ぼくの秘密日記 -19ページ目

言葉の意味をわかってない

ワタシは異端児らしい。

上司のM部長によると年度末の評価会議で、役員はワタシを異端児でアウトローだと言ったそうだ。
美男子でマエストロの聞き間違いではないかと確認したが、間違いなく異端児でアウトローだと言われた。

まぁ異端児もアウトローも、呼ばれるあだ名としては格好いい。
意味はわからないが、ちょっとカウボーイっぽい。

確かに、馬と投げ縄とカードと拳銃と女性を使いこなせないところさえなんとかすれば、ワタシもカウボーイと呼ばれても不思議はない。
明日からワタシも異端児のアウトローだと名乗ろう。


念には念を入れて異端児の意味を調べたが『風変わりな考え方をする人』とあった。

…。

アウトローは『法律の保護を奪われた者』と記載されている。更には『追放者,無法者,常習犯』と追記してある。

…あれ?

意味がわかると、甚だ遺憾だ。
"遺憾"の意味は知らないがそんな感じを受けた。


うちの役員も、言葉の意味を知らずに使うとはなんてそそっかしいのだ。
今度注意しよう。

ちなみにマエストロは、『巨匠』と言う意味だった。
意味もわからずに使っていたが、意味がわかると改めてマエストロを自称したワタシの先見性と深い洞察力に驚かされた。


ただ唯一、"常習犯"と言う言葉には心当たりがある。

ワタシは遅刻の常習犯だ。

後悔しない生き様

『悔いのない人生を送れ』とは、両親や学校の先生が子供に対してよく使うアドバイスのひとつだ。

悔いのない人生とは何か?
大抵、後悔というものは事後に発生するもので、前もって予見し、避けられる類(たぐい)のものではない。
ワタシも毎日のように後悔している。

昼食の選択に後悔し、仕事の選択に後悔し、洗濯物を溜めて後悔する。
人生とは後悔の連続なのだ。

両親も先生も後悔をしていなかったとは思えない。

だいたい、将来後悔しないように勉強しなさいと言われ続けてきたが、嫌いな科目(科目ではなく先生が嫌いだったものもある)はほとんど勉強をしなかった割に後悔したことがない(まだ両親や先生が言っている"将来"を迎えていない可能性もなきにしもあらずだ)。

三十数年生きてきたが、漢文の手紙やメールを受け取ったことはないし、相手が北京原人かクロマニヨン人かを見極める必要にかられたこともない。
後悔しないように勉強しなくてはいけなかった筈が、勉強しなくても後悔していないのだ。


結局、ワタシは『悔いのない人生を送る』にはどうすればよいのか、未だにわかっていない。

少なくとも、健康診断で肥満傾向を指摘されて後悔はしているが、いま目の前の生ビールとヤキトリを我慢する方が悔いが残る。

ただのハンサム

電車の座席の向かいに美人が座っている。

美人は三日で飽きるというが、いやいや美人は見続けてもなかなか飽きない。

実際に三日見続けたことはないのだが、美人は見ていて飽きないどころか目が合ったりしたりしようものなら、ウインクのひとつもしたくなる。
不器用なので両目でウインクしてしまうのはワタシの愛嬌だが、美人と会うと会話がなくとも幸せな気持ちになる。

やはり美人は得である。

しかし、美人は美人で苦労は耐えない。
事実、当の本人がそう思っているのだから、間違いはない。

女性は顔じゃない、愛嬌だよと言う男はよくいるし、男性も顔じゃない、優しさだよと言う女もよくいるが、確かに容貌ともてるかどうかという事実は比例しない。
ワタシがもてないところからも確かである。

ただし、もてない男性のほとんどは自分の容貌を理由にして、ブラッド・ピットやレオナルド・ディカプリオに憧れ、彼らのような外見になりたいと考える。
でも実際に女性に聞いてみるとハンサムな男もそれほどもてないらしい。
ハンサムは、ハンサムであることを意識しているから、それを嫌う女性も数万人にひとりいるのである。

なんとハンサムでももてないことがあるのだ。

ワタシがもてない理由がなんとなくわかった。
ワタシはハンサムだとしか思えない。

診断結果

本社のワタシ宛のメールボックスに封筒がひとつ入っていた。
管理本部かららしい。

封を開けると、三つ折りになった厚手の紙が入っていた。
最近は通達や勤怠の入力、給与明細は全てwebや電子メール化されている(さすがにまだ給与の現物だけは電子メールでは送られてこない)。

