丸紅勤務時代に大変お世話になったお取引先のインド人が亡くなられた。当時の私は商社マンとしては駆け出しで、知識も経験もない上に英語もろくに話せない若造だったが、出張でお邪魔すると朝から晩まで私に付き添い、いろんなことを教えてくださった。



いつしか「インドの父」と呼ぶようになったが、今も印象に残っている言葉がある。「カースト制度」について質問したときの答えだ。「あれは職業制度でもある。両親の仕事を子供が引き継ぐことで、プロフェッショナリズムが脈々と継承される一面もある。生まれながらにして職業や人生が決まるのは不公平だと思うだろうが、それを受け容れることで、平穏な人生を過ごせる人もいる。実際、思うような職業に就けなくて落胆、憤慨し、自殺するのは大学を出た青年だ」。



又、大通りに座り込んでいる貧しい人たちを指して、「君は彼らを気の毒に思うかも知れないが、彼らは仮に政変があっても生きていけるが、私は全てを失う可能性がある。だから毎日、何ができるかを考え、働いているんだ」。


インドと日本ではあまりにも環境が異なるし、当時はストンと落ちるほどの理解ができなかったが、その後、私にも守るべきものが少しはできて、インドの父が悩んでいたことが少しは分かるようになった。今頃、天国で「遅い!」と笑っているかな。

合掌。

私の記事に「いいね!」をくださる親切な方はほぼ決まっているが、先日、恐らくは初めて「いいね!」をくださった方がいた。珍しいこともあるものだと、その方のブログを訪ねたら、「稼げる人の常識、稼げない人の常識」という本を出しておられることが分かったので、早速、購入して読ませて頂いた。



国内でホテル12軒、雑貨制作販売の会社など8社を経営し、バリ島では不動産事業、ヴィラ開発を行い、更には不動産や株式、太陽光発電にも投資している・・との紹介に、成功を絵に描いたような方かと思っていたら、一度は共同経営者に裏切られて会社を追われ、一度はご友人の保証人になったばかりに数億円の借金まで背負い・・という大変なご苦労を2度までされていたことが分かった。

 

そんな方が「稼げる人」と「稼げない人」の分かれ道を45の状況ごとに説明されていたので、スーッと無理なく頭に入って来る言葉がいくつもあった。「運は"運が良さそうなやつ"にしか寄ってこない」、「世の中で形のあるもので一番大事なものはお金」、「稼ぐ人は交遊関係が狭くとも、人間関係の貯金になるようなものを持っている」、「上手くいかない時に相手のせいにしていては成功しない」、等々。


しかし、最も印象に残ったのは「今置かれている状況を"ゼロ"として考えることにしている」という著者の姿勢だ。私はもうすぐ長く勤務した会社を離れるが、一年間は同じ仕事をしてはいけないことになっている。未だ働きたいと思っている私ではあるが、これまで培ってきた知識やノウハウ、人脈は使えないということだ。その状況を「ゼロ」として受け入れ、リセットできるかどうか。それを考えさせられた。

一年ぶりに朝のジョギングを再開した。春はいろんな花が咲いて気がまぎれるし、息が続かなくなったときには「花を愛でるため」という理由で堂々と立ち止まれるから、私には好都合だ(笑)

 

今朝もそんな理由で立ち止まったら、ツツジがきれいに咲いているのを見付けた。あれっ、と思ったのは、異なる色の花びらが混じり合うツツジがあったからだ。

 

 
回りは白のツツジばかりなのに、白とピンクが半分ずつというツツジ。人に例えるならハーフか。
 
 
ちょうど四分の一だけがピンクというツツジもあった。人に例えるならクォーターか。どちらも「マイノリティ」だか、マジョリティの白のツツジと水や養分を仲良く分け、共に美しく咲いている。
 
花々も「きれいだよ」と声を掛けられると喜ぶと聞いたことがあるので、ツツジには「きれいだよ」と話し掛けると共に、ついついマイノリティを差別したり仲間外れにしてしまう人間のことを思い、「君たちは偉い!」と声を掛けた。