Thoroughbred World -9ページ目

社台地方オーナーズ全頭斬り2024 1-25

※昨年までの300番代の番号ついててごめんなさい。

 

301.ノットオーソリティの23(リーチザクラウン)★★★★

 

社台ファームのフラッグシップはリーチザクラウン産駒。母は大活躍でしたが、産駒成績はそこそこなまま中堅どころの年齢に差し掛かっており、2600万円という高額募集の回収は非常に厳しく思えます。

4月下旬生まれの馬体はまだ幼さが際立ち、サイズはあるものの成長途上。トモの形は良く、今後の成長で筋肉量が増してこれば楽しみです。動きに力強さがありながら、可動域も十分取れているところもいいですね。とはいえ、現状は顔が大きく頭の位置が高い馬。走らせたところで、機敏な動きができるか、器用な立ち回りができるかにはやや疑問が残ります。

 

 

302.ウララカの23(レッドファルクス)★★★★

 

母はベテランに差し掛かってきました。なかなか産駒の成績が振るわなかったところ、現3歳のザイデルバストが早くも5勝を挙げるなど一転して素晴らしいスタートダッシュを切りました。血統面では社台ファームが推しているサンデーサイレンスの3×3配合。これが体質的に厳しくて全然走れていないのが引っ掛かります。

馬体は骨格がちょっとコンパクトにまとまりすぎているかなとは思いますが、筋肉量は豊富。背中が短いこともあって、緩すぎるというところが見られないのはいいと思います。繋ぎは短めでいかにも短距離小回りに向きそうで、地方競馬で使うという舞台設定として合っている一頭でしょう。

 

 

303.サンダーカップの23(リーチザクラウン)★★

 

母型にガルチやサンダーガルチを持つ馬は派手さこそないものの、ダートでの活躍が目立ちます。短距離から中距離まで幅広く活躍する馬は丈夫でとにかく数を使えるところが特徴。また、ほとんど父系を選ばないので、どこからでも狙うことはできます。

馬体は全体的に幼く、背中の緊張感が足りないのと、トモに薄さが目立ちます。両前脚が強めに外向しているので、これも成長によってどこまで真っすぐ向いてくるか。伸びしろはかなり残していそうですが、募集時にどこまでのスケール感になるのか掴みづらい一頭です。

 

 

304.グッバイガールの23(ホッコータルマエ)★★

 

母系の勢いはほとんどないといっていいレベルではありますが、若い繁殖牝馬ですのでまだまだ変わり身がありそうです。兄のクリアアレグレを非常によく見せて、高い評価をしたのですが2戦目で勝ち上がったまでは良かったものの故障してしまいました。

馬体は筋肉量豊富で、特にトモの容積とL字のラインが入るような盛り上がりが特徴。これは兄にも同じ特徴がありました。ただ、毛ヅヤが悪く体質面はどうでしょうか。

歩様は許容範囲を大きく超えるような外弧歩様。ここまで強烈に回す馬は珍しく、減点材料になりますね。横からの踏込は若干重そうではありますが、可動域は問題ありません。

 

 

305.プロネルクールの23(レッドファルクス)★★

 

地方オーナーズではおなじみのグラッブユアハートの孫にあたります。母プロネルクールはG1レーシングから中央にチャレンジして未勝利勝ち。地方でも勝ち鞍があり、募集馬の実績の中では上位の存在です。ただし、これも血統的にはサンデーサイレンスの3×3を内包しており、大きな心配材料になりますね。

4月下旬生まれで本格的な成長はこれからでしょうが、キ甲が抜けていないこともあって、かなり背中の緩さが目立ちます。動きも硬く、重く積極的に引っ張ってくれないと、なかなか動いていかない感じがありますね。

 

306.デロングスターの23(ロゴタイプ)★★

 

輸入時はなかなか注目度が高かったカチバの母系。勢いはあまりないのですが、久々にミカッテヨンデイイがブラックタイプになりました。母も中央で3勝しており、全然中央でおろしてもいいプロフィールのはずですが、地方に回ったのは成長が極めて遅いことにあるでしょうね。

1/30生まれでありながら366kgと相当なスモールサイズ。幼くて成長途上の造りだったりするのならばまだ狙えるのかもしれませんが、意外と体は出来上がってしまっているように見えます。動きの面ではトモが外弧歩様。とはいえ、踏込の鋭さや可動域の良さは持っている馬です。

 

 

307.マリアロワイヤルの23(フィレンツェファイア)★★★★

 

輸入種牡馬のフィレンツェファイアはレックススタッド在厩。昨年見せていただいたことがありますが、米国短距離ダートにしてはゴツゴツしすぎず印象ほど硬い感じはしませんでした。ただ、Gone West系が日本競馬に合わないイメージがあるので、全幅の信頼は置けないです。

