いなくなってしまった大好きな夫へ -18ページ目

だめだ…

まだまだ信じられない

今の心境を書き留める。

絶対に忘れないけど、細かいことまで全て覚えておきたい。

今のこの時を全部忘れたくないから頑張って書き留める。



正直、考えることが辛い。

毎日泣いてる。娘がいなかったら自分はどうなっていたか予想できない。




まだまだ夫が会社から元気に帰って来るような気がしてる。

寝室に行くと、いつもの様に寝っ転がってスマホゲームをしながら私の方を振り向く夫がいる気がする。




部屋中に家族写真が置いてある。

七五三の時のビシッときめている夫、毎年仲間と行く海で小麦色の夫、バーベキューの時の楽しそうな夫、ディズニーランドでのミッキーのアイスを持った夫。




帰って来る気がして仕方がないのに、目の前にはお骨がある。もう肉体がないから会えない、触れられない…。

毎日辛い。言葉では言い表す事が難しい程きつい…。




夫は亡くなる前に仕事の昇進が決まっていて、この先人生で初めての単身赴任の話が出ていた。

やだなーと言っていた。




そこで受け止めきれない私は最後まで逃げることにした。

夫は少し予定が早まって単身赴任に行ったと思うことにした。

少し離れたところで元気に仕事を頑張っている。

仕事が忙し過ぎて連絡が取れない。

そう思うことにした。




ほんの少しだけだけど気持ちが楽になる自分がいる。

この辛さ、淋しさをほんの少しだけど誤魔化せる。

誤魔化さないと自分がどうにかなりそうだ。

考えても答えはない。

だから逃げていい…

とことん逃げて、とことん誤魔化す。

今はそれでいい…




あの日の続き8

とにかく手術直後の記憶は、喉が乾いて仕方がなかったということ。


当日は水を飲んだらダメだと言われて、まだ19時半頃だったので朝まで長すぎる!ダメ!耐えられない!!と思っていた。


その後、ベッドの上で看護師さん2人に支えてもらい、お腹の傷の痛みを我慢して何とか起き上がり歯を磨いた。


うがいの時に口に含んだ水を飲みたくて仕方なかった。泡ぶくぶくだけど飲んじゃおうか本当に迷った!結局我慢したけど…


その日はICUだったので、麻酔の影響もあり、ぐったりしていて気付いたら翌朝だった。
その間に、ご主人の手術が終わりましたよ!と看護師さんが来た気がするが、こっちも意識が朦朧としていてよく覚えていない。


翌日になって、ベッドのままエレベーターに乗って元々私の居た一般病棟に戻った。
その日から歩かされると聞かされていたが、痛くて全然歩けない。
だいぶ強い麻酔を背中から入れていて、さらに腕の点滴からも麻酔を入れていたけど、すっごい痛い。
でも動かなければ大丈夫だったのが幸いだった!
とにかくじーっとしていた。


その日は歩くなんて無理で、確かその次の日から歩く練習をしたと思う。
お腹が猛烈に痛い中、決死の覚悟で起き上がるが、なんだかフラフラして立ち上がれない…
血圧を測ったら、上が67で下が39だった。
そんな数値あるの?ってくらい低かった。
看護師の話だと、強い麻酔が血圧を下げていると言っていた。



術後、特に女性は吐き気が出ることが多いので辛いかもしれないと聞いていて、洗面器みたいなものが机の上に置かれていた。
この痛みに加えて吐き気がきたら相当キツイとビクビクしていたが、私は吐き気が全くなかった!
それは本当によかった。



そして、毎日のように夫の主治医が、夫の状態を報告に来てくれた。
というより毎日病棟を回診するので、その時に私の部屋にも寄ってくれて、一言二言だが、経過を報告してくれた。



手術後、最初に夫の主治医に会ったのは、私が廊下で看護師さんに支えられながら歩く練習をしている時。
ちょうど他の部屋に回診に行こうとしてる時にバッタリ廊下で会って、「おっ!頑張っていますね!」と言われた。



そのまま通り過ぎようとしていたので、私が「ありがとうございます!主人の様子はどうですか?」と聞くと、一言「順調ですよ!」と言った。
会話はそれだけだったが、安心した。



次の日は、ベッドに寝てる時に私の部屋に回診にきた。
その時は「ご主人ね、昨日意識が戻って名前を呼んだら、こちらを向く素振りがありましたよ!」と報告があった。


その次の日は、また廊下で歩く練習をしている時に会った。その時は「ご主人順調ですよ!肝臓の血流もいいですし!必ず助けますからね!」と言われた。



夫の主治医は、あまり期待を持たせる事を言わない先生だ。
移植手術のために夫の回復を待っている時から、脳死になる可能性が高いからドナー検査は無駄になるかもしれないとか、残念だけど回復の見込みはないから移植も無理だと思うとか、移植云々の前に命が持たないと思った方がいいとか散々言われた。


その先生が、「必ず助けますからね!」と言った!
って事は、もうほぼ助かったようなもんじゃん!
自信があるからそこまで言うんだろうし!
そこまで言える程、夫も経過が良いってことだろうし!
今までの心配がどこかに飛んでいく気持ちになった。



夫の経過も良さそうだし、私は安心して病院生活を送っていた。
手術から5日くらい経ったころ、まだまだ傷は痛むが、私の退院が決まった。 
3月12日金曜日に入院。
3月15日に手術。
3月23日に退院予定。



移植手術も無事に終わった。
夫の経過も良い。
私の経過も良い。
ここまでは私が想像していた通りだった。


しかし退院の前日、夫の主治医が回診に来た時に、「ちょっとねー…昨日からご主人の数値が悪いんだよなー…」と言っていた。
もう良くなる一方だと思っていた私は、「昨日から?前の日まではすごく順調って言ってましたよね?」と聞いた。
主治医は「そうなんだよなー…術後5日間くらいは経過も良かったんだけどねー…」と言った。



手術前から言われていたが、移植は手術自体より術後管理がすごく大事で、術後に急変することも珍しくないという事。
歩いて元気に入院をした人でも、術後の経過次第で帰らぬ人になってしまう場合もある事。
そして夫の場合は、エクモを使っていたり、すでに人工呼吸器を装着している状態で、術前の状態がかなり悪かったことから、心配していた感染症になっている事が考えられると言われた。
今は他の患者さんもいるし、ここでは詳しく話せないので、きちんと明日の退院の際に別室で話すという事だった。



最初に入院した時も、さっきまで普通に話していたと思ったら人工呼吸器になってたり、さらに急変してエクモを使ったり、透析したり、脳死になるかもと言われたのに、その後また急に回復したり、今度は移植が成功したと思ったらまた急に悪くなったり、なんでこうも急なことばっかりなんだ…と思った。