繊維業界の業界紙「繊研新聞」に面白い記事があった。

「意外と知らない!?社名の由来」と題し、ユニークな由来を持つ社名を紹介するものだ。例えば、発祥の地が厚木ではないのに何故「ATSUGI」なのか、鹿児島にあるのに何故「山形屋」なのか、温度とは関係なさそうなのに何故「4℃」なのか、等々。

いずれも「へぇー」と感心するものばかりだが、いちばん意外で印象に残ったのは「ASICS(アシックス)」だ。私が子供の頃はオニツカという社名だったように思う。創業者が鬼塚喜八郎さんという方だから、オニツカという社名に間違いない。では、ASICSはどこから来たのか?

記事によると「帝政ローマ時代の風刺作家、ユベナリスの言葉から来ている」とのこと。ついでに調べてみると、このユベナリスという人は当時のローマを「パンとサーカス」という言葉で揶揄した鋭い感性の持ち主であることが分かった。そのユベナリスの言葉とは・・・

Anima
Sana
in
Corpore
Sano

頭文字を取れば確かにASICSになる。では、どういう意味かというと「もし神に祈るならば、健全な身体に健全な精神あれかしと祈るべきだ」ということらしい。スポーツシューズやスポーツ用品を扱うメーカーには相応しい社名であり由来だろう。

ただ、更にいろいろ調べてみると、ユベナリスの言葉には前文のあることが分かった。すなわち、「富や地位、栄光や美貌などは結局、身の破滅につながる。だから決してこれらを望むな。もし神に祈るなら、健全な身体に健全な精神・・と続くらしい。

ユベナリスは当時のローマ社会で富や地位、栄光や美貌に恵まれた人が結局は不幸になるという悲劇をたくさん見た人なのだろう。その点、私はこれらと無縁だから身の破滅は免れそうだが、神様がどれか一つ上げると言って下さったら、迷うことなく美貌を頂く。富や地位、栄光は他人に奪われたりするだろうが、美貌にはその心配がない。持ち運び自由、しかも説明不要(笑)
給湯器が壊れて2週間経った。

お湯が出ない生活は不便だし、お風呂に入れないことは辛い。しかし、東北大震災で被災された人たちはもっと長い間、不便で不自由な生活を余儀無くされた訳だ。それを考えると、たかがお湯が出ない程度で不平不満を言ってしまった自分が恥ずかしくなる。

さて、新しい給湯器が来るまであと一週間となった。もう少しの辛抱だが、面白いことにこの2週間で体脂肪率が2%下がった。毎晩の銭湯通いも大変なので、会社の帰りにジムに寄って一時間ほど運動し、シャワーを浴びて帰る日を増やしたのだが、これが脂肪を燃やしたらしい。

日本の諺に「風が吹いたら桶屋が儲かる」というのがあるが、まさか「給湯器が壊れたら体脂肪率が下がる」とは予想もしなかった(笑) 因みに、「風が吹いたら桶屋が儲かる」を調べたら・・

風が吹く➡目にゴミが入って目を悪くする人が増える➡その中から失明する人が出てくる➡そういう人は音曲で生計を立てようとする➡三味線の注文が増える➡猫の皮の需要が増える➡猫の数が減る➡ネズミが増える➡ネズミに桶をかじられる➡桶屋が儲かる・・という遠大な因果関係を説いたものであることが分かった((((((ノ゚⊿゚)ノ

これに比べると、「給湯器が壊れたら体脂肪率が下がる」はスケールと意外性に欠けるから諺になることはないだろう。ちょっと残念(笑)
毎週土曜日の朝は東武東上線の上板橋まで行く。

バイオリンのレッスンを受けるためで、電車の中ではその日に弾く曲のメロディを思い出したり、楽器を持った人に温かな視線を送る「音楽モード」になっているのだが、駅から教室に向かう商店街に入り、石田屋の前に差し掛かると頭の中の音楽がピタッと止んで「食いしん坊モード」に切り替わる。

「おっ、今日もお客さんでいっぱいや」
「伝説のどら焼きは・・・やっぱり売り切れか」

石田屋のどら焼きは一日に作る数量が200個とも300個とも言われており、開店前から並ばないと買えない人気商品だ。インターネットでも「伝説のどら焼き」と呼ぶ人たちがいるくらい簡単には入手できないどら焼きだから、開店後に店の前を通り掛かる私に買える訳がない。だから「本日分のどら焼きは売り切れました」という案内を昨日も「当たり前や」と思いながら店の前を通り過ぎたのだ。

ところが、予期せぬサプライズがあった。教室に着いて先生に朝のご挨拶をしたら、先生がニコニコ微笑みながら紙袋を手渡して下さった。

石田屋どら焼き

「これ、石田屋のどら焼きです」
「えっ、え~??」
「主人が今朝買ってきたんですよ」
「えっ、え~??」

間も無く還暦を迎えるほど長く生きてきたのに気の利いた感謝の言葉も言えず、本当に恥ずかしく思うが、伝説のどら焼きを手にした私は明らかに興奮状態にあった。先生によれば、先生の旦那さんは8時15分から並んで下さったそうだが、既に30人のお客さんが列を作っておられたとか。開店は9時だから、本当に簡単には買えない人気商品なのだ。

石田屋どら焼き2

先生の旦那さんは板橋のご出身で、幼い頃の誕生日や季節のお祝い事には必ず石田屋のお菓子が出てきたそうだ。旦那さんは恰幅が良く、熊のような体型をされているが、目が優しくていつも周りの人たちを気遣う優しい方だ。多分、石田屋贔屓のご両親に大事に育てられ、愛情と栄養をたっぷり受けて大きくなられたのだろう。少年時代の旦那さんが石田屋のどら焼きやロールケーキを頬張る姿を想像し、ちょっと微笑ましくなった。

石田屋どら焼き3

さて、これが石田屋のどら焼きだが、一番びっくりさせられたのは「皮」だ。ふわふわしているのに弾力があって実に美味しい。この皮だけでも売り物になるのではないかと思う。その皮と粒餡の相性が良く、程よい甘みと食感になる。その上、上品な甘みの栗が丸々一個入っているので、もの凄く贅沢な気持ちに浸れる。行列ができるのも納得という一品だった。

寒い中、行列に加わり並んで下さった先生の旦那さん、本当に有難うございました!!