母は欧州のステイヤータイプ。産駒にも成田特別を勝ったテトラルキアがいるようにスタミナ色が強いだけに、特に下級条件で短距離戦ばかり組まれる地方競馬においてはスピード不足の懸念が残ります。

馬体は牝馬らしく丸み十分の造り。幅があって、トモの大きさも目立ちます。ただし、踏込はトモがあまり入らない感じがありますね。また、地方馬にしては膝下が長く、やや不器用そうな面も残ります。

 

 

308.コロニアルスタイルの23(ダンカーク)★★★

 

母中央で3勝、近親イーグルフェザーが中央で5勝と地方募集馬としては、なかなかポテンシャルの高い血統をしている一頭。ダンカーク×ゴールドアリュールでクロスも少なく、健康そうです。

馬体は中サイズで胸がやや深く、地方馬としてはまずまず合いそうな造り。返しも鋭く柔らかいのですが、ややトモがついてこない面も見られます。減点材料は少ないので、ダンカークがあんまりなところをどう評価するかでしょうか。

 

 

309.ビジューミニョンの23(マインドユアビスケッツ)★★

 

サクラサクⅡの牝系で元値は高くなかなか優秀な繁殖と思われるビジューミニョン。産駒もまずまずで、マインドユアビスケッツとの配合でこの価格なら安いの一言。

でも、やっぱりそういう馬にはなんらか問題が潜んでいることが多いのもまた事実で、この馬についてはとにかく繋ぎの短さと右前の立ち方に課題があるように思われます。それが原因で膝が硬い動きになったり、立たせて弓脚になったりと悪い面が他にも波及している印象。そこ以外はむしろ上位と思える造りだけにかなりもったいないですね。

 

 

310.ピリカクルの23(シスキン)★★

 

パイタ系は全切り…と言われるぐらいとにかく産駒が走らないこの牝系。パイタもピリカも活躍馬で社台ファームも自信の繁殖牝馬だったはずですが、ここまで走らないのは予想外ですね。セールでの取引価格もどんどん下がってきており、厳しくなってきました。

父シスキンで変わり身を期待したいところですが、前肢の可動域が狭く、重苦しい動きはこの馬も変わらず。背中の緊張感もやや足りず、ここも課題でしょうか。

 

 

311.タピテールの23(ゴールドドリーム)★★★★★★

 

地方馬の中ではこの馬がダントツ一番よく見えました。

父ゴールドドリームは未知数ではありますが、昨年のツアーで産駒を見た印象としては、完全なダート馬というほど硬さが感じられず。かつサイズもあまり大きくならないというもの。そして本馬はTapit肌。母も一応中央勝ちがある馬ですので侮れません。

馬体は中サイズでそれほど大きくなりそうもないのですが、特に歩かせたときの雰囲気、体幹の強さが素晴らしい馬です。トモの容積フレームともに完璧で、なかなか深いところまで入ってくる踏込も見事。全部脚が真っすぐではないところと、厚ぼったさは感じるものの、それもわずかな減点というレベルでしょう。

 

 

312.クードロアの23(アルアイン)★★

 

皐月賞2着馬を輩出したアルアインですが、そのほかはかなり低調でこれまで6頭しか中央で勝ち上がっていません。社台グループで3頭だけですから、率を考えたら相当厳しいです。また、募集時かなり見栄えがする馬を多く出していたところも判断を難しくさせますね。しかもダートもこなせそうでこなせないので、地方競馬募集でも疑問です。

馬体は明白に細くて頼りないです。トモが薄くて、後肢はグラグラ。左後ろの踏込が浅いところも気がかりです。

 

 

313.ギブンアンソートの23(イスラボニータ)★★★

 

母父エピファネイアが地方競馬の募集馬に登場。父のイスラボニータはダートでもバトルクライを輩出しており悪くありませんが、エピファネイアは明白に芝馬なのでどうでしょうか。

馬体は初仔ということもあり幼い印象が強いです。まだ伸びしろはありつつも、馬体重などかなり足りないので、地方で戦うのはどうでしょうか。節々だけがしっかりして無骨な印象の馬体。動かすと案外軽いので前向きな気性の持ち主である可能性が高そうです。

 

 

314.ゴールデンフィジーの23(コパノリッキー)★★

 

白老ファームが地方オーナーズに出してくるのは珍しいのではないでしょうか。名門ゴールデンサッシュ牝系でどこからでも当たりが出る可能性はありますね。父コパノリッキーgとのカップリングで、これまたサンデーサイレンスの3×3。その時点でやはりちょっとトーンダウン。

馬体はやはり地方競馬で戦うにはガサが足りないです。膝下が長く、ひょろっと見えるので、器用さも感じません。また、脚も真っすぐ出ず、前肢の捌きが硬め。やや柔軟性に乏しい繋ぎの影響もあってか、前に出る推進力に欠くような歩様です。

