
さぁ少し間が開きましたが、がむしゃらに走った1,600キロ、折り返しのスタートです。旧交を温めるという目的は達せられました。次なる目標は完走をめざして、マシンともども無事に我が家へ戻ること。
その帰りのプランとしては、多少余裕を持って走りたいと、あいだに二泊の予定を立てました。まずは大阪の長居YHを目指して、五月二日早朝米子を出発。
行きに効かなくなったリヤブレーキも、調整して多少効くようになったとはいえ、元々が貧弱なブレーキ、エンブレとフロントブレーキを大いに頼りに、まっすぐ続く9号線をひた走る。

実は復路の第一日目は複数の案がありました。
もっとも有力候補だった、9号を鳥取まで進み29号で姫路へ抜け神戸経由で大阪入りする案、二番目に鳥取から海岸線を城之崎天橋立と抜けて舞鶴あたりから南下する、多分に景観ばつぐんなルート。
しかし本来ならばアクシデントさえなければ、行きに立ち寄るはずだった亀岡トライアルランドでしたが、せっかくここまで来たのだから、ふたたび同じ道を戻って立ち寄ることにしました。
前日のビジネスホテルでのPCで、近辺の詳しい地図をもう一度チェック、メモを片手に握り締め、遂にやって来ました‥亀岡トライアルランドへと。

事務所棟のテラスから眺めたランドの一部^^
ここへのルートは米子への道を逆走すればいいわけです。一度走ってしまえば勝手知ったる9号線、亀岡へ入って府道407号線へそれるわけですが、ここまでは一直線で到達します。
米子を六時二十分に出発、おおよそ270km、七時間後の午後一時半に道路沿いのキットガレージが出迎えてくれました^^
トライアルランドの入口あたりでうろうろしていると、いきなり空中へ飛び出してきたマシンとライダー、よく見ると黒山家の二郎君、どうやら崖下がトライアル場のようです。
上から覗き込んで見るといるわいるわ、やっぱりGWは皆さん練習に励んでるようで、黒山家も総出で練習に余念がありません。
トライアルを始めたころ、関東でお世話になり、今も地元で続けておられるK松さんにも偶然お会いしました。この方もTLM50でツインショックをやられてるみたいで、ここでも思わぬ旧交を温めてまいりました。

ここはキットガレージを利用した事務所棟でしょうか。
何だか今までのトライアル場とはほど遠い雰囲気に嬉しくなりました^^
もちろん事前にお伺いする連絡をしてるわけではありません。フラッと訪れてもし森家の人々が留守だったらどうしよう、なんてこれっぽちも思わず、失礼にも手土産も持たずに訪れた一介のツーリングライダーを、快く招き入れてくれた森家の人々にはとても感謝です。
なかなか歴史に刻まれたトライアルランドのようです‥壁に飾れた写真や小物の類いにその証が窺い知れます。

こちらの二階建ての棟はガレージ兼レストア工場。
まさにバックヤードビルダーですね‥バイクや車がレストアされるぐらいの規模に、なるほどなぁ~といつもHPを見ていて納得^^
実は我が家のツインショックの一台 TY175 Sammy Miller はこちらの出身だったのです。偶然にも発見したブログでの売りたし記事、すぐに連絡をして亀岡から我が家へとやって来たのが、もう二年前になります。
いずれ里帰りの意味でも、ここでのツインショック大会へのエントリーを実現したいものですね。

ガレージ、工房、アトリエ、どんな表現が適してるだろう^^;
ところ狭しと置かれた工具や道具や機器類に囲まれ、無造作に置かれた歴史に刻まれたマシンやパーツの数々、数々!
我がマシンとは違い、そのマシンの来歴がはっきりしているあたりは、さすがに歴史を感じさせられました‥僅かな二時間でしたが、思いもよらぬ貴重な時間を割いていただき、また丁寧に説明して頂いた当主の森さんには大いに感謝しています。
いや~興奮していてカメラを向けるのをついつい忘れ、見入ってしまいました‥僅かに撮れた写真も、光量不足と興奮のあまり手振れがひどくて多くはお見せできないのが、誠に残念^^;

ご子息のK二郎さんはCS90でPre65にも出場されたツワモノ。
そしていきなりC100で現われた当主の森さん。このお二人に我がBIALS Sammy Miller を見立てて頂きました。このアルミのタンクやサイドカバーは素材の厚みや製法からして、やはり英国あたりのビルダーの仕業ではないかとのご意見。彼の国には個人レベルでこのくらいを造れる、熱いマニアが多数存在するそうです。
残念ながらこちらでも我がバイアルスの素性は分からずじまい、いつの時代に誰がどんな思いでこのマシンを造られたのか、我が家へやって来て既に十年以上の歳月が流れてしまいましたが、まったくもって未だに素性の手掛かりさえ掴めません。いずれきっと、このマシンを企図し造られた方達にお会いできる日がやって来るでしょう‥それまでは大事に大事に乗り続けなければなりませんね。
そう云えば、行きのアクシデントで曲がったままのチェンジペダルを、元に戻して頂いたことをすっかり忘れていました‥その節は本当にありがとうございました^^

その僅かに撮れたまともな画像を紹介しておきます‥云わずと知れたBSA、現役です^^

現在レストア中といった感の見事なRS‥見てるとついつい欲しい欲しい病が再発しそう^^;
誠に名残惜しいのですが、そろそろ今夜の宿へと出発の時間が近づいてきました。ご丁寧にも大阪市内へ入る道を教えて頂き、またまたそのメモを片手に、午後三時三十分亀岡トライアルランドを後にしました。
残す距離おおよそ55kmでしょうか。市街地に入ると結構渋滞にも巻き込まれましたが、概ね順調に流れ道にも迷うことなく、ちょうど二時間後の午後五時三十分に、目指すユースホステルへと到着することが出来ました。亀岡から大阪市内の東住吉区までの二時間なんてあっと云う間に感じられるのは、初日の十七時間、二日目のアクシデントを含めて十一時間の走行を体験しているからでしょう^^
ツーリング四日目の走行325km、走行時間約九時間‥初日から走破した距離おおよそ1,130km、走行時間述べ三十六時間、燃料消費量28.35L、残す日程は二日間、概ねプランどうり^^