そういうドリスの遠慮のない接し方に閉口していた人たちが、少しずつだが心を開き始める。心理学など勉強したこともないドリスだろうが、人の感情や本音に敏感で、背中を押すお節介さを持ち合わせているのだ。やがて、庭師も秘書も義理の娘もそのボーイフレンドまでもが生き生きとしてくる。みんな、ハートをドリスに鷲掴みにされ、揺さぶられたとでも言おうか。


ボルネオ7番のブログ-最強のふたり2



一方、フィリップは少年のまま大きくなったかのようなドリスに大人の世界を見せる。芸術や音楽、そして大富豪であればこそ味わえるリッチな時間。そのドリスが別の会社の面接を受ける場面が出てくるのだが、柔らかな物腰、静かな口調、さり気なく見せる芸術への造詣の深さなど、フィリップ直伝の知性が顔をのぞかせる。フィリップがその場面を見たら、してやったりと快哉を叫んだことだろう。


映画のタイトルは「最強のふたり」だが、「最強コンビのふたり」と言うべきだったのかなと思う。ドリスの健康な肉体とアグレッシブな精神、フィリップの聡明な頭脳と豊富な経験、正に抜群の組合せかと思う。もう一度観たい映画だ。


久し振りに映画を観た。「最強のふたり」、フランス映画だ。


ボルネオ7番のブログ-最強のふたり



「最強のふたり」の一人は不慮の事故で首から下が麻痺してしまった大富豪フィリップ、もう一人はその介護をすることを目的に採用されたスラム街の黒人青年ドリスだ。


実話がもとになっているという作品だが、ふたりが出会い、心を通わせていく過程がさまざまな出来事を通してテンポ良く描かれている。何度も笑い、そして何度か涙を誘われた。


いろんな見方があると思うが、私はドリスによる人々の心の再生物語かなと思う。ドリスは誰に対しても態度を変えない。日本流に言うと、誰に対してもタメ口。そして、相手の人生や生活にズカズカと遠慮なく入り込んでいく。


だから、人によっては無礼に感じるだろうし、そこまで人の生活に立ち入るなと言いたくなるところだろうが、フィリップはそういうドリスを介護役に採用した理由をこう述べる。


「彼は私に同情していないんだ」


正確には思い出せないが、ハッとする言葉だった。ドリスは平気でフィリップを障害者と呼び、チョコレートを欲しがるフィリップに、これは健常者用だとからかう。そんなドリスなのに、フィリップにしてみれば、「ありのままの自分を受け容れてくれている。そして、容赦がない」という対等の人間関係を感じさせるものだったに違いない。


(続く)

「牛丼チェーンが高価格路線に!」というニュースがあった。


すき家が「豚とろ丼」380円の販売を中止し、代わりに「豚かばやき丼」630円を投入。一方、吉野家の「牛丼」は380円だが、8月下旬に発売した「牛トロ丼」680円に続き、「牛焼肉丼」480円を投入したらしい。


そもそも、「デフレ」とはモノやサービスの価格が下がることだ。逆の見方をすれば、お金の価値が上がっているということだから、価格を維持したり、セールに掛けないだけでも企業としては立派ということになる。そんな時代に価格を上げるというのは勇気のいることだと思う。


ボルネオ7番のブログ-アウトレット
(幕張アウトレットのウィンドウ)


すき家も吉野家も、このまま低価格路線を続けても業績を伸ばせないと見たのだろうが、関連ニュースとして、以前、マクドナルドが同じような状況からクォーターパウンダーなど高価格商品の投入で業績を回復させたことを紹介していた。確かに成功例がある。今後に注目したい。