蟋蟀の憂鬱 -8ページ目

続き

翌日早朝にチャイムが鳴った。
モニターを見るとバッグを持って御嬢様が立っていた。
俺は『何だ?こんな時間に?』と怒ったが、御嬢様は『まだ支度してないんですか?もう出発しますよ!!早く着替えて下さい!!』と言い返してきた。
俺がドアを開けると土足で上がりこみ『取り敢えず貴方は着替えるだけで結構ですから。貴方の着替えの服はこのカードでその都度全て揃えて下さい!!』と言いカードを渡された。そして俺はそのカードを見て驚いた。
『コレってさぁ…もしかしてブラックカードってヤツ?俺、実際には初めて見たぞ。』と。
御嬢様は『あら、そう。言いから早く着替えて下さいね!!下に車待たしていますしね。』と言い部屋を出た。
『車を待たしている?』、御嬢様を追って俺も部屋を出た。階下へ着くとドーンと高級外車が横たわっていた。
御嬢様が『早く乗りなさい!!コレは私のプライベート用ですから。』と。
『オイオイ、コレは目立ち過ぎだろ?しかも、運ちゃん付きは有り得ねぇーぞ!!公共交通で行くぞ!!車から降りな、御嬢様!!』と言い、御嬢様の腕を引っ張った。
御嬢様は車を帰して、俺がタクシーを捕まえ駅へと向かった。
『行き先は何処だ?』と俺が聞くと『東北方面へ向かいましょう。』と言い、切符を買って特急へ乗った。
俺が『露出の経験は?』と尋ねると『ないわよ!!でも、シテみたいから御願い!!どうしたら良いか教えて下さる?』と言った。

続く

22歳 箱入り御嬢様

その日の午後、バイヤーが連れて来た。『こんにちは。貴方が私の調教師かしら?これから宜しく御願いしますね!』と上品な振る舞いで言われ、俺は『こちらこそ宜しくな!』と、少し緊張気味に言った。
『外で食事しながら少し話そうか?』と言い、バイヤーを帰して二人で外へ。
店に着き、席に座り注文を済ませ、経歴や要望等を聞いた。『私は見て分かると思いますが…この様にセレブな箱入りです。しかしながら、性経験は数少ないがありまして。只、男性もセレブな方達なもので。なんと言うか…お恥ずかしながら、私には全く物足りないと言いますか…もっと激しさが感じれないかと。そこで、知人のセフレという方の紹介で貴方に…といった経緯でしてね。』と。
『あっ、そう。分かったよ。それなら…』と俺が言って即『但し、条件付きです!!貴方の住まいや場所は嫌なんです!!私は明日からの90日間を時間空けております。貴方には私と常に行動を共にして頂き、私の好きな場所にて調教を御願いしたいんです。勿論、費用は全て私が持ちますので。宜しいですね?』と捲くし立て、俺は圧倒された。
俺は『やっぱり、我儘御嬢様だったか?』と思ったが、必要経費は持ってくれるし、旅行も久々だし、外見がめちゃタイプな女なんでOKを出した。

続く

ド真ん中!!!

29日14:47にバイヤーが俺の居場所へ。第一声で、『先月は失礼しました。逃亡した事について、上の方からキツくお咎めがありましたもので。貴方には何の落ち度も有りませんので。』と。
『何で俺が?あんなグズ女連れて来たのはバイヤーのあんただろが!!』と俺は声を荒げて言った。

バイヤーは『ごもっともです。これを踏まえて一切ミスの無いように致します』と言い、いつものファイルを開いた。
すると、『今月はこちらの3名からとなっております。』と俺の前に差し出した。
俺はファイルを覗き込みPRを確認した。
容姿・年齢・経験値共に俺の好きな…そして扱い易いものばかりだった。
俺はそのうちの1人の女の写真を見て何かを感じたから、即答でその女を選んだ。
バイヤーに、『いつ連れて来る?』と聞いた。
『明日17時になりますが、御予定はいかがでしょうか?』とバイヤーが。
俺は『分かった。その時間で宜しく。』と言い、バイヤーと別れた。

久々に気持ちが高揚し、明日が待ち遠しく感じてた。

続く