羽生結弦と内村航平
今回のグランプリシリーズでは羽生さんはプレシーズンや、シーズンに入ってからも今の所大した怪我もなく、彼本来のパフォーマンスを発揮している。男の目から見ていても美しいスケートだと見惚れる。 美しく見せるためには圧倒的な技術の裏付けがあるからこそで、羽生さんとネイサンは異次元に到達しているのだろう(宇野さんごめん)。 スポーツにおける美しさ、といえば、美しい体操の代名詞である内村航平さんを抜きに語ることはできない。彼自身、目指すところは「美しい体操」といってはばからない。命の危険を伴うような技の実施でも手先指先まで行き届いた神経。10数年に渡って世界のトップに君臨する彼の美しさは未だ他の追随を許さない。彼自身が彼の目指す美しい体操ができなくなった時が、引退を決意するときなのだろう。 その内村さんが、彼自身が信じられないアスリートとして讃えているのがほかならぬ羽生さんであることは多分コアな羽生ファンなら知っていると思う(すみません私はたまたまテレビで見ただけでコアな羽生ファンではないです:勿論素晴らしいアスリートだと思っていますが)。 まあ、そのエピソードは、例の平昌オリンピックの数ヶ月前に足首の故障でトレーニングが全くできない時期が続き、氷上に立ったのが本番直前だったということに内村さんが本当に驚いたという話。オリンピックを何度も制した男が、こんな事ありえなでしょうと羽生さんのアスリートとしての資質をリスペクトしているのです。内村さんには準備期間のない中での金メダルなど考えられない、と。 内村さんにそうまで激賞される羽生さんは勿論怪物だろうし、羽生さんにしてみれば内村さんにそう言ってもらえることにどう思われるのか少し関心がある。