 

 

315.イントロダクションの23(ニューイヤーズデイ)★

 

祖母ダークエンディングは勝ち上がり率が高く、さらに上級条件でも戦える馬を出しており優秀なのですが、イントロダクションは現状そこまで活躍馬を出せていません。2011年生まれですから、もう中堅になりますね。

馬体はひょろひょろで毛ヅヤも悪く、ここからの変わり身も期待薄。そもそもニューイヤーズデイでこの価格設定は通常あり得ないレベルです。

 

 

316.ステップオブダンスの23(ルヴァンスレーヴ)★★★★★

 

名牝ステップオブダンスの3番仔。母系からはハイランドピークも出ており、父も注目のルヴァンスレーヴですから、普通に考えて中央で募集した方がいいんじゃないかというレベルだと思います。価格設定2500万という破格ではありますが、上はシルクで3000万円募集ですからこんなもんでしょうか。

それほどサイズがあるわけではないですが、馬格が雄大でスケール感がある馬体。このあと筋肉がついてきてどれぐらい変わってくるかにもよりますが、今のところフレームとしては素晴らしいです。踏込も深く、収縮性に優れた歩き方。胴長でフレームばかり成長すると小回りコースでは不器用になってしまいがちですが、この歩き方なら問題ないのではないでしょうか。

 

 

317.シュクルダールの23(ニューイヤーズデイ)★★★★

 

マルカキャンディの牝系で社台ファームではおなじみの血統ですが、母は未勝利引退後繁殖牝馬セールに出されてノーザンファームがお買い上げという異色の経歴の持ち主です。母系からは芝ダート兼用のベルシャザールが出ているようにどちらでも行けるタイプですが、ニューイヤーズデイでこの馬は一気にダート寄り。

生まれが早いこともあって、地方競馬募集馬の中では力感はトップレベル。トモの容積や肩回りの筋肉など付くべきところに筋肉もついており順調な仕上がりと言えます。前肢・後肢ともに踏込が良く力強い歩様。唯一気になったのはちょっと毛ヅヤが悪いかなというところでしょうか。

 

 

318.シャーペンエッジの23(ヘニーヒューズ)★★

 

ファルコンビークとシャルフジンを産んで繁殖実績としては地方No.1といえるシャーペンエッジ。本馬は17歳時の仔となり、そろそろ生産時の年齢が気になるようになってきました。ヘニーヒューズとのカップリングなので、シャルフジンの全妹にあたりますね。

馬体はかなりの大柄でありながら明らかな成長途上。トモが高くやや崩れがちになっています。それも影響してか前肢の負担が大きそうな立ち姿。背中の緊張感もやや乏しく、ややずんぐりした印象を持ちます。

横の比較で大きく劣るわけではありませんが、2000万円の募集価格を牝馬で超えることはかなりハードルが高いので、ちょっと厳しめにジャッジしました。

 

 

319.ブリトマルティスの23(ホッコータルマエ)★

 

母は芝馬のブリトマルティス、ラビュリントスも芝で走ってしまったこともあって、ダート色がやや薄い母系ではありますが、ホッコータルマエとのカップリングで今度こそがっつりダート馬を狙ったのですが、やはりスラりとした芝かもと思わせる立ち姿。

馬体はそこまで悪くないのですが、動きは繋ぎの柔軟性が全くなく、かなり硬い歩様。外弧歩様も相まって動きは不安が大きいですね。カタログとは比較にならないぐらい右前が立っています。

 

 

320.レッドアマビリスの23(フォーウィールドライブ)★★

 

母系のリアリーハッピーはなかなかアベレージの高い繁殖で、複数勝ち馬を何頭も出してきました。キャロットで募集されたリアルアヴェニューが出資馬で3勝。ダート色も強く、パワーのいる馬場を得意としますが、一族の体質の弱さが地方競馬にマッチするか疑問です。

馬体は膝下が長く緩いつくり。トモの容積がやや足りないですが、逆に筋肉量は豊富です。踏込は少し硬い感じがありますね。数字ほど小さい馬とは感じないので、ちょっと意外に感じてしまいますが…。

 

 

321.フィロンルージュの23(モーニン)★★

 

スカーレットレディ一族。フィロンルージュもなかなかあたりを出せないままかなり高齢になってきましたので、ここから走る馬を出せるのかというところには疑問が残ります。

こちらもかなりサイズは小さめ。では、ありますが幼さや細さをあまり感じません。前肢や肩の造り・捌きともに綺麗な馬なので、もう一段階成長があるか。また、あまりにも従順でぬぼーっとした顔立ちも競馬に行って気持ちの面でどうでしょうか。

 

 

322.ユアメモリーの23(カリフォルニアクローム)★★★★

 

