続き | 蟋蟀の憂鬱

続き

翌日早朝にチャイムが鳴った。
モニターを見るとバッグを持って御嬢様が立っていた。
俺は『何だ?こんな時間に?』と怒ったが、御嬢様は『まだ支度してないんですか?もう出発しますよ!!早く着替えて下さい!!』と言い返してきた。
俺がドアを開けると土足で上がりこみ『取り敢えず貴方は着替えるだけで結構ですから。貴方の着替えの服はこのカードでその都度全て揃えて下さい!!』と言いカードを渡された。そして俺はそのカードを見て驚いた。
『コレってさぁ…もしかしてブラックカードってヤツ?俺、実際には初めて見たぞ。』と。
御嬢様は『あら、そう。言いから早く着替えて下さいね!!下に車待たしていますしね。』と言い部屋を出た。
『車を待たしている?』、御嬢様を追って俺も部屋を出た。階下へ着くとドーンと高級外車が横たわっていた。
御嬢様が『早く乗りなさい!!コレは私のプライベート用ですから。』と。
『オイオイ、コレは目立ち過ぎだろ?しかも、運ちゃん付きは有り得ねぇーぞ!!公共交通で行くぞ!!車から降りな、御嬢様!!』と言い、御嬢様の腕を引っ張った。
御嬢様は車を帰して、俺がタクシーを捕まえ駅へと向かった。
『行き先は何処だ?』と俺が聞くと『東北方面へ向かいましょう。』と言い、切符を買って特急へ乗った。
俺が『露出の経験は?』と尋ねると『ないわよ!!でも、シテみたいから御願い!!どうしたら良いか教えて下さる?』と言った。

続く