こんなにぎょうぎょうしい文書を受け取るのも珍しい。
『解雇通告』かと身を引き締めて読んだが、内容はもっと身を引き締めるように指示されたものだった。

健康診断の結果だ。
通信欄には肥満傾向ありと記載されている。
BMIは、25.4。
B、M、Iがそれぞれなんの頭文字かはわからないが、ワタシの数値の左に記載されている健康値の範囲は、最大が24である。
なにか問題はあるらしい。
不思議なことに身長がまた伸びていた。
最後に測った時に174.8だったので間をとって178cmを自称していた。
今回は175.4になってしまった。
これからは間をとるのはやめにしよう。

しかし、三十も半ばにしてまだ身長は伸び続けるものなのか。
この調子では、200年後には高枝切り鋏を使わずに高枝を切ることができそうだ。

一番残念に思ったことは、『業務上、支障なし』と書かれていたことだ。

ここ数年、仕事にちっとも身が入らないのに、あの医者は見る目がない。

機械との付き合い方(その4)

「あら、boke×2ちゃん、凄いわぁ」
「相手に間違えてるって電話したら」
「そうね、そうよね」
コラコラ顔を近づけるな。

…彼女はポッチャリに糖分をかけ、最後に脂肪分を乗算したような体型だ(今のワタシのようなものだ)。
かなり目が悪いので、話があると大きな身体を揺すって顔を近づけてくる。
ちょっと暑くるしい。

FAX紙を渡すと素直に席に帰っていった。

「あらっ?」
座るなり、彼女がすっとんきょうな声をあげる。
今度はなんだ。
「FAXの番号、うちの電話番号だわ」

だから、いちいち近づかんでもいい。
「そこは相手がダイヤルした宛先でしょ。相手の番号は下に書いてないの」
「…」

( ̄ー ̄)ニヤリ「ありました」
だから、至近距離で微笑まなくてもいいんだって。

「相手に間違ってるって教えてあげたら。きっと困るはずだから」
「ハイ~」

しばらくすると後ろから話し声が聞こえてきた。
「…ハイ、だから間違ってきたの、おたくのFAXが。…ハイ?送り返して欲しい?…ハァ、…の5の3…ハイ、ハイ。ハ~イ」
ガチャン雷

「boke×2ちゃん、喜んだよ、相手。そしたら送り返して欲しいって」
…彼女は無邪気にFAXを使い、、、送信後、手元に残った紙を見て言った。

「これはどうすればいいの」

…ワタシは、FAXが苦手だ。

機械との付き合い方(その3)

「無言電話ですか」
「違うの。誰か間違えてFAXをこの電話に送ってきてるの」
待ってましたとばかりにおばさんは目をギョロっと剥いてワタシに受話器を差し出した。
「保留にしてFAXに転送したら」
「えぇー、凄い。そんなことできるんですか~。えぇー」
普段ワタシが会話をしないので、ここぞとばかりに話しかけてくる。
うんざりしたワタシは、直ぐに振り返り、自分の机の電話が保留になるのを待った。
ガチャン雷

「あっ、切っちゃった」
(-_-;)ピクピク
嫌がらせではなく、天然だから恐れ入る。

「次に電話鳴ったらでなくていいです」
「ハイハイ、ごめんね、boke×2ちゃんドキドキ
ちゃん付けにも慣れたが、実は彼女の自慢は大卒ということでワタシの先輩ということなのだ(確かに大学は一緒らしい)。
プルルルルドンッ

また電話が鳴った。
たぶん相手のFAX送信でリダイヤル機能が働いているのだろう。

手を伸ばしたら、、呼出音が止まった。
「…ハイ、xx運送です、…あ~、やっぱりFAXだわ」
後ろから声が聞こえる。
(´Д`)キサマ、ケンカを売ってるのか!!

「保留にしました~」
とりあえず怒りを静めてFAXに転送する。

FAXはゆっくりと紙を吐き出した。
注文書?
なにか金具だか器材の注文書らしい。
「ほら、うち宛じゃないよ」(続く)

機械との付き合い方(その2)

それが昨今の情報セキリティ強化のため、出先でのFAXの使用が禁止された。
名前と一ヶ月の稼働時間だけの一覧であり、第三者が見て価値があろうがなかろうが、FAXの誤送付による情報漏洩は許されない世の中になったのだ。
このままでは近い将来、外出先で本名を名乗ることが禁じられる時代がくるかもしれない。


FAXが苦手な理由として、学生時代にアルバイトをしていた運送屋での出来事を思い出す。
その運送屋には高校生の頃から出入りしていたので、大学に進学した頃は無線配車と電話番を任される程に仕事に精通していた。