ソングオブウインドを産んだメモリアルサマーの牝系。最近は勢いが乏しいので、なかなか狙いづらいです。一方、現3歳の世代が初仔のカリフォルニアクロームですが、意外と勝ち上がり率は良く、穴っぽい種牡馬です。

馬体はソングオブウインドでも感じた細身でパリッとした凛々しい立ち姿が目を引きます。細いのは細いですが、前肢やトモの筋肉などはしっかりしており、要所はちゃんとカバーしている感じ。あとは脛が薄く、直飛気味の後肢がシンボリクリスエスの走らないパターンに該当しているので、ここがちょっと気になります。

 

 

323.ディミータの23(マジェスティックウォリアー)★★★★

 

細身でシャキッとした立ち姿とは真逆にいい方向なのが本馬。母系のレッドキャットは活力まずまずですが、肝心の母から走る馬が出ていないのは気がかりです。

馬体は肩回りとトモの筋肉に張りがありなかなか力強いつくり。毛ヅヤがめちゃくちゃ綺麗な馬で、膝下の短さもあって安定感を感じる立ち姿です。踏込も鋭く、なかなか良い雰囲気ですが、馬体が大きくなりすぎないことだけは期待したいですね。

 

 

324.ヨナグッチの23(フォーウィールドライブ)★★★

 

好きな馬体に出てくること多数のヨナグッチ。中央で大活躍する馬こそいないものの、南関東では勝ち鞍が多く、ストームゾーンも地方に入ってからまだ底を見せていません。ただし、産駒成績はここにきて急降下してきているのは気になります。

馬体はヨナグッチの仔らしい幅があって肩の筋肉の強靭さが目立ちます。横から見ると背中がかなり短く、短距離を得意とするタイプに成長しそう。雰囲気は悪くないですが、上の馬たちと比べると一枚劣るのと、フォーウィールドライブの牝馬で1400万円の募集価格に見合うのかというところは疑問です。

 

 

325.ガーネットチャームの23(ドレフォン)★★★

 

アンデスビエントが関東オークスを勝ち、地方競馬で活躍を見せるドレフォン産駒。中央はジオグリフだけですが、地方ではサーフズアップなど持ち前のパワーを生かして大舞台を勝ち切る仔も出てきています。母系はニキーヤですからダートはOK。

馬体は膝下が長めですっきり見せるものの、胴回りはなかなか力強いつくり。トモの容積がちょっと足りないので、そこが地方のダートでどう出るでしょうか。

力強い歩様で担当スタッフをグイグイ引っ張るような歩様で歩けていますが、頭を上げて反抗したり、ちょっとやんちゃすぎる面も見られますね。

社台サラブレッドクラブ全頭斬り2024 11-20

11.カラライナの23(コントレイル)★★★★★

 

今年の社台サラブレッドクラブのフラッグシップ。1億円の募集価格に恥じない造りの一頭ですね。母カラライナは昨年募集のブリックスアンドモルタル産駒、プロメテドールも素晴らしい出来で輩出しました(★6、1位で書いて落ちました)が、一気に募集価格が上がるあたり、牧場の評価もうなぎ上りということでしょう。

黒光りして抜群のバランスを持つ本馬はコントレイルらしい中サイズで軽さをうまく引き継いだ馬体です。やや肩は立ち気味ではありますが、トモの容積が素晴らしく踏込の深さも十分に感じます。前後の連動性が高く、推進力を感じる歩様ですね。距離適性も幅広そうでぜひともクラシックを目指したい一頭です。

 

【ツアーチェック】

筋肉のハリや質感がイマイチでちょっとダラーっとした雰囲気でした。毛ヅヤもそこまでよくなく、動画のような圧倒的な存在感はなかったように思います(★6→★5)

 

 

12.ゼラスキャットの23(コントレイル)★★

 

母はすでにベテランの域ではありますが、未出走2頭、ディープインパクトで未勝利とリスクたっぷりでなかなか狙いづらさがあります。孫世代にデュードヴァンはいますが、本馬の父がコントレイルであることを考慮すると方向性はちょっと違いますね。

馬体は3/8生まれとするならばいかにも成長が足りないです。小さい馬体のなかでもトモ高であり、さすがにもう一回り成長するとは思いますが、それでも追いつかないぐらいのサイズ感。動きの面では可動域が十分あって、むしろ馬体のバランスからは胸が深く見えるぐらい。母が高齢でサイズが小さいのはどうしてもそのあとの伸びしろがないことも考えられるので、ちょっと狙いづらいですね。コントレイルにしては異様に安いことも含めて見送りが妥当でしょうか。

 

 

13.ジュマイエルの23(コントレイル)★★★

 

コントレイル産駒にして募集価格3200万円。異様な安さを感じます。母のジュマイエルはあのレーヴドスカーやスタセリタ、サラフィナが勝ったサンタラリ賞勝ち馬。持ち込みのジュストコルがいきなり3勝を挙げていいスタートを切ったところなので、もうちょっと高くてもよさそうですね。

