
米子ツーリング最終日の五月四日、いよいよ豊田から我が家へと向かうことになりました。
この画像は、その豊田あすけ里山YHの校庭から眺める遠景‥昨夜の都会の宿とはまるで景色が異なる、山間の廃校を改装されたユースホステル。

小学校の面影を残した今宵の宿‥
名古屋を抜けて飯田街道から足助街道へ入り、さらに山あいの人里離れたところに、ひっそり佇んでいました。

これが廃校だったとは思えないくらい、とても素敵な小学校でした‥

電柱のトーテムポールも、洗い場のカエルも‥
きっとこちらの宿主が描かれたのでしょう‥全体の色調が周りの景色と融け込んで、どこか北欧を感じさせる静かな佇まい‥我が122ccの排気音だけがこの山あいにこだまする。

この校庭も、今では生徒の代わりに、ステイ客が見上げるプラネタリウムに早変わり、こんなに綺麗な夜空を見上げたのはいつ以来だろう‥オーナーの熱心な天体の説明と、望遠鏡から眺める土星の環に感動し、静寂な山の夜、校庭の宴だけが賑わっていた^^

しずむ夕日を背負い、ツーリング最後の夜を迎え、静かさを際立たせる小学校の全景が目に沁みる。

さぁ、いよいよ最後の道程へとなりました‥
ユースホステルの朝食は七時半と相場は決まってるようで、いただいたのは初日の近江八幡YHだけ。この日もほかの客が目覚める前、ひとり静かに準備を整え、例の如く部屋着や洗濯物やらを、初日から運び続けた段ボールへ押し込み、最後の我が家へと帳場へ託してきました。
空気圧やらガソリンの残量やらをチェックしてるところへ、見送りに起きてくれた同室のライダーに、記念撮影をお願いし、なぐり書きしたツーリングメモ帳を取り出し、「5/4 六時五分出発」と書き込み、ほどなく暖気を済ませ、静寂な山あいに、排気音だけを残して小学校をあとにしました。
この日はまだ寒さの残る、静かな山のワインディングロードを、420号鳳来寺道から伊那街道を抜け、途中まだ目覚めぬ集落の、自販機の缶コーヒーでひとり暖をとり、長篠から257号を進み浜松へ入ったのが八時過ぎ、奇しくも浜松祭りの真っ最中で、幾台も路上に駐機している豪華絢爛な御殿屋台を尻目に先を急ぐ。
ここから先は行きとまったく同じ道を逆走すれば、自然と我が家へと辿り着きます。もう一刻も早く帰りたいと逸る気持ちを抑えつつ、バイパスをなるべく避けて、県道をつなぐ東海道をただただひたひたと走るのみ。
ようやく一国から246号へ分岐する沼津へ着いたのが、午後の一時過ぎ。
もうここまで来れば、我が家は軽く眼と鼻の先、と思えるほどに、このツーリングでは兎に角よく走りました。御殿場までわずかに三十分程度、そこから我が家まで約二時間程度でしょうか、先が見えたところで、ツーリング最後のお昼となりました。
沼津IC手前のマックで、このツーリング中初めて椅子に座って食べたバーガーは、兎に角旨かった~^^
先が見えて一息ついて、ツーリング中雨からライダーを守ってくれたベルスタッフのパンツを、この時初めて脱ぎ、丸めて荷物のネットに挟んで、同じくオイルドコットンのバブアーインターナショナルも脱ぎ去り、身軽になったウェアーで残り二時間半を走りとおして、我が家へ着いたのが夕方の四時半、やっと六日間のツーリングを終えて、マシンもライダー無事に戻って来ました。
実に長く充実したゴールデンウィークは、この日を最後に終わってしまいました。こうやって日が経つにつれ、あらためてブログにしたためると、あの楽しかった記憶がよみがえってきました。
全走行距離1,688km、述べ走行時間五十六時間、全消費燃料42.08L、有料道路代20円、宿泊代20,880円(五泊)、食事代7,112円(13回)、運送代4,130円(4回)、プラスお土産代、‥こまかな分析はこのブログをご覧の皆さまにおまかせ致しましょう‥^^