ポーランド選出の! レム短篇ベスト10を発表します!
◇短篇ベスト10◇ -Fantastyczny Lem-
スタニスワフ・レム 沼野充義・関口時正・久山宏一・芝田文乃 訳
集団主義のイデオロギーによって個人が厳しく抑圧される様を、独裁者の支配下、人びとが水の中に住むことを強制されている星に仮託して風刺的に描いた「航星日記・第十三回の旅」、大事故にあった宇宙船の中に唯一生き残った、壊れかけのロボットに秘められた謎を追った「テルミヌス」、高性能コンピュータに人類の歴史のありとあらゆる情報を吸収させた上で詩を作らせる、抱腹絶倒の言葉遊び「探検旅行第一のA(番外編)、あるいはトルルルの電遊詩人」など、本国ポーランドの読者人気投票で選ばれた15篇の短篇から、新訳の10篇をセレクト。レムの短篇の神髄ともいうべきえりすぐりの傑作選。
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1.三人の電騎士
(Trzej Elekrycerze)
(Podróż Dwudziesta Pierwsza)
3.洗濯機の悲劇
(Tragedia Pralnicza)
4.A・ドンダ教授 泰平ヨンの回想記より
(Profesor A.Dońda. Ze Wspomnień Ijona Tichego)
(Bajka O Królu Murdasie)
(Wyprawa Pierwsza A, Czyli Elektrybalt T rurla)
(Jak Erg Samowzbudnik Bladawca Pokonał)
(Podróż Trzynasta)
9.仮面
(Maska)
10.テルミヌス
(Terminus)
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「短篇ベスト10」です(・∀・)
さて、皆さんの中には「レムと言ったら"あの"『ソラリス』の作者だし、他のも読んでみたいけど難解過ぎて読み進められない!」って方がいらっしゃるかもしれません。もしかしたらこのブログがその一端を担っている可能性も無きにしも非ず……←
その通り、レムは難解です。しかもアシモフやクラークやハインラインみたいに人間賛歌とは間違えても言えないし。しかしこの3人とは決定的に違う故にやはり偉大なSF作家です。故に彼の故郷ポーランドが人気投票を行い、それを日本に紹介してくれました。それが本書です。こちらは5篇無いのですがそれは9月から刊行されるレム・コレクション・セカンドシーズンで出してくれるって信じてる!←
本書は日本でも刊行されていてかつレムの中では分かりやすい「泰平ヨン」シリーズ、「ロボット物語」、「宇宙創世記ロボットの旅」、「宇宙飛行士ピルクス物語」を中心に10篇! 笑えるものから御伽噺、現代の警鐘じみてヒヤッ!と背筋が寒くなるもの、何から何までしっちゃかめっちゃかもの、SFでは無く幻想色の強いものまで選りすぐっております。ポーランドの皆さん、ありがとうございます。本を通して国際交流した気分になります。
洗濯機に人格を持たせたことから始まるドタバタ劇の3、情報から宇宙は出来たと公言したことから文明が退化し始める4、実はとある使命を帯びた令嬢の恐るべき正体と、標的のアルドーロスとの運命の話の9。こちらは日本初訳ものと思われます。3と4は「泰平ヨンの回想記」なのでセカンドシーズンで出してくれるのかなわーい楽しみ。
「短篇ベスト10」でした(・∀・)/
次は「文豪ストレイドッグス制覇計画」の予定でしたが、先に読んでいたシムノンからアップします!(*^o^*)/