馬体は完成度が高く、大きめのフレームにバランスよく筋肉がついて非常に見栄えがします。やや繋ぎは硬めではありますが、歩様にそこまで悪い影響は感じません。踏込も深く、可動域も十分です。唯一気になるとするなら右前の内向でしょうか。ほんのわずかで酷いものではなく、ここまで値段を下げる要因にはならないと思いますが。

 

【ツアーチェック】

右前脚に内向ですが、募集カタログよりさらにきつくなっていたように見えました。それが安い理由とも…。

 

 

14.ソウルスターリングの23(コントレイル)★★★★

 

社台サラブレッドクラブの最近のGⅠ馬はこのページのファミリーにほとんど載っているじゃないかというぐらい最も勢いがあるファミリーです。スタセリタは再び海外種牡馬を種付けされ続けているのでさすがに当たりからは遠ざかっていますが、ソウルスターリングはそろそろ走っても良いころ。2年連続ブリックスアンドモルタルからついにサンデー系の王道とのカップリングで一気に花開く予感がします。

馬体は母同様に腹袋がしっかりとして逞しい馬体。4月生まれということもあって、全体的にサイズは出ていませんが、非力ということはなく、大きなトモからなかなかの推進力で歩くことができています。現時点では明白に体高が足りず、ややずんぐり感がありますが、トモ高でもあり、ここからキ甲が抜けて一段成長したときにどこまでの上積みがあるか注目したい一頭です。

 

【ツアーチェック】

迫力があって良い馬でした。上2頭とは違う雰囲気。ここ最近の成長が顕著なようです。

 

 

15.サラフィナの23(キタサンブラック)★★★★★

 

ここ最近は活躍馬がなかなか出ていないサラフィナの仔ですが、ひとつ上のスピリットサージと今年の募集馬を見る限り、見た目には非常にいい馬が連続して生まれてきているように感じます。全兄のブラックヒルが全くダメだったのは残念ではありますが、なんとか巻き返してほしいところ。

しっかりとまとまった馬体に顔が小さく、いかにもストライドが伸びそうな馬体。歩幅が大きく、きれいなストライドの歩様でスピード感を感じます。いい意味で血統的な重さを動きからは感じず、切れ味勝負にも負けない馬になってくれそう。もう少しだけともに厚みが出るとさらに良かったように思いますが、成長力十分な血統背景だけに、まだまだ変わり身も期待できるでしょう。

 

【ツアーチェック】

厚みがあってよくなっているように感じました。順当に成長している感じがします。

 

 

16.マジックリアリズムの23(モーリス)★★

 

母系は活躍馬多数。近年の社台ファームを象徴するような牝系のソーマジックを祖母に持ち、本馬が2番仔。初仔のアヴァンポップが出資馬です。姉もスピード能力は評価されながらも馬体重が伸びずに悩んでいましたが、牡馬に替わってモーリス産駒にも関わらず、その状況がさらに深刻になったように感じます。

父のイメージをよく受け継いだ馬体は骨量豊富でパワフルさを十分に感じます。前から見ても幅がありますし、トモの容積も十分。一方、歩様は硬いところがあってストライドが伸びません。その要因はあまりにも低い体高でしょうか。キ甲は確かに抜けていないですが、かといって極端にトモが高いわけでもなく、成長したとしてもかなり時間がかかりそうですね。

 

 

17.カウアイレーンの23(モーリス)★★

 

11年連続11頭目の生産となったカウアイレーン。すでにベテランですが、ここまで連続で産駒が出てくるのは珍しいですね。矢作厩舎所属が多い以外はバラバラで、ここで木村哲也厩舎に所属と黄金世代にぶつけてくることになります。

カウアイレーンの仔はこれで6頭連続で募集時400kgを切る馬体重で登場。もともと晩成タイプの血統で変わり身は十分ありますので、募集時の判断が難しい一族ですね。

モーリス産駒でありながら大幅にサイズが足りず、小ぢんまりと映ります。背中が短くちょっとまとまりがありすぎるので、成長するのか不安ですね。動きは前肢が硬めに見えますが、それ以外は及第点。内向している馬が多かった母の仔にしては脚は真っすぐでその点はよいですね。

 

 

18.ラセレシオンの23(ブリックスアンドモルタル)★★

 

母はまだ中堅に差し掛かったところですが、ここまでの産駒成績が素晴らしく全部当たりと言えるレベル。ブリックスアンドモルタルの牝馬で6000万円という破格の募集価格ではありますが、プロフィールからは十分その資格があるように感じられます。ブリックスアンドモルタル産駒は牝馬でも初年度からアンモシエラを出し、その他産駒の中央での賞金上位を占めているように十分勝負になるはずです。

