男声合唱団「コーロ・カステロ」のコンサートは今年も素晴らしかった。私にとっては4回目のコンサートだが、毎回、新しい発見があったり、心を揺さぶられる演奏があったりして、今や欠かすことのできない年中行事になっている。

コーロ・カステロ第一部

第一部の幕が開くと、メンバーの方々が赤、白、青のシャツを着て立っておられた。これには意味があるなと思ったので、更に目を凝らして良く見ると、どうやら年齢が関係しているように思えてきた。赤が13名、白が11名、青の方が1名だけおられる。

「70才以上の方々が赤、青の方は80才以上かな」

これが私の推理だったのだが大きく外れてしまう。何と、80才以上の方々が赤、青の方は92才だったのだ。皆さん、シャキっとされているし、赤シャツの皆さんは少なくとも私より20才以上年長だが、とてもそんなお年には見えない。これは偶然ではなく、皆さん、努力をされているのだとふと思い、胸が熱くなった。

舞台に立って観客の前で歌うには練習が必要だし、新たに覚えねばならないことが沢山ある筈だ。時には注意を受けることもあるだろうし、なかなか上手く行かなくて苛々されることもあるだろう。しかし、それでも新しいことを学び、挑戦しようという意欲をお持ちで、それがメンバーを若く、凛々しく、魅力的に保っているのだろう。これは負けてられん(笑)

さて、司会の方もおっしゃっていたが、この年齢構成なら50代、60代でも駆け出しだ。ならば、来年は90才以上が青、80才以上が赤、70才以上が白、69才以下は全員学生服、はどうだろう(笑)
毎日新聞の「しあわせのトンボ」というコラムに客員編集委員の近藤勝重さんが面白いことを書いておられた。題して「おじさんとおばさんの会話」。

しあわせのトンボ

近藤さんによると、谷川岳の紅葉を見に行く途中のバスで、リュックを背負った男女のグループと乗り合わせたのだという。自然に男性グループの会話と女性グループの会話が耳に入ってきたそうだが、次の特徴があったらしい。

【男性グループ】

それぞれが自説にこだわり、人の話をあまり聞かない。聞いても否定的な言葉を口にするので、話が続かない。例えば、こんな具合だったらしい。
「谷川岳は何メートルだ。2000メートルはあるかな」
「あるだろう」
「ないよ。わずかに足りない筈だ」
ここで会話終了(笑)

【女性グループ】

谷川岳の紅葉を感嘆しつつ、さしたる脈略もなく会話が広がっていく(会話が続くとおっしゃらず、会話が広がるとおっしゃったのが良く分かる)。
「うわ~、きれい!」
「来て良かった」
「少ししたら山頂は雪になるのかしら」
「お友達のご主人、谷川岳に紅葉を見に来て初雪に降られたんだって」
「ホント、寒そうね」
「やっぱり上着は一枚多めに持ってないとダメね」
「このヤッケ、薄手だけどあったかいのよ」
「私も欲しいわ」
「インターネット通販よ」
「インターネットのお買いもの、良くするの?」
「便利だもの、家具も買ったわよ。それがね・・」
とまだまだ続く。男性グループは僅か3行、女性グループはここまででも11行だ(笑)

近藤さんは「男より女性が長命なのは、至極もっともなことではないか」という言葉で結んでおられるが、女性の方が余程自由にリラックスして会話を楽しんでいるように感じられたのではないか。その点、男は、というより私自身のことを考えると、会話を楽しむというより会話には何か目的や結論を求めているし、私にとっての会話は手段のことが多いのだろう。

妻や娘たちに長年囲まれて暮らし、デザート用の別腹までは持てるようになったのだが、この会話を広げる能力までは身に付けられなかったようだ。ちょっと残念な気もするが、家では無口だったから無事だったような気もする((((((ノ゚⊿゚)ノ
ルーズソックスが復活しているらしい。1990年代に大ブームとなったルーズソックスだが、2000年に入ると着用を禁止する学校が続出し、2005年頃にはすっかり市場から姿を消したらしい。それが最近、復活の兆しを見せているんだそうだ。ただ正確に言うと、前回とは異なるシルエットで全く同じではないとのこと。復活というよりは新しいファッションと捉えるべきなんだろう。

そんな話をしていたら、7年振りに1ドル115円の円安になったというニュースが飛び込んできた。2007年以来と聞くと、2007年がどんな年だったのかが気にかかる。そこで早速調べてみた。

①7月の参院選で安部首相(当時)率いる自民党が歴史的惨敗。②同じく7月、新潟県中越沖で震度6の地震があり、東京電力柏崎刈羽原発で火災や放射性物質を含む水漏れが発生。③8月、サブ・プライムローンの焦付きが急増したことから米株式市場が暴落。④2月に「消えた年金」が表面化し、社保庁に抗議殺到。⑤不二家、赤福、船場吉兆などによる消費期限切れ原材料の使用、賞味期限改ざん、原材料の偽装などが発覚し、食への信頼揺らぐ、等々。

翌年の2008年にはリーマンショックがあり、金融危機、世界不況へと発展していく。その3年後の2011年には東日本大震災があり、東京電力の福島第一原発がメルトダウンを起こしてしまう。一方、世界的な通貨安競争が繰り広げられる中、円は1ドル=75円という戦後最高値を更新している。こういう出来事はつながっているようにも見え、又、何の脈略もなく起こっているようにも見えるが、予想もしなかったことが起こるという点では同じだし、覚悟が必要なんだと思う。

同じ1ドル=115円でも7年前は円高に向かう途中。今回は更なる円安に向かう途中にも思える。ルーズソックス同様、戻ってきた訳ではなさそうだ。