なんと、著者は佐藤優さんだ。それが意外で手に取り、まえがきにある佐藤さんの言葉を読んで購入を決めた。



「私は同志社大学神学部と大学院神学研究科の出身なので、六年間、聖書をいつも参照しながら勉強した。しかし、正直に言うと、当時の私は聖書の言葉が持つ力をよくわかっていなかった。(中略) 日本に戻ってきてからは北方領土交渉に本格的に関与することになり、その結果、鈴木宗男事件の渦に巻き込まれ、東京地方検察庁特別捜査部に逮捕され、512日間、東京拘置所の独房に閉じ込められるという経験もした。そのときの私を支えてくれたものが聖書の言葉だ。」

 

佐藤さんの著書を何冊か読ませて頂いているが、世界情勢や政治、経済に関する豊富な知識や分析力、洞察力にはいつも感心させられる。そんな佐藤さんと聖書の言葉がなかなか結び付かなかったのだが、東京拘置所の独房で佐藤さんを支えたのが聖書の言葉と知り、俄然、興味が湧いた。

 

100の聖句が紹介され、佐藤さんの解説が書かれていたが、いちばん心に響いたのは次の聖句だ。いや、私がそう望みながらも実行できていないのだから、耳に痛いと言うべきか。

 

「愛は寛容であり、愛は情け深い。また、ねたむことをしない。愛は高ぶらない、誇らない、不作法をしない。自分の利益を求めない、いらだたない、恨みをいだかない。不義を喜ばないで真理を喜ぶ。そして、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える。」

(コリント人への第一の手紙 13章4-7節)


ちなみに、ここにある愛とはギリシャ語のアガペーで、見返りを求めない一方的な愛とのこと。心して修行しないと!

長いタイトルの本だが、その通りのニッポン企業だと良く分かった。


取引先でもあり、ラグビー仲間でもあるS田さんから送られてきた本だ。「ビィ・フォアード」という会社のお話で、日本の中古車をアフリカ向けに輸出することで飛躍的な成長を遂げられたニッポン企業だ。同社のサイトがアフリカで大人気だったことから、実際、グーグルは驚き、わざわざ副社長が会いに来たらしい。

日本の車は元々品質が良い上に、車検もあれば一年点検もあって中古車と言えども手厚くケアされている。しかも、日本の道路事情は非常に良いから車が傷まない。だから、日本の中では価値が下がる一方の中古車も、例えばアフリカに持っていけば大変価値のある商品になる。なるほど!

日本では需要がなく、解体される運命の車でもアフリカでは売り物にできたというくだりでは思わず快哉を叫んだが、成功するまでには大変なご苦労があったようだ。それを、社長の山川さんは一つひとつ片付け、乗り越え、前進してこられた。その決意とも信念とも言えるものを「ビィ・フォアード」という社名に込められたようだが、こんなことを最後に書いておられた。

「私は明治大学ラグビー部を長く指揮された北島忠治監督の大ファンです。彼が生涯いい続けた『前へ』という言葉をお借りして、ビィ・フォアードという社名をつけた。」

北島忠さんが聞かれたら、目を細めて喜ばれたことだろう。

東大キャンパスの中に雪だるまがあった。

 
 
「東大生が作ったのかな?」
「そうじゃない?意外に無邪気なんだね」
「良く見ると賢そうな顔してる」
「プライド高そうだしね」
「ちょっと上目線にも見える」
 
予想していなかった東大生が作った雪だるまに話が盛り上がる。
 
「て言うか、地味じゃない?」
「確かに派手さはないか」
「手袋見なよ、軍手だよ(笑)」
「苦学生が多いのかな?」
「最近の東大生はリッチだと聞いたけど」
「だから栄養満点で太っているとも言える(笑)」
「フムフム、勉強好きだが運動不足?」
 
いつの間にか、雪だるまと東大生を重ねて語り始めている。
 
「違うよ、みんな、分かってないなぁ」
「うん?」
「作ったのは東大生だよ」
「エッ?」
「東大は日本一の大学だよ」
「それはそうだけど・・」
 
と、思わぬ展開になってきた。東大生の作った雪だるまは特別だとでも言いたいのか?
 
「一番溶けにくい大きさと形、それから位置も計算されてるね。東大生ほど頭良くないけど、見る目がある私にはそれが分かる」(笑)
 
みんな笑ったけど、そう言われるとそうかも知れないと思わせるところが東大生の強みか。私が作った雪だるまなら、「こういう体型にならないでね」で終わりだったろう。