馬体重が示す通り現時点でもかなり大柄で目立ちます。体高や胸囲があるように上の方はほぼ出来上がっているぐらいの造りでまともなら早期から期待できそうな雰囲気。ただし、繋ぎが短く、右前が内向気味で、これ以上大きくなると弓脚のリスクもありますので、脚元は不安が大きめです。

 

 

19.フローレスダンサーの23(ブリックスアンドモルタル)★★★

 

ブリックスアンドモルタル牝馬の活躍馬は母父がサンデー系かキンカメというのが初年度の特徴。やはり緩さを強調しない組み合わせの方が安定して走るように思えます。本馬は母父ハービンジャーなのであたりません。ただ、同じく緩いルーラーシップで結果を出しているところは一応良い方向に考えたいですね。

4月生まれとするとちょっとオーバーサイズ気味の馬体。肩回りの筋肉の発達が目立ち現状は前輪駆動ですがちょっと動きは硬めで可動域は狭いです。膝下も繋ぎも短くダートもこなせそう。これもまた重くなると弓脚気味になる可能性は残ります。

 

 

20.デルマコイウタの23(サートゥルナーリア)★★

 

母系は超名牝アイドリームドアドリーム。エアで塗り固められたおなじみのファミリーですが、ベラジオオペラがGⅠ制覇をやってのけました。改めて底力を感じますね。ただし、この馬は母父ディープブリランテ。この肌だと一気に成績が落ちてしまうので、ちょっと評価が難しいです。

4月生まれということもあり、やや馬体は小さめ。かなりひょろっとして毛ヅヤも悪く幼さを感じます。トモがかなり薄く完成にも時間がかかりそうですし、どんな体型になるのかも見通しづらいタイプのように感じます。

キャロットクラブ全頭斬り2023 81-96

81.レディドーヴィルの22(アルアイン)★★

 

祖母メルカルが1986年生まれと大変古風な血統。母父FasliyevはJRA複数勝ち馬も多いですが、未勝利も多く当たり外れが大きい印象もあります。Fasliyevは父アルアインのさらに父ディープインパクトが一番の相性ですから、組み合わせとしては悪くないと思います。

アルアインの仔は骨格バランスが良く、まとまった馬体で出てくることから昨年度の募集では大変人気したのですが、この馬はそういうタイプではありません。顔と首が長くアンバランスで、背中の緊張感もやや足りない感じがあります。上は配合相手が豪華ですので、一概に比較してダメとは言いづらいですが、ちょっと一枚落ちるかなといったところでしょうか。動きも血統イメージよりは力感に乏しい印象です。

 

 

82.スプリングゲイルの22(スワーヴリチャード)★★★

 

圧巻のスピードと突き抜けた気性難を併せ持った母はわずか1勝止まりでしたが、その1勝のインパクトが凄かった。1200mの未勝利戦でダートとはいえ1.7秒突き放すのはなかなかできない芸当です。つまりメンタルが整ってハマると爆発力は物凄い。ぜひ良いものだけが仔に引き継がれてほしいですね。

馬体は5月生まれでちょっと小さいのは気になる材料。父がスワーヴリチャードなので、気性が常識にかかれはちゃんと育ちそうではありますが、現状は小ぶりです。腰高で幼い印象もありますが、その状況でも深く踏込ができているように所作にセンスは感じます。Halo系ばかりで塗り固められた血統背景はややギャンブル性が高そうです。

 

 

83.ハーエミネンシーの22(ブリックスアンドモルタル)★★

 

キャロットクラブに出てくる社台ファームの生産馬。毎年1頭来るのですが、ここ8頭で2勝馬が1頭だけ。入会目的とかそういうものを除けば、あえてここで狙っていく必要もないというところでしょうか。しかし、まだブリックスモルタル産駒を隠し持っていたとは、どんだけ惚れとんねんって感じですね。兄弟は数使えていないのが若干不満ですが、しっかり勝ち上がっています。非サンデー系でどうなるかでしょう。

馬体はまとまりがありながらトモの容積や肩の筋肉など付くべきところに筋力はあり、可動域も悪くないです。ただ、右前脚は内向気味ですので、ここはリスク高めでしょうか。

 

 

84.リチュアルローズの22(マインドユアビスケッツ)★★

 

今年の社台スタリオンでダート系種牡馬としては種付け頭数トップを記録したマインドユアビスケッツ。種付け価格が上がった中で種付け頭数の増加は、馬産地の評価の高さを裏付けています。芝馬もたまに出しますが、この馬は母父ゴールドアリュールなのでダートでほぼ間違いないというのが字面の血統。

でも、馬体はダート馬決まりとは言い難い芝のマイラーにもいそうな体型です。歩様はやや硬めでその要因となっているのは短めの繋ぎでしょうか。前から見ると想像以上に幅がなく左右の脚の間が狭い感じがあります。もうちょっと幅があると信頼度は上がりそうです。

