いなくなってしまった大好きな夫へ -19ページ目

娘の誕生日

5月3日は娘の9歳の誕生日だった。
8歳までは毎年かかさず家族で一緒にお祝いしてたね。


9歳は一緒にお祝いできなかったね…
一緒にお祝いしたかったよね…残念だよね…
これからの誕生日もずっといないんだよね。
娘の成長を一緒に見たかったな…


夫も心残りで辛いだろうけど、残された私達もすごく辛いよ…?


娘と2人で淋しく誕生日会かなぁと思ってたら、昼は娘の友達がプレゼントを届けてくれて、夜はジィジとバァバがケーキや手作りの料理を持ってきてくれて、翌日にも近所のママ友家族がケーキやプレゼントを持ってきてくれて、皆んなに支えられて楽しい誕生日になったよ。


パパにもケーキお裾分けしたから、食べてくれたかな?また、いつもの様に「俺は一口でいーや」って言うだろうね、きっと。


みんなに囲まれた娘の誕生日、夫はきっと「良かったね、皆んなにお祝いしてもらって。一緒に居れなくてごめんね…」って言っていると思う。


皆んなに支えてもらって本当に感謝だな…
でも、夫にいてほしかったな…


忘れないうちに書き留めておこう。



今日は夫の夢を見た。

夢を見るのは実は2回目。



眠りに落ちるその瞬間まで夫のことを考えてるのに、これでもか!と言わんばかりに夫は夢に出てこない。



他の悩み事は、寝る瞬間まで考えてたことが引き続き夢にも出てくる事が多いのに…

夫の事は、毎日切れ目なく考えてるのに全然夢に出てきてくれない…



1回目の夢は、亡くなってちょうど1ヶ月くらい経った頃だった。

夫がいつも着ていた青いトレーナーを来て後ろを向いて座っていた。

私が後ろから抱きしめていて、私が「元気?」と聞くと無言だった。

さらに私が「体調どう?」と聞くと、後ろ向きのまま一言「クソ!」と言った。



夫はいつも期待外れな事があると、よく冗談半分で「クソだな!」って言ってたから、それと同じニュアンスだった。でも夢の意味はよく分からなかったな。

体調が今もなおクソって事なのか…



そして昨日の夢は、出来事や内容は全く覚えてないけど、ひと通りの夢を見て夢が終わる瞬間に、ふと隣を見たら夫がいて優しい笑顔でニッコリ笑っていた。



その瞬間、「今まで気づかなかった!ずっと隣にいたんだね!いつもこうやって隣にいるんだ!」と私が気付かされた夢だった!



すごい意味深な夢だね。

夢が終わるその瞬間までの記憶はなくて、最後に気づいたら隣にいた夫が優しく笑ってたその部分だけが印象に残ってる夢。




実は最近私はこんな事を思っていた。

夫が亡くなって気配も何も感じず、夢にも出てこないので、よく言われている「亡くなっても近くで見てるよ」とか「何かあったら助けてくれるよ」とか、そんなのは残された人を慰める為に生きてる人が勝手に作った言い訳みたいなもんじゃないのかと思っていた。



私と夫は、あんなに強い絆で結ばれていたんだから特別だと思っていた。

夫が亡くなったら、位牌が倒れたりとか、お骨が置いてある位置が勝手にずれてたりとか、夢に何度も出てきたりとか、誰もいないのに物音がしたりとか、少なからず何か起こるもんだと思ってた。



