映画「バケモノの子」は2009年夏公開の細田守、監督・原作のアニメーション作品である。
「竜とそばかすの姫」公開記念ということで、金曜ロードショーは先週の「バケモノの子」に続き、今週も細田作品だった。
<ストーリー>
主人公の健二は17歳の高校生。
夏休みに夏希先輩から頼まれ、祖母の誕生日を祝うため一緒に長野の田舎に向かう。
夏希先輩の祖母の家は地元では由緒ある陣内一族で、祖母の栄は本家の当主であった。
栄おばあちゃんは凛としてシャンとして大家族と一族を取り仕切っていた。
集まった他の家族達と一緒に過ごす健二だったが、数学オリンピック日本代表選手権2位の健二は、ちょっとしたきっかけから仮想世界オズのパスワード暗号を解いてしまう。
翌朝、仮想世界オズはハッキングAIである「ラブマシーン」に乗っ取られ社会は大混乱に陥る。
そして、ハッキング事件に巻き込まれた健二たちと「ラブマシーン」との対決が始まる。
▼予告編はこちら
その他の詳細は下記の公式サイトを参照されたい。
▼公式サイトはこちら
さて、本題に入ろう。
舞台設定は「竜とそばかすの姫」と同様にネット上の仮想世界であるが、12年前(2009年)にして仮想世界のこのクオリティーは高い評価に値する。
この作品のテーマは、
アンタならできる!
というメッセージであると感じた。
ここでまた、核心のテーマのシンプルさにビックリさせられてしまう。
デジタルの世界はもはや大衆の知らないところで動いているという現実を提示しつつも、このアナログな精神論でAIに勝つというわけだ。
アンタだからできる!
作品全体としても、立ち上る夏の雲を背にして自然に満ちた田舎の旧家で繰り広げられる、デジタル世界との破天荒なドタバタ劇はなかなか面白く痛快だ。
それにしても、細田監督のデジタル世界への人情の持ち込み方には実にうまいものがあった。
この作品から12年後に製作された「竜とそばかすの姫」は期待大である。
▼「竜とそばかすの姫」予告編1
▼「竜とそばかすの姫」予告編1
▼[DVD]はこちら