動画を漁っていたらトゥクタミシェワのローティーン時代のビデオを見つけた。

それは、体格的には今のトルソワやシェルバコアに近いもので、3Aも練習では成功しており、技の軽快感、身のこなしともにとてもシャープで今のトゥクタミシェワとはかなり印象が違って驚いた。

 

 その後の5年間苦労し、成長期の体格変化をなんとか乗り切り2015年世界選手権で優勝したときには今のトゥクタミシェワのスタイルに近いものになっているように思える。ここで花咲いたかと思われたが、以後数年低迷してエフゲニアや、ザギトワの台頭とともに少し影が薄くなったかと思われたが、2018年に3Aを改めて携えて各大会で台乗りを果たすようになった。それでも、まだ22歳。

 

 競技者としては高齢の部類に入れられてしまうのだろうか?が、苦難を乗り越えて女子選手として息の長いキャリアを積んでいることやその独特な世界観が共感され、日本でもファンが多い。

 

 高度な技を駆使する割に得点が伸びないなあ、と常々感じるが一番大きな要因はPCSがなかなか伸びないことらしい。確かにローティーン時代と比べると、独特な癖があるようにも思えるが、それも味わいで、彼女のキャリアにしては低いのはどうして?と不思議で仕方ない。ロシアの若手3人のうちコストルナヤ以外の二人が高度な4回転で基礎点を稼ぎながら、PCSが伸びないために、総合成績で宇宙人的な点数まで行かないのは理解できるし、キャリアが浅いのにコストルナヤのPCSが異常に高いのもわかりやすい。

トゥクタミシェワのPCSが伸びる余地はないのだろうか?これだけの技術を持ったベテランが埋もれていこうとしているのがもったいないと思う今日このごろだ。

ま、本人はどこ吹く風で競技者として、表現者として楽しんでいるように見えるから余計なお世話か?