ジュネーブ半径500Mな毎日 -55ページ目

Vevey ヴェヴェイ 遠藤周作について少し(2)

ヴェヴェイはその風光明媚な美しさと、気候が若干マイルドなことから世界中の芸術家が滞在するところです。

前回、日本の作家遠藤周作が尊敬する作家グレアム・グリーンに会いに行ったという話しを書きました。

しかし、遠藤周作氏は、アポイントも取らずに、実際にグレアム・グリーンがどこに滞在しているのかも知らずに

ヴェヴェイの街を放浪したそうです。



日も暮れて、どのようなつてで彼に会えるのかも分からず

あきらめてホテルに戻ったそうです。



そして、いつも通りに自室に向かうべくエレベーターに乗ったところ






なんとそこにグレアム・グリーンがいたのだそうです。

同じホテルに滞在していたのですね。

エレベーターが進む間、いろいろと思いは駆け巡ったと思いますが、

遠藤周作氏はついに声をかける事が出来なかったそうです。




遠藤周作氏の作品を読むと、ある時点ではグレアム・グリーンの影響を大きく受けていると感じるところがあります。

そして、それを吹っ切ったと思えるような作品もあります。

私自身としては後者の方がオリジナリティーに溢れていて好きです。

まだ小説を書く時間があったら、次の作品は「深い河」よりも主張の強い物になったのではないかと思うと

若くして亡くなったのは残念だなと思えてなりません。




夜中のヴェヴェイのイメージ

ジュネーブ半径500Mな毎日


グレアム・グリーンとお友達(世界は狭いと思った日)





カレンの散歩で会う、おじいさん。
アビーという名前の犬を連れています。
真っ赤なレクサスを乗り回し、休日には犬を連れてのレストランでの食事を楽しんでいらっしゃる。
そんな彼が、つい先日、車が真っ赤なレクサスからトヨタのフィットになり、身体障害者のマークが車に貼られているのを見た時には少し悲しくなりました。

さて、そんなおじいさんと、犬の散歩の途中で話していたところ、

なんとそのおじいさんが英国の作家、グレアム・グリーンと親友だった事が発覚しました。
グレアム・グリーンとは英国の作家ですが、ノーベル文学賞を取ると言われつつ取らないまま亡くなった作家です。

どうして日本人の君がグレアム・グリーンを知っているの?
僕は、シカゴ・トリビューンとかヘラルドの記者で、彼とはとても親しかった。
食事に行ったり、ニースやカンヌに一緒に旅行にも行ったよ。

とおじいさんは教えてくれます。

そして、日本の研究者でも多分知る事が出来ない(予測は出来るかもしれないけれど)、真の人物像を語ってくれました。


どの作品が一番良かったと思う?「権力と栄光」?、グレアム・グリーンもそういっていたけれど、次の作品を書くたびに、彼は前の作品を否定するんだよ。「権力と栄光」もそうだった。「情事の終わり」はラストの部分を書き換えたいって言っていたね。「再三の男」は彼はキャロル・リードのために脚本を書いたんだったね。

その他、あとはおじいさんが書き残しておいた方がいいんじゃないかと思うような個人的な内容まで!
「へー、でもちょっと分かる」という事が多くて面白かったです。これは私に取っては「世界は狭い」って思える出来事でした。

おじいさんは、来週90歳になられるそうです。
もっといろいろと話を伺っておいた方がいいかな?なんて思ったりします。

ジュネーブで、犬の散歩中、気がつけば私の話し相手は、リアイアした年配の方ばかりなのですが

・元音楽大学の教授
・受賞歴のあるカメラマン
・今も活躍中のカメラマン
・投資家
・日本文化大好きな人
・インドにはまって旅行を繰り返している人
・運動家
などなど、時間とお金があって、経歴にバラエティに富んでいて面白いのですが、

逆に彼らからみたら私ってどう映っているんだろう・・・・・・。暇そうに見えるだろうなー。もしくは犬の召使いとか。




今朝8時15分のレマン湖
横浜に長く住んでいた私としては、水の向こうに山があると閉塞感を感じてしまいます。
水の向こうは、何もなくて、地球が丸いって感じる程水平線が広がっていて欲しいんだけど。

