赤いワンピースを綺麗に纏った女性のお客様がお連れ様とご来店くださった。
赤いワンピースの子を見てすぐに思い出した。
その子のお父様に車の修理でお世話になっていた事がある。
お父様は定年後、ご自宅のガレージで車の修理を細々と営んでいた。
ご自宅は俺の家のすぐ近くで、たまーに前を通りかがっては、今日もやってるなぁ…と呟いた。
ここ一年くらいだろうか。
ガレージに動きがなかった事も少し引っかかっていたので、娘さまである赤いワンピースの子に尋ねた。
「お父さん元気?」
「…」
周りが凍りついた。
その子も、悲しそうな顔をしていた。
「そうだったんだ…ごめんなさい」
場の雰囲気を壊してしまった。
おかえりなる時も、顔を見て謝りたかったけど、間に合わなかった。
他人の親だが、ショックだ。
なぜショックなのかわからない。でもショックだ。
元気で生きていると思ってた。
でも、亡くなっていたんだ。
ネットからコピペした様な台詞を此処に残すつもりはないが、オヤジさん、ありがとう。ワゴンRのラジエーター交換やってくれて有難う。カローラフィールダーのエアコンのコンプレッサー交換してくれて有難う。安くやってくれて有難う。
店が終わったら、お客さんと世田谷通り沿いの土蛍に行ってお好み焼きを買おうと思っていたけどやめて、皆には解散してもらった。
ラーメンを食べに行こうと思ったので、夜中3時、車を走らせた。
お月さんがものすごく大きくてびっくりした。こんな大きくオレンジの月を見たのは初めてだった
「井上陽水ベスト」のCDをカーオーディオに挿して流した。
陽水さんの声と、寝静まった街が四重奏の様に交差し始めたから、あれ?俺、天国に来てしまったか?と錯覚するくらい気分が静かになって心地よかった。
店から5.5キロ、時間にして20分。
川崎市の宮前区にあるラーメン屋に来た。
「かとちゃん」ってラーメン屋なんだけど、おれ、タンタン麺とタン麺の違いがわからなくて、昔、「タン麺下さい」言ったら、「タン麺は無い」言われた。
それからタンタンメンにハマって、よく来る。
でもさ、タンタンメンって、チャーシュー入ってないんだよね。
だからトッピングチャーシュー頼んだ。ついでに小ライスも。
ライス、多いって。
食べ終わって、帰ろうと思ったら店員さん声かけてくれて、「よく来るの?」
「はい、時々きます」
「YouTubeに出てるよね?」
「へ?」
「沼田さんと一緒にYouTubeに出てたよね?」
あー、、この方は沼田さんのお知り合いだったのかー。
昔、狛江に「マグロ人」って言う回転寿司があってね。店長が「沼田さん」ていう俺と同い年の方でね、昨年一緒に飲んだんだった。
まさか、YouTubeで顔を覚えられるなんて、恥ずかしーい。(悪いことは出来ないね💦)
久しぶりに沼田さんに連絡してみよう。
LINE、1発入れてから寝よう。
川崎からの帰り道、久しぶりに朝日を見たよ。
今日も空が綺麗だわ
GOTA