 

 

85.ブルーメンクローネの22(ミッキーアイル)★★

 

ミッキーアイル産駒は、牝馬は芝、牡馬はダート。母父キンカメを狙え。というのが今までの傾向。という意味ではしっかり合致しています。祖母ブルーメンブラットということでこちらもアワブラッドになります。母優で取れるか若干不安ではありますが…。

母は地方競馬も含めてすべて勝利はダートですが、3勝クラスでタイム差なしの2着とベストリザルトに近いものを芝で達成しています。ほぼトントンくらいの両刀タイプに思えます。

馬体は初仔でミッキーアイルの仔でありながらもそこそこ馬格はあります。背中が短くてコンパクトな造り。背中に対して膝下は長くやや不器用そうではあります。ただ、背中が短いのが影響してか、肩が立つ、そして前肢のストライドが伸びなくなるというのは顕著に出てしまっています。ただし、逆に前後から見る歩様にはブレがなく、緩さはありません。ピッチ走法であらゆる牡馬を蹴散らしてきた祖母のエッセンスといえば、まあそうかとも思うので判断が分かれる一頭でしょうか。

 

【ツアーチェック】

放馬していしまいました。スタッフに囲まれて物々しい雰囲気。それでも、普段はそんなことはなく、敏感すぎることもないということでした。

 

 

86.ソブラドラインクの22(リアルスティール)★★★★★

 

リアルスティールは募集番号はこんなに後ろに追いやられてしまうのですね。確かに初年度の成績は思ったほどのものがありませんでしたので、このタイミングでわざわざ狙うのはハードかなとは思います。

母の仔は初仔未勝利でしたが、2番仔のドゥレイクパセージが新馬戦を快勝。堀厩舎×ドゥラメンテなので、繁殖牝馬としても今後価値が上がる可能性は大いにありますね。本馬はセレクトセールでワンコールの2500万円で落札。前後に高額馬のいない時間帯だったのも影響があるかもしれません。

セレクトセールの時点では前肢は少し硬く映ったのですが、クラブの募集動画で見る限りぎこちなさは感じません。胸が深く、腹袋がしっかりしていて、歩様のバランスもかなり良くなってきているように感じます。

 

 

87.ヴィートマルシェの22(サトノアラジン)★★★★★

 

キャロットクラブの中でも近年最も勢いのある血統。本馬からはマルシュロレーヌとバーデンヴァイラー、孫にはナミュールとラヴェルとほんの数年で4頭のブラックタイプを輩出。これまでも成績は十分残していましたが、その勢いが加速しています。ただし、この4頭はディープインパクト系との配合ではなかったので、そこはやや引っ掛かります。

馬体は非常にしっかりしていて、中サイズながら幅があって、背中のまとまりがあり、筋肉量が豊富です。トモの容積もありますし、バランスの良い馬体ながら、まだ成長余地も残しています。

また、筋肉量が多い馬にしては、かなり可動域もあって柔らかく歩くことができています。右前脚が若干内向しているという点は気になりますが、この馬もまた質の高い一頭ではないでしょうか。

 

 

88.ペルレンケッテの22(ダンカーク)★★

 

プラダの牝系。ノーザンファームではプンティラ、社台ファームではパイタを導入しましたが、ペルレンケッテ以外は全く活躍馬を出せずすべてJRA1勝以下に終わっています。ダンカークもなかなかアベレージは低いですし、母父ディープインパクトとの相性もあまり良いとは思えません。

馬体は4月中旬ということもあってまだ薄い感じがあります。特にトモの容積がやや足りずダートで戦うとするならばもうちょっと幅も欲しいところです。兄姉を見ても、募集時からグッと大きくなるようには見えません。

歩様は硬めですが、前進気勢があってグイグイ歩いているところはいいですね。

 

 

89.パドゥヴァルスの22(ハービンジャー)★★★

 

母系はバレークイーンに遡る血統。もちろんそれだけでも価値が高いのですが、祖母のアンレールは産駒を3頭しか残せなかったものの、すべて新馬勝ち&複数勝利。能力はありますが、順調にいかないタイプが多いのもまた事実です。母父エピファネイアはほとんどデータなし、初仔なので比較的大きくなりやすいハービンジャーの配合でサイズはしっかり出ましたね。

馬体は血統のイメージよりは背中が短め。トモがちょっと薄いですが、エピファネイアの血はこれでも走るケースはあります。肩や胸周りの筋肉は発達しています。歩様はなかなか安定感がありますね。

 

 

90.ビットレートの22(バゴ)★★★

 

曾祖母スルーオールで近親にスルーセブンシーズ。キャロットゆかりの血統で、スルーレートからの枝葉でも再三募集されていますがスルーレート、ビットレートはともにマイティースルーと比較するとちょっと勢いに乏しい印象です。父バゴでクロノジェネシス意識の配合かもしれませんが、バゴは頭数見ていないので傾向がつかみづらいです。

