昨年の3月16日に、商標『お母さん食堂』(登録第6052985号)(権利者:株式会社ファミリーマート)に関する下記の記事を書きました。
その後、この商標が問題になっているらしいよ、と、KOIPさんから聞いて、
BLMとしては、商標法実務で、よくある話、『お母さん』なんて誰でも欲しがる言葉を商標として登録するなんて何事か、という理由で問題になっているとばかり思っていました
で、商標法実務的に、以下の文章を書いてみました。
この登録商標は、第29類の「納豆,カレー・シチュー又はスープのもと,ハヤシライスのもと,スープ,みそ汁,なめ物,プルコギ(牛肉からなる韓国料理),豆腐を用いたハンバーグ,調理済みおでん,冷凍オムレツ,丼物のもと,野菜を主材とする惣菜,根菜を主とする惣菜,魚介類を主材とする惣菜,調理済み冷凍酢豚」…等(BLM任意で抜粋)や、
第30茶の「レトルトパウチされたおかゆ,ぎょうざ,しゅうまい,ワンタン,すし,複数のおかずを組み合わせてなる冷凍弁当,その他の弁当,冷凍おにぎり,その他のおにぎり,冷凍グラタン,その他のグラタン,米を主材とする凍結乾燥した惣菜,即席米飯,パスタを主材とする凍結乾燥した惣菜」…等(BLM任意で抜粋)
を指定商品としているので、それ以外の商品に独占排他的に使用できるわけではありません。
商標法上、登録商標には指定商品又は指定役務というのがあって、あくまで、権利範囲のみ、独占できます。
加えて、『お母さん』と『食堂』の組み合わせは、一般的ではないので、これらを組み合わせることで、独自性のある言葉ができた(造語として登録性が出た)のではないかと思います。
えっ、そうなの あぁ〜
なんとぉ
違うんですね
そんな話ではありませんでした
下記が、情報源かと思うのですが、これはどういうサイト何でしょうか? 別途、このサイトの仕組み、趣旨、等を調べてみたいと思うのですが、要するに、一般の人が自分の考えを申し述べ、そればかりか、署名活動ができるというものなんですね。今回勇気ある女子高生が投稿したようですね。
changeサイト初心者としては、投稿内容の趣旨を掴むため、Yahooニュースを参考にしてみます(こちらから引用します。『』引用。)。
同ニュースによれば、女子高生が『…日本では女性が家事や育児をするものという価値観が強く、仕事を諦めざるを得ない女性も多いのが現状です。 『お母さん=料理』というイメージを変え、世の中のお母さんの負担を減らしたい。性別によって役割が決まったり、何かを諦めたりしなければいけない社会は嫌なんです。 コンビニは私たちの生活に根ざしていて、影響力も大きい。この名前を変えることが、ジェンダー平等な社会につながると思っています』(BLMにて省略あり。)という趣旨で、ファミマのネーミングを問題視したようです。
いやあ、同社法務部(名称は不明ですが、コンプライアンスとか、知財部とか、法務を扱う部署を念頭にしています。)もびっくりしたでしょうね。
BLMは、昨年の3月16日の記事で、冒頭、「日本は、少なくとも夕飯作りは女性(奥さん、お母さん)の仕事と認識されているだろう。最近は、“専業主婦”という(ある種の)職業も許されないご時世で、働きながら夕飯作りに子育て。さらに消費税増税。中食産業が成長するのは解る。……さらに、新型コロナウィルスで、なんの前触れもなく学校閉鎖で子供の昼食も作らないと!! …といった事態で中食市場はこのご時世でも揺るがないのは解る。」と感想を書きましたが、食事作りは女性の仕事だと社会は思っているし、私もそれを常識として育った、ということ前提に、
その上で、「BLMも、一応、奥さん的仕事があり(幸か不幸かお母さんの仕事はない!)、正直投げ出したい毎日の夕飯作りを、どう乗り越えるか、逆にどう楽しむか、の手段を、“中食”に求める場合が多い。昭和の人間は、夕飯をきちんと作らないと罪悪感を感じる。中食はちょっと取り入れができ、罪悪感を感じない。」といった具合に、当該常識の中で、消費者の有り様を書きました。
しかも、「お母さん」というコンセプトは、社会共通の使えるイメージ、と思い込んでいて、以前の記事「「知覚化デザイン」を二つの領域から事業に役立てる必要性があると思う。」を引用し、「『例えば、…「コンセプトに見合った弁当及びその店の名前を考えるのがいいだろう。夕暮れ時、お腹をすかせた人が遠くからでも見つけられるマークを店の看板につけるといいかもしれない。「母親がつくる夕飯」というコンセプトを店舗の内外装に知覚化させれば、顧客はまた訪れたいと思うかもしれない。同様の「知覚化デザイン」で制服をつくれば、店員が「母親」のように優しい心遣いで接客できるかもしれない。』と提案してみた。
しかし、サザエさん(船さん)的なイメージは、もはや、日本で、皆で、共有できるコンセプトではないのかもしれない。
いやあ、マーケティングのみならず、知財実務でも、偉い人は、大抵、年齢いっている人。そういう人が考えるコンセプトと、消費者・生活者又は顧客となり得る年齢層の乖離、こわいですね。気をつけないと行けないのかもしれない
世の、おっさん、おばさん(KOIP、BLMも入ってます)は、謙虚な気持ちで、若者の常識を探る必要があります。
ただ、まあ、ひねくれBLMとしては、「お母さん・コンセプト」≠「女性・コンセプト」とも言えるかも。つまり、古き良きあったかいコンセプト “お母さん”は、男性がなっても、男性や女性以外の人がなっても、一週間に交代でなってもいいんじゃないかと思います。
もはや、“昭和のお母さん”は幻想に過ぎない。。。ファミマさんは、「お母さん」をコンセプトとして使っているだけな気がします。現に、出ているお母さんは、香取くんだったような…。
でも、女子高生の実行力はすごいなぁと感心しました。意識変革は重要。確かに、BLMは、勉強なんてそんなにしなくていい、いいお母さんになれば良い、と育てられた系です。
で、30代になって勉強に目覚め、法学部を卒業し、弁理士になったので、過去の常識を払拭するには苦労しました。
まあ、過去の常識で生きている人、現代の常識で生きている人、これらも多様性のうちなので、お互いの考え方を尊重しながら、いい方向に社会が向かうといいですね。
今年のおせちも、作りません
しかも、実家で買った三つあったお重の一つをゲット
By BLM
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