外資系のホテルが運営している会員制ツーリズムの組織への入会を勧められた。説明を聞くだけでプレゼントがもらえるし、聞き流せば済む話だと考えて説明会に出たのだが、紹介される宿泊施設の写真や具体的な数字を伴う説明に次第に引き込まれ、最後はメモまで取り始めていた。



簡単に説明すると、その外資系ホテルが自ら運営しているコンドミニアムの「一週間オーナー」になると毎年一定のポイントがもらえ、そのポイントの範囲内で同社が自ら運営しているコンドミニアムやホテル、更には提携しているホテルや旅館、コンドミニアムなど世界中に散らばる1万を超える宿泊施設を使えるのだという。


オーナーになると、後は年間管理費だけの負担になるので、高価な部屋のオーナーになればなるほど(投資金額が大きいほど)、割安で宿泊できることが分かったし、更にはオーナーになった物件に希少価値があれば高く売れる可能性があることから、「高価な物件から売れ始めているんですよ」という説明にも納得がいった。


最終的には入会を見合わせたが、説明を聞く内に、日本にも帝国ホテルのような立派なホテルがあるのに、なぜ、こういう仕組みを作れなかったのだろうと気になった。多分、日本の歴史の中では、国境を越えて余暇を楽しめる時代が来るとは想像もできなかっただろうし、逆に、国境を越えてアメリカにやって来たご先祖様を持つアメリカ人には市場を大きく見ることのできる遺伝子があるのだろう。


日本はますます人口が減少し、いろんな市場が縮小していくのだから、遅まきながら、私たちも市場を大きく見ないといけないのかなと思う。

同志社混声合唱団(東京)でご一緒していた今●さん(Bass)は豊かな声量をお持ちで、隣で歌っていると自分まで良い声で歌っているかのような錯覚に陥った。その今●さんが「今度、フィガロの結婚でバルトロ役を演じます」と一枚のチラシをくださった。



「それはスゴイ!」とコンサートに行く約束をしたが、実は「フィガロの結婚」を観たことがないので、バルトロがどのような人物なのか、フィガロ以外にどんな登場人物があるのか、そもそもどんな物語なのかを知らないから、にわか勉強をした上での鑑賞となった。


休憩時間を入れて3時間半という大作で、台詞や歌詞の日本語訳を読むのに忙しい思いもしたが、楽しく愉快なステージで、何度か笑わされた。中でも今●さんは合唱団では全くお見せにならなかったお茶目な演技で観客を湧かせ、良く通る力強い声で語っては歌い、実にかっこ良かった。還暦を超えておられるが、生涯現役で挑戦を続ける心意気を感じさせてもらった。

(バルトロ・イマ●)

第1部、第2部合わせて2時間半という大作だったが、予定の時間通りに無事終了した。これまでの練習やリハーサル時の出来を上回る演奏や演技が続き、今回も最後の最後に子供たちが見せる覚悟や集中力に驚かされた。



ただ、子供たちが本番で力を発揮できるように、先生や親御さんたちが積み上げてきた用意周到な準備にも今回頭の下がる思いがした。本番の前日、何の写真を撮っておられるのだろうと思ったら、打楽器をどのように配置するか、子供たちの移動のために必要な間隔がどれくらいかを徹底するための写真だった。



楽譜も何種類かあり、私が頂いた合唱・独唱用のもの、子供たちのパーカッション用のもの、子供たちが順番に弾くピアノ用のもの、オーケストラはピッコロ、フルート、オーボエ、クラリネット、バスーン、ホルン、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスという構成だったから、楽譜を準備するだけでもさぞかし大変だったことと思う。

(私が頂いた楽譜 ↑と
 暗譜のために作成したカンペ ↓)

私は暗譜が間に合わず、鼻歌が2割程あったが(すみません!)、子供たちは立派で、たくさんの歌を元気に歌い、長い台詞をちゃんと覚えていたから、何度も心の中で「ごめんね!」と呟くこととなった。それにしても、この日は朝のリハーサルから本番まで、混声合唱のハーモニーやオーケストラのさまざまな音色の中で過ごせたのだから、子供たちにとっては幸せな一日だったと思う。


今朝、終了後に撮影した記念写真が届いた。これを見て「笑っていない人がいない」ことに気付いた。全員が力を出し切ったという達成感と満足感、そして解放感を心の底から味わうことができたのだと思う。