そしてこの山のせいでジュネーブの夜明けが遅いんじゃないかと思います。



ジュネーブ半径500Mな毎日



遅めのジュネーブでも始まった、小学生学力による選抜(大学進学へ向けて)



現地校で8年生(日本で言う小学6年生)の上の娘

来年から中学生です。

中学生になるとクラスは3段階に分かれます

高校に行けるのは一番上のクラスの子供達だけ。

また高校に行くと、再びクラス分けがあって、上位の子供だけが大学に

そしてまた大学でも振り落とされて

結局20名に1人ぐらいしか大学を卒業できないというのが今までの方式でしたが、

やはりそれでは、スイスの会社の経営者に外国人が雇用されすぎてしまうので、

大学進学率を上げたいと思っているようです。

とはいっても、やはりスタンダードは高いままです。



ジュネーブ州はこの「選抜」がやや遅く、8年生(日本の小学6年生)の成績で振り分けられます。

対象となるのは

・フランス語
・フランス語の活用
・算数

の二教科3科目?

6段階で出される成績が、全て4.5以上である事と、三科目の合計が15以上だと、大学進学コースに行ける事になります。





日本では(私の知る関東エリアでは)中学受験というものが盛んなので、私も、中学受験を考えて、ジュネーブのプライベートの学校を調べてみました。

日本のように、私立学校案内みたいな分厚い本は売っていないので、これもまた地道に情報を集める必要があります。

良いところもたくさんありましたが、大抵は入学希望者リストに載せて数ヶ月待つ必要があるようです。

そして、やはり知っておきたい事

私立と公立はどう違うの?

って事なんです。



で、ずばり、公立の先生に伺ってみました。

私立と公立はどうちがうのでしょうか?

私立学校教諭の経験もある、その公立学校の先生曰く


スイスではまだ公立学校の方が評価が高いです。率直な話、公立学校で留年して、その留年を隠すために私立に移動する子供も多いからです。
あとは18歳で受けるマチュリテと呼ばれる試験ですが、公立学校の生徒は高校3年間の成績を総合的に見て成績を出してもらえます。プレゼンテーションや論文の指導も高校3年生で少人数クラスで行われます。その評価もマチュリテの成績に入ります。私立の生徒はカリキュラムが違うので、スイスが準備する試験を受ける必要があり、一日の試験で評価を得なくてはなりません。私立学校からマチュリテを受ける方が大変なのです。


という話しでした。(違ったらすみません)


もちろん、誤解のないように書き足すと

これはスイス人の考え方であって、

スイスに暮らす外国人にはそれぞれの思惑があると思います。

・英語中心の勉強にして大学は英語圏に行かせるから私立が良い
・公用語のドイツ語を勉強するエネルギーを、英語習得に持って行きたいから私立が良い

などです。

私の周りを見ると
「上の子はインターで英語なの。私たちアメリカ人だから。だけど下の子は保育園に入れたらフランス語になっちゃって、だから現地校なの」

とか

「公立が良いって言ったって!一部の子供達は学校内でタバコ吸ったりしているじゃないの!環境が悪いから私立に行かせるわ」

っていう人もいるし。ほんと、どうする?って感じです。



私も先生に、先生、うちの子供もドイツ語よりは英語をやってもらいたいと思っています、と伝えると

「英語は中学から始まります。大学進学するコースにいる限り、英語の習得は必須ですから、そちらでも勉強できますよ」

とのことでした。

しかし、この先生は英語、本当に上手なんですが、他の先生の英語は?とかXとかの先生も多く、やや疑問は残りますが。しかし、この先生のおっしゃる公立至上な感覚、やはりスイス人の中にはあるような気がします。



ちなみにジュネーブで大学進学者を多く出す公立高校上位2校は

・カルヴァン高校
・ルソー高校

です。
さすが、名前がすごーい。
下校時刻にこの学校の前を通ると、生徒がほんっと頭良さそうな顔立ちの子供ばかりに見えてほれぼれします。


そんな訳で、成績による振り分けが始まったのですが、
なりふり構わず勉強して残ってやる!っていう必死な感じがまったくない学校生活です。
進学コースに行かない子供達はアプレンティサージュという職業のための専門コースに行くので、
手に職がつくので、それで良いという親子が多いのかもしれません。