神の値段(一色さゆり 著) | ゴルフ4年目⛳目指せ ボギーオン 100%

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☆☆☆☆
神の値段
一色さゆり 著
宝島社文庫

神の値段 (宝島社文庫)
一色 さゆり
宝島社 (2017-01-11)
売り上げランキング: 237,912


このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作などを遡って読んでます。

2019年 第17回「怪物の木こり
国内編「屍人荘の殺人
2018年 第16回「オーパーツ死を招く至宝
2017年 第15回「がん消滅の罠
2016年 第14回「神の値段」・・・本作品は 2016年2月に刊行、2017年1月に文庫化された一色さゆりさんのデビュー作。


開始早々、台湾からきたカップルとプライマリーギャラリーとのやり取りで「絵画の値段が決まる仕組み」、「作家とプライマリーギャラリー・セカンダリーギャラリーとの関係」などの解説的なお話しが。

その後、徐々に謎がスタート。
・人前に姿をあらわさない「川田無名」という水墨画家。
・50 年前に描かれた無名の作品がギャラリーに届く。

無名とやり取りするギャラリーオーナーの永井唯子に雇われている、「アシスタント 田中佐和子」の視点で物語は進む。



唯子が倉庫で倒れて救急車で搬送され、病院で息を引き取る。死因は絞殺。様々な謎が提示される。
・唯子はどうして亡くなったのか
・無名は何処にいるのか
・無名は生きているのか
・無名の作品は本物か

その後、いいテンポで物語は進み、ラスト15ページからはじまる「謎解き」で、すべての謎が明らかになる。




本書の題名「神の値段」は、オークションなどで取引される絵画などが「価格」ではなく「値段」でやり取りされているというところから、きているみたいですね。
・「価格」は需要と供給のバランスに基づいた客観的ルールから設定される。
・「値段」は本来は価格をつけられないものの価値をあらわすための比喩。


美術ミステリーといえば、松岡圭祐さんの「万能鑑定士Q:全事件簿 (角川文庫)」などで絵画ミステリーは扱われていますが、アトリエやギャラリーなどを解説したものは初めてで 新鮮でした。