出口治明さんが2022年11月に出された本だが、なかなか読み進めなくて本棚に入ったままになっていた。ところが、長期化するウクライナとロシアの戦争、パレスチナとイスラエルの戦争、それから米国トランプ大統領の帝国主義化とも取れる言動が気になり、世界はこれからどうなるのか何かヒントになることはないかと思い、本棚から取り出して読み始めた。
帯には「人類5000年史はひとつなぎの物語・・・一気に読むと大きな流れがわかる!」とあるが、前回は第1章、第2章の「紀元前」から読み始めて挫折したので、今回は第11章、第12章の「20世紀」から読み始めることとした。この辺りは日本史や世界史で教わったことが多少記憶に残っているから読みやすい。が、早速、「そうなのか!」という記述が出てきた。
先ずは1902年の「日英同盟」の説明。
大国ロシアに対する利害の一致から成立した同盟という理解は間違いではなかったが、出口さんの説明にある見出しは「グレートゲーム(大英帝国とロシアの覇権争い)を戦う大英帝国は日本を傭兵に」だ。「傭兵」という言葉に引っかかったが、当時、南アフリカでボーア人と戦っていた大英帝国は50万人という大軍をくぎ付けにされてしまっており、その隙を狙って南下し、インドを脅かしたロシアに戦力を割くことができない。そこで、日清戦争に勝った日本に目を付け、同盟を結んだという説明だった。なるほど、だから「傭兵」か。
当時、大英帝国はインド、スーダン、ケニア、南アフリカなどの植民地を有する豊かな国で、正確なGDPは不明ながら、ドイツ、アメリカ、大英帝国、ロシア、フランスが世界をリードする大国だったようだから、日清戦争に勝利したとは言え、日本はまだまだ発展途上の小国だったのだ。しかし、当時の日本人は私と同様に、日英の国力差を冷静に見ることな突き進み、その後に続く日露戦争あたりから不幸な道を歩み始めてしまったのかなと思う。
(続く)