馬体は生まれを考慮するとやや細く、管囲などと比較するとややアンバランスに映ります。ただし、動きは逆に軽さがあって鋭い脚捌きになっています。両前とも外向気味ですが、左前がちょっと強めに出ていますね。

 

 

91.インピードの22(Frankel)★★★★

 

母自身は不出走ですが、兄弟に重賞勝ち馬が並ぶ超良血。2歳世代のキングズブレスは募集時抜群の出来で、牧場側もかなり自信があるようでしたが、気性に危ういところがあり移動が遅れていました。NF空港の坂路で11.5秒のラップが出ているようにスピード能力に疑いはありません。父がフランケルに替わりますが、脚が速いところは好印象、あとはメンタルがしっかり保てるかでしょう。

馬体は筋肉もりもりの兄と比べると骨格に対してやや筋肉量が劣るかもしれませんが、牡馬と牝馬の違いもあるので、それほど気にしなくてもいいでしょう。歩様はトモの入りが素晴らしくスムーズに歩くことができています。牝馬得意の高野厩舎でうまくハマれば重賞級の可能性もありそうですが、メンタルを狂わせ全くダメという可能性も考えられます。

 

【ツアーチェック】

兄ほどの迫力はなく、すらっとした印象。牡馬と牝馬の違いもあるでしょうね。スピード能力は高そうですし、気性も悪いということはないそうです。

 

 

92.エルヴァスⅡの22(Saxon Warrior)★★★

 

初年度は期待ほどの活躍はできなかったSaxon Warrior産駒。ディープインパクト×デインヒルでは、レッドサクヤなどは出ています。母はアルゼンチンの活躍馬で、マルペンサの勝ったレースと同じGⅠを勝っていますが、強い推し要素はあまりないように思えます。

初仔でもある程度がっちりしてますが、まだ成長余地あり。体高がなく、繋ぎが短いので、ボディバランスは良くても伸びがあまりない感じで、ダートでもいけそうな造りに見えます。瞬発力勝負はダメでも、バランスの良さを生かして小回りコースなどでタフな立ち回りはできそうですね。

 

 

93.パーフェクトジョイの22(ミスターメロディ)★★

 

母は大ベテランではありますが、ここまで目立った活躍馬なし。母系にオジュウチョウサンなどはいますが、中央の重賞勝ち馬はケイアイチョウサンしかおらずやや弱い感じがあります。地方競馬の重賞勝ち馬は2頭出ているので、適性は悪くなさそう。父ミスターメロディは初年度174頭の種付け頭数とかなり評価は高いようです。

馬体はダートで戦うには軽すぎるように思います。膝下が長く地方の小回りにも適性があるタイプにはあまり見えません。

 

 

94.レーゲンボーゲンの22(レッドファルクス)★★

 

アニメイトバイオやレインボーラインを輩出した実績十分の繁殖牝馬レーゲンボーゲン。実はアワブラだったとは思いませんでした。ほとんど個人馬主でサンデーに1回だけだったようで、ここでキャロットに来るとは思いませんでした。レインボーラインから9世代目になりますが、そこまでの間が中央勝ちゼロなので、地方でということでしょうか。

こちらも地方のダートで戦うには軽すぎる印象があります。トモの薄さもあるので、鍛えるのに時間はかかりそう。歩様も硬めですし、左前がかなり内側に入っているようにちょっと癖もありますね。

 

 

95.ペニーウェディングの22(ゴールドドリーム)★★★★

 

地方競馬所属の牝馬として募集価格が初めての2000万円に到達。どうやって回収するんだという不安は付きまといます。一つ上にシルク中央募集のベイステート。わざわざ地方で使うほどの血統とは思えません。ましてや父ゴールドドリームですから大箱の方が合いそうです。

馬体は厚みがあって背中が短め。トモの容積があり、見た目は良いですね。動かすと若干膝の硬さはあるものの、前肢の可動域は悪くなく、スムーズです。ただし、これも前から見ると左脚は真っすぐ出るものの、右脚は内に入ってくるような歩様です。

 

 

96.ホーリーレジェンドの22(ナダル)★★★

 

こちらもまた牝馬で2000万円募集。地方競馬で募集されるようなファミリーには見えません。すぐに引退してしまった母の初仔なので、サイズの懸念もあってかナダルを配合したのかもしれませんが、馬体重480kgと十分すぎるサイズ感です。

馬体は胸の深さが際立ち、腹袋がしっかりしてダートで良さそう。可動域もしっかり取れている歩様ですが、若干緩さは目立ちますね。トモの容積はありますが、筋肉は付ききっていないので、鍛えるとシャキシャキした歩様に変わってきそうです。