レイ・ブラッドベリ No.14◇黒いカーニバル◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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怪奇幻想と恐怖は時に子どもの形をしているーーー

 

 

 

 

 

◇黒いカーニバル◇ -Dark Carnival-

レイ・ブラッドベリ 伊藤典夫 訳

 

 

ブラッドベリ幻の作品集として名高い処女短篇集『黒いカーニバル』から精選した作品に〈ウィアード・テールズ〉などのパルプ雑誌に発表された作品を加えた初期傑作選。深夜のカーニバルで、団長が乗った観覧車がくるくる逆まわりするたびに奇怪なことが起こる「黒い観覧車」、かつての想い人である少女を失なった湖を男が婚約者とともに再び訪れる「みずうみ」など、叙情SFの名手が贈る恐怖と幻想にあふれた物語24篇。

 

 

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1.黒い観覧車

 (The Black Ferris)

 

 

2.詩

 (The Poems)

 

 

3.旅人

 (The Traveler)

 

 

4.墓石

 (The Tombstone)

 

 

5.青い壜

 (Death Wish)

 

 

6.死人

 (The Dead Man)

 

 

7.ほほえむ人びと

 (The Smiling People)

 

 

8.死の遊び

 (Let's Play "Poison")

 

 

9.時の子ら

 (Time in Try Flight)

 

 

10.全額払い

 (Payment in Full)

 

 

11.監視者

 (The Watchers)

 

 

12.再会

 (Reunion)

 

 

13.刺青の男

 (The Illustrated Man)

 

 

14.静寂

 (The Silence)

 

 

15.乙女

 (The Maiden)

 

 

16.夜のセット

 (The Night Sets)

 

 

17.音

 (Interim)

 

 

18.みずうみ

 (The Lake)

 

 

19.巻貝

 (The Sea Shell)

 

 

20.棺

 (The Coffin)

 

 

21.ダドリイ・ストーンのすばらしい死

 (The Worderful Death)

 

 

22.戦争ごっこ

 (The Ducker)

 

 

23.バーン! お前は死んだ!

 (Bang! You're Dead!)

 

 

24.児童公園

 (The Playground)

 

 

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「黒いカーニバル」です(・∀・)

 

 

少年時代に「永遠」を施すブラッドベリ、その子どもの形をした怪奇幻想と恐怖の話を紡ぎます。まるで意図したかのように子どもの登場が多いです。

その登場の仕方も対象者型、黒幕型、傍観者型と多種多様なのだから恐ろしい。特に22.23.24は「邪悪な子どもたち」が似合う……現代の世の中にいっぱいいる。8とかももう今の時代なら大ニュースになるだろう……

少年時代に永遠の郷愁を感じているブラッドベリはその分その邪悪さを知っていたのですね。ブラッドベリは大人になっても子どもの精神世界を行き来し、正気を保っていた数少ない大人かも知れない……

 

 

大人と相反するものは子どもだけにあらず。人ならざるものの物語も有ります。視点が変わり、思いもよらない存在が語る物語は異世界を覗き込んだように面白い。

怪奇幻想の扉はドアの形をしているとは限らない。至る所にその世界への扉はあり、足を踏み入れたら最後、戻る術はないのです……子ども以外は!

 

 

「黒いカーニバル」でした(・∀・)/

次はイーハトーヴォ村にお邪魔してみます (*^o^*)/