄りで見られる「オーロラ」をラテン語で歌ったものだ。ローマ神話の暁の女神、アウロラに由来する命名とのことだが、恐ろしいまでに美しい光を放つことから、北欧では死者の世界と生者の世界が結びついたものだと信じる人が未だにいるとのこと。ラテン語の歌詞にも「時に軍隊の隊列のように恐ろしい」という言葉が出てくるが、戦場で生きる者と死ぬ者を選別する「ワルキューレ」という女性たちの甲冑の輝きこそオーロラだとする北欧神話があるそうだ。そういう神々しい光を放つオーロラを表現できるかどうか。



「The Lord's Prayer」はキリスト教の最も代表的な祈祷文で、今回は1662年に英国聖公会が定めた祈祷文を当時の古い英語を残したまま歌うようだ。「天にまします我らの父よ。願わくは御名をあがめさせたまえ。御国を来たらせたまえ。」から始まるお祈りで、私は同志社中学生時代、毎朝の礼拝で口にしている。そういう意味で、身近に感じた歌詞だったが、改めて読むと、「あぁ、こういう謙虚さを失くしているなぁ」と思わざるを得なかった。明日は心を込めて歌おうと思う。

久しぶりのNY、初めてのカーネギーホールやブロードウェイに興奮し、たくさんの写真を撮った。今、それらを見返すと、楽しい思い出や美味しい記憶が甦る。



今回のNY訪問で、以前、仕事でお世話になったNY在住のAIさんと20年ぶりに再会した。当時は日本商社のNY駐在員として働いておられたが、その後、独立され、新たな取引先の開拓に成功されている。大したもんだ。Aさんにはスペイン料理やイタリア料理のお店に案内いただいたり、庶民的なスーパーマーケットに連れていってもらったり、ブルックリン橋を歩いて渡るという経験をさせてもらったりと、ずいぶんお世話になった。私たちがずっとリラックスして過ごせたのは、Aさんが一緒だったからだろう。感謝。


(左から)H谷さん、A部さん、AIさん、私

 同志社混声合唱団から一緒に参加したA部さんはアルトの歌い手だが、合唱がお好きということ以外は存じ上げない方だった。ところが、今回ご一緒することになって何度か打合せをする内に、実にお酒を美味しそうに飲まれること、NYのガイドブックを丁寧に読み込んでおられること、それから、話の端々から裏表の全くない方であることが分かった。以来、同志社チームはいつも笑顔で語らい、誰かの冗談に笑い、来て良かったね、と言い合う素敵なチームになった。カーネギーホール当日は、ホテルを出る前にA部さんが持参されたご飯(お湯でご飯になる非常食)とお味噌汁を同志社チームで頂いた。美味しかった。感謝。


(MOMAのカフェで)


H谷さんは私の前に10年間、幹事長を務められた方だ。同窓生には「幹事長を務めた期間、H谷さんは10年、私は2年です。これは人格の差です。H谷さんは私の5倍は人柄が良い」と説明してきたが、今回、経費節減のため同じツインの部屋で5泊し、H谷さんの優しいお人柄、準備の用意周到さ、回りの方々への細やかな配慮を目の当たりにした。これは敵わないと思った。特に、私の鼾で最初の夜からH谷さんを眠れなくしてしまったようだが、H谷さんは「お互いさまや」と私を気遣いながら、いつも私が先に眠りに落ちるまでTVの野球観戦で時間を潰しておられたように思う。後輩に優しい先輩だ。感謝。



そのH谷さんと自由の女神を見に行ったときのこと、フェリーの船尾で写真を撮っていたら、隣の女性から何やら話し掛けられた。ただ、何と言っているのか分からないから、困った顔をしていたら「あなた、スペイン人ではないのね?」と英語で言われた。彼女はスペイン語で話し掛けてきたのだ。「いやいや、僕は東京から来た。あなたは?」と会話が始まり、薬剤師の彼女は10日間の休暇を取り、友人たちとポルトガルからやって来たことが分かった。「私はテレサ、あなたは?」、「僕はケンや」という自己紹介も終わった。


以後、会話を再現する。「私たちは観光で来たの。あなたは?」、「観光やけど、昨夜、カーネギーホールで歌ったんや」、「えっ!?あなた、プロの歌手なの?」、「ちゃうちゃう、素人の合唱団に入っていて、昨夜はェスティバルがあったんや」・・・という説明を彼女はちゃんと理解していたが、私を見てニヤッと笑うと、仲間に向かって「ねぇねぇ、みんな、ここに昨夜カーネギーホールで歌ったスターが二人も(H谷さんと私)いるわよ!」と呼び掛けたから「おお~っ!」という歓声と共にポルトガルの若者たちが集まってきてくれた。楽しい思い出が増えた。テレサにも感謝。