ゲーム前の練習で、東海大学の選手5~6名が横一列に並び、それぞれの前でコンタクトバッグを抱えて待ち構える控えの選手目がけ、一斉にタックルに行くのを見た。なかなか迫力があり、ボールが誰に渡ろうが前で仕留めるという意思が伝わってきた。その練習の成果が前半、随所に見られたように思う。前半5分にはBKの選手が対面の選手に突き刺すようなタックル。11分にも自陣深くまで大東大に攻め込まれたが、好タックルでピンチを凌いでいる。

 

アタック面ではラインアウトが多少不安定だったが、スクラムとモールは安定しており、BKもトップスピードでボールを受けることを心掛け、しかも当たるときの身のこなしが上手く、着実にゲインしていたように思う。15分、ペナルティを得た東海はゴール前に蹴り出し、マイボール・ラインアウトからモール、ラックで前進し、No.8がトライ。ゴールも成功し7-0。20分には10M付近のラックからFWがつないで前進、二つ目のトライ(ゴール)、14-0。

 

27分には自陣10mのラインアウトから左オープンに展開するが、相手のマークを少しずつずらしながらボールを回し、敵陣22mラインまで大きくゲインした。トライには至らなかったが、ディフェンスラインとの距離を上手く使った攻撃だったと思う。30分には東海のゴロパンを自陣ゴール前でキャッチした大東大が前に持ち出してラック、その中でボールを奪った東海がそのまま前進してトライ(ゴール)。21-0。未だ前半のことなので、大東大としては無理をせずタッチに逃げておいて良かったのかなと思う。

 

受け身の多かった大東大だが、33分、マイボールラインアウトで先頭の選手にボールを投げ入れ、リターンパスを貰ったスローワーが東海ゴール前まで迫るが、これも東海の好タックルに潰される。37分には大東大スクラムから左オープンに展開し、左WTBが抜けたかに見えたが、これも東海のバッキングアップに潰されている。そういうゲーム展開から、後半も東海ペースで大差になるのかなと思っていたのだが・・・。

 

(続く)

後半開始早々の1分、帝京がラインアウトからモールで前進、それを受けた慶應義塾がコラプシングの反則を取られる。帝京は慶應義塾ゴール前にボールを蹴り出し、マイボールラインアウトから余裕のモールで突き進みトライ。ゴールも成功し、10ー28。7分には慶應義塾がマイボールスクラムでコラプシングの反則を取られ、再び慶應義塾ゴール前のラインアウトから帝京がモール攻撃を試みるが、これはノックオンで自滅。ノックオンがなければゴール前まで迫っていたように思う。

 

慶應義塾ラインアウト

 

15分には慶應義塾が反撃に転じ右オープンに展開、サインプレーが見事に決まって帝京ゴールに迫る。その後、ゴール前のラックから出たボールをSHがもぐり込んでトライ、ゴールもなって17-28。SHからボールを貰うかに見えた選手に帝京NO.8がつられ、SHの前が空いた。しかし、その後は帝京が19分と24分にトライ(ゴール)を奪って17-42とし、やっぱり帝京は強いというようなため息が聞こえてきたのだが、ここで慶應義塾が意地を見せる。

 

32分、帝京ボールスクラムで慶應義塾がボールを奪う。おおっという歓声の中、左フランカーがボールを持って突進、トライに結び付ける。ゴールも成功し、24-42。38分にはペナルティを得た慶應義塾が帝京ゴール前に蹴り出し、ラインアウトからモールで前進しトライを奪う。ゴールも成って31-42。ここで時間切れとはなったが、慶應義塾からすれば帝京の背中は追えるという実感を得られたのではないか。

 

好ゲームになった要因は、慶應義塾のスクラムが互角以上に渡り合えたこと、ラインアウトもミスが少なく、BKに安定したボールを提供できたことが先ず上げられると思う。更には、慶應義塾の一人目のタックルに迷いがなく、慶應義塾のディフェンスラインが大きく下がらないという印象があった。そういう地域の維持が後半32分や38分のトライに結び付いているように思う。

 

一方、帝京が上げたトライの3つは、ペナルティキックで慶應義塾のゴール前まで前進し、ラインアウトから余裕のモール攻撃で奪ったものだ。1つノックオンによる未遂もあるので、帝京からすると確度の高いトライパターンなのだろう。帝京と戦う側としては、自陣はもちろんのこと、中盤でもペナルティを取られると危ない。又、帝京のFW周りのディフェンスは厚くて強いので、攻める側としては外に空間を作る意識がないと苦しいかなと思う。

慶應義塾対帝京のラグビー戦を観に行った。前半は帝京が21ー10とリード、しかし後半は21ー21のイーブンだから、31ー42で敗れたりとはいえ、慶應義塾は帝京とほぼ互角に渡り合ったように思う。その善戦の理由は「セットプレーの安定」と「精度の高いタックル」だろう。

 

前半6分、帝京ボールのスクラムで帝京がコラプシングの反則を取られた。続く10分にも、帝京はマイボールスクラムでコラプシングの反則を取られる。これには驚いたが、帝京FWからすれば出鼻をくじかれた思いをしたことだろう。その後、ペナルティキックから帝京陣に入った慶應義塾は何度か帝京ゴールを脅かすが、モール、ラック周辺の帝京ディフェンスは厚くて強い。結局、15分にパスを受けたSOがディフェンスをかわしてトライ、慶應義塾が先制した。ゴールも成って7ー0。

 

慶應義塾スクラム

 

しかし、20分にはペナルティキックで慶應義塾ゴール前まで前進した帝京がラインアウトからモール攻撃でトライ、ゴールも成功し、直ぐに7ー7の同点とする。このラインアウトは仕掛けが早く、慶應義塾が虚を突かれたように見えた。隙を見逃すほど帝京は甘くないということか。28分には帝京がカウンターアタックで慶應義塾陣に入り、何度か連続攻撃を仕掛けた後、最後はラックから出たボールをカットインしてきたロックが受け、そのままゴールまで走り込んでトライ、ゴールも成って7ー14と逆転に成功している。慶應義塾のディフェンスが薄くなっており、一度のカットインでノーマークになったのが惜しい。

 

34分にはペナルティを得た帝京がキックで慶應義塾ゴール前まで前進、ラインアウトからモール攻撃でゴールに迫る。帝京のモールには威力があり、このままトライかと思われたが、慶應義塾がモールを崩すことに成功、場内から歓声が湧いた。しかし、その僅か5分後には再び帝京が慶應義塾ゴール前ラインアウトから安定感のあるモールで前進、トライに成功している。ゴールも成って7ー21。その後、帝京のアーリータックルの反則から慶應義塾がペナルティゴールを入れ、10ー21となったところで前半が終了した。

 

(続く)