男声讚美歌研究会でご指導頂いている渡辺先生から「女声合唱かまくらの風」コンサートのチケットを頂いた。台風24号の接近で天気が悪いにも拘わらず、会場の鎌倉芸術館には大勢の人が詰めかけておられた。


11回目の定期演奏会とのことだが、今回のテーマはモーツァルトのようで、第1部では「レクイエム」が歌われた。歌詞の邦訳を見ると、死者のためのミサ曲とあり、神を称え敬い、永遠の安息や救いを求める人々の言葉が続く。女声だけの澄んだ合唱がとても合っていたように思う。

第2部は青山広志さんという方が翻案された「魔笛」の「童子の三重唱」から始まったが、メンバーの方々が音楽に合わせて見事なダンスやステップをステージ狭しと披露され、観客席から大きな拍手が湧いた。女声合唱ならではのサプライズ企画だったと思う。

次にピアニストとして招かれた白石光隆さんが「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」を独奏された。これは「きらきら星」による12の変奏曲で、正に変幻自在の難曲だったように思うが、これを軽やかに滑らかに演奏される姿に感動した。

最後は鈴木輝昭さんという方が編曲された女声合唱とピアノのための「モーツァルトの百面相」が歌われたが、「フィガロの結婚」や「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、「ジュピター」などモーツァルトの作品から聴き慣れたフレーズが次々に出てきてモーツァルトの人生を語るという興味深い作品だった。次は何が出てくるのだろうという、聴いていて実に楽しい
曲だった。

合唱も企画も素晴らしいコンサートだったと思う。
米国の社会学者、チャールズ・クーリーという人の言葉。

「明日はなんとかなると思う馬鹿者。 今日でさえ遅すぎるのだ。 賢者はもう昨日済ましている。」

耳に痛い言葉だが、腰痛で思い通りに運動できなくなった今、一つだけ「良くぞやっておいた!」と自分を褒めたくなることがある。去年、慶應とのOB戦に出たことだ。


この写真を見ると、本当に出ておいて良かったと思えてくる。今は未だ立っているだけで腰が痛むが、しっかり治し、もう一度、ボールを持って走れるようになろうと思う。
ジャパン・クラシカのコンサートで貰ったパンフレットに「アンサンブル・スピリト弦楽合奏団」のチラシが挟んであった。初めて目にした名前だったが、9月24日の演奏会でサミュエル・バーバー作曲の「弦楽のためのアダージョ」を演奏するとある。この曲は良く知っている。youtubeでいろんな演奏を聴いては溜め息をつくほど大好きな曲だ。


直ぐにチケットを申し込み、当日はワクワクしながら会場へと向かった。大きなホールではなかったが、中央の席はほぼ埋まり、楽器を持った方もちらほら見える。と、窮屈そうな、座席に挟まってしまった、モトイ、座っている男性が見えた。まさかと思いながら近付くと、やはり私がバイオリンを習っている詩子先生の旦那さん、熊さんではないか。

ボル「熊さん!」
熊さん「ビックリした。何してるの?」
ボル「ここにいたらコンサートでしよ」
熊さん「それもそうだ」(笑)

熊さんは R. シュトラウス作曲の「メタモルフォーゼン」を聴きにきたとのこと。これは23人のソリストのための作品で、23人がいろんな組合せで演奏し、曲を作り上げて行くとのこと。「メタ」は変化、「モルフォーゼン」は形態という意味らしく、確かにバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスの奏者が交代で主役を張りながら進んで行く。その変化がすごく新鮮だった。

私の大のお気に入り、「弦楽のためのアダージョ」もバイオリン、ビオラ、チェロが持ち味を十分に発揮しながら主旋律を受け持ったり、きれいなハーモニーを聴かせるものだから、やはり演奏が終わった時には溜め息が出た。管楽器や打楽器の入らない、弦楽器だけの演奏もなかなか良いものだ。

演奏が終わって会場を出ようとしたら、詩子先生のお兄さんにばったり出会った。お兄さんは大学の先輩が出演されているから来られたとのこと。東京は広いが、音楽の世界は案外狭いものなのかも。