でも何もない…

本当は死んだら無になって、魂とかそんなものはないんじゃないか…とか、そんな事を思っていた矢先の夢だった。



いつも隣にいるよ、見えなくても隣にいるんだよ!と言ってくれてる気がした。

やっと勇気を出して夢に出てきてくれたね!笑

隣にいるってこと、教えてくれたのかな…



あの日の続き7

いよいよ手術当日。
怖さと不安と夫を助けたいという決意と、色々な感情が押し寄せてきて、ほとんど眠れずに朝を迎えた。


朝8時頃に手術室へ移動するとのことで、ドキドキハラハラしながらベッドの上でその時を待っていた。


とうとう移動の時間になり、看護師が病室まで迎えに来た。
私は前開きの手術着に着替えて、ふんどしの様なT字帯というものを履いた。


手術室までは自分で歩いて行った。
執刀してくれる先生、麻酔科医、看護師には、前日に顔合わせを済ませ、それぞれ手術の時には全力でサポートすると言ってくれて心強かった。
特に看護師さんは、手術中に私の表情の変化を見逃さない様、ずっと目の前にいるから安心してほしいと言ってくれて、すごく心強かった。


そうこうしているうちに、エレベーターが手術室のある階に到着した。


手術室に向かうエレベーターの中で、初めて見る若い綺麗な女性の先生から、「頑張りましょうね。」と言われた。
思わず「怖いです…」と私が言うと、少しニコリとして「手術着に着替えてきますね。」と言って、颯爽とエレベーターを降りて行ったのが何故か印象に残っている。


そして、さすが大学病院。
沢山の手術室があって、廊下にはこれから手術を受けようとしている人達がたくさんいた。
車椅子に乗っている人、ベッドに横になっている人、私の様に歩いている人…
何十人もいた。


ふと、その場で感じた最初の印象は、こんなに沢山の人達がこれから私と同じ時間帯に手術をするんだなぁ…私にとっては一世一代の大手術でも、先生達にとっては数ある手術の中の1つなんだなぁと思った。
まぁ当たり前だけど。


手術室に入ると、すぐに手術台に横になった。
すごく広い手術室だったが、手術台ってこんなに細いの?ってくらい細かった。


少しずつ洋服を脱がされて、硬膜外麻酔を背中から刺す準備が始まった。
ほとんど素っ裸になり、「海老の様に丸くなってください。」と言われて、咄嗟に「怖い…どうしよう…怖い…」と本音が出る。


約束通り、私の目の前には昨日の看護師さんがいてくれる。
ずっと目の前にいてくれると思うと本当に安心できた。
私が怖いと言った瞬間、手をギュッと握ってくれた。


そして、「あそこの鉄の扉見えますか?あの向こうにご主人がいますよ。一緒に手術開始になりますからね。」と言った。


あの鉄の扉の向こうに夫がいる…

頑張ってるんだね…!

私も頑張らなきゃ!!

夫の顔が目に浮かび、また決意を新たにする。


まず痛み止めの注射が背中に打たれ、硬膜外麻酔の管が入っていく。「少し押される感じがありますよ。」と言われ、その時に少し痛くて「あ!」と声を上げる。

先生が「痛いですよね!痛み止めを追加しますね!痛み止め追加して!」と言ったのを覚えている。



ようやく管が全部入り、次は脳波を測定するヘッドギアみたいなものを頭に装着するらしく「少し痛いですよ!」と言われた。
「え!やだ!怖い!」と言ったら「ほら、全部最初から痛いって言っておけば、たいして痛くありませんよ。少し先端に細い針の様な物が付いてるからね。痛いと思う人もいるかもね。」と言われ、それは本当に痛くなかった。


その後「そろそろ眠くなりますからねー。」と言われて口にマスクを当てられ、先生達が私に色々話しかけていたが、そのまま意識がなくなった。


気づいたら手術は終わっていた。
どれくらい経っただろうか…。
夫の弟が会いにきた。


夫の弟「〇〇ちゃん!(私の名前)お疲れ様でした!気分はどう?」


私  「大丈夫だよ。夫は?」


夫の弟「まだ手術中だよ。でも何も言われてないから順調だと思うよ!」


私  「今何時?」


夫の弟「夜の7時半くらいかな。」


私  「もうそんな時間なんだ…」


そんな会話をしたのを覚えている。
その他は麻酔の影響であまり記憶がないが、とにかく喉がカラッカラで無性に喉が渇いていた事をよく覚えている。