世の中はまだバブル景気に沸いていて仕事の引き合いは数多く、配車係の部長もよくヘルプでドライバーにかりだされていた。

その日も社長と部長は外出し、事務所の中はワタシとパートのおばさんふたりだった。
このおばさんの天然ぶりにはかなり定評があり、時折というよりも頻繁に無線や電話の相手のドライバーを取り違えて違う指示をだしてしまったり、トンチンカンなことを言うのでドライバーからもワタシからも呆れられていた。

そのおばさんがさっきから電話にでては社名を言って切るという動作を繰り返している。
どうも気になってはいたが、しばらく我慢に我慢を重ね、五回目にとうとうワタシも口を開いた。(続く)

機械との付き合い方

ワタシは就職してから一度も本社で働いた経験がない。
事業所勤務だったことがあるが、その期間もわずかでほとんどが客先に常駐してきた。
客先で働いていると、本社に提出する書類の取り扱いに苦労する。

リーダーになると毎月、同僚の稼働報告書に捺印し、本社に届けなくてはいけないのだ。
そのため現物は後でもよいからFAXで欲しいというリクエストにより、時々客先のFAXを借りて報告書を送信していた。

ワタシはFAXが苦手だ。
COPYはお試し印刷が使えるが、FAXは一方通行のため、届いているか不安が残る。
番号を間違えるとかいうのではなく、裏表を間違えていないかという不安だ。
事実、さっきまで電話で「じゃあ、FAX送信しますね」とやり取りしていた本社の庶務の女性からFAXした途端に申し訳なさそうに「真っ白な紙がでてきたのですが…。裏表間違ってませんか」と再度連絡を受けたのは、一度や二度の話ではない。
だいたいCOPYは大抵、読取装置が下を向いているのに、FAXはなんで上向きが多いのか疑問だ。
紙をセットするところの形状もCOPY機と似ているからタチが悪い(最近はとうとうCOPYとFAXが一体化したが、本論と無関係のため、論外とする)。
そのおかげで、不必要にFAX用紙が消費され、ワタシは機械オンチにされてきた。(続く)

国民の義務を果たして考えたこと(その2)

大体この都民とやらが厄介極まりない。
都民にも千差万別あり、職業も利害も性格もバラバラなのだ。

その上で都知事というだけで勝手に期待し、気に入らないことがあると非難の対象にする。

更にタチが悪いのは、大抵の非難は「なんでこんなことしたのか。ワタシならこうする」と自分がやった方が上手くいくとも言わんばかりの内容だ。

自分の仕事ぶりを棚に上げ、ただワイフ一人さえもコントロールできないような男が、自分なら都民を正しく導き生活を守れると考えて都知事を非難する。
大リーガーに対して「俺ならこう投げるぞ」とか、長い梯子の上で逆立ちする鳶職人に「俺よりバランス悪いな」とか言う人間はなかなかいないのに、都知事というだけで都民全体から様々なケチをつけられるのだ。

割に合わないことこの上ない。

更に驚くことに、都知事に立候補する際には供託金なる持参金がいるらしい。
託しても戻ってこないで、どうやら都の懐に入ってしまうようだ。

そこまでして立候補し、都民に尽くそうとしても感謝よりも叩かれるのが仕事の中心なのだ。

という訳で、しっかり一票の重みを噛み締め、投票に行った。
やはり都民の生活を守れる人がよい。

…確か某国のミサイルの迎撃システムを開発するという公約の人がいたな。

国民の義務を果たして考えたこと

先ほど国民の義務を果たしてきた。
近くの小学校に都知事選挙の投票に行ってきたのだ。
時間が遅かったからか、ガラガラの体育館に入ってものの五分で投票を終えた。


しかし、果敢にも立候補し、都知事になろうと思う方々には頭が下がる。
ワタシが小学生か中学生かは忘れたが、都知事の存在を知ったときは東京都で一番偉い人だと信じていた。
『太陽にほえろ』で藤堂捜査一係長がブラインドをちょっと下げて下界(?)見下ろすシーンは有名だが、都知事も普段はバスローブにブランデーグラスを片手にそんなポーズをしているとばかり思っていた(藤堂捜査一係長が石原裕次郎で現職の都知事が兄の石原慎太郎であることは関係ない)。

しかし大学生、社会人と歳を経て世の中がわかるに連れて、都知事が意外にも世間の非難対象になっていることを知った。
都知事ともなれば、やりたい仕事だけを選べるのかと思いきや、なんだか式典やら会見の場にひっぱりだされて色々喋ることを要求される。
その内容も、経済から教育、環境、ゴミ、健康、場合によってはスポーツや芸能に関することまで多岐にわたるのだ。
コメントだけではない、東京都民全員のことを考えているという建前があり、会ったこともない相手のことを心配し、対処法を考えるのである。(続く)