こんにちは。
くろわたです。
先月末から、アルメニアとアゼルバイジャンの武力衝突が云々ってニュースがテレビとネットを騒がせておりますね。
私は世界情勢とかそんなに詳しい人間でもありませんが、ミリタリーチックな話題には多少興味が湧くタチでして。でも、
「アルメニア?」
「アゼルバイジャン?」
「ここ、そんな仲悪いの?」
って感じでアルメニア-アゼルバイジャンの事情は全く持って知らなかったんですよね。
更にネットじゃ「イスラエルも暗躍してるっぽいな」とか、「トルコはやる気満々だけどロシアがなぁ…」とか、なんの話してるのかサッパリです笑
そういう諸々の事情に関して気になったので色々調べてみたのですが、とりあえずは
「あぁ、そういう事情で揉めてるのね」
ってことがある程度は分かってきた(つもりになれた)ので、
今回は「アルメニアとアゼルバイジャンなんで戦争おっ始めたの?」ってことに関して極力わかりやすく、シンプルに解説してみようかなーと思います。
「アルメニアってどこやねん!」
Google マップを開きましょう!
そんで、
そしてニュースで出てくる係争地である「ナゴルノ・カラバフ」とは
とりあえず、今回の紛争は「そこ俺の土地!返せよ!」と主張するアルメニアが、「いやいやココは俺のモンだからw」と突っぱねるアゼルバイジャンに対して、強行的に当該土地の奪取を狙って起こしたものってことになります。
領土問題って色んなところで起こってるものなんですけど、その全てにおいて互いが「ここは俺の土地だから」っていう根拠じみたものを主張しています。
今回のものに関しても、
アルメニア…アルメニア王国(紀元前190-428)時代からアルメニア人のもの、ずっとアルメニア文化の中心地だったし当然アルメニアの土地とあうことになる
アゼルバイジャン…むしろこの土地はカフカス・アルバニア王国(紀元前2千年〜)が元々所有してたし、その住民だったアルバニア人(現代のアルバニアとは違うらしいです)の血を受け継いだ我々アゼルバイジャンが土地を引き継いでいる
と、それぞれの正当性を主張していますね。
構図としてはパレスチナの問題と似ていて、
「いやここ俺たちの国があった場所だし」
「でも長らく住んでたのは俺たちだから」
って感じで、長らくずーーーーーっと引きずられてきた民族間の領土争いがそのまま現代にまで続いてるって感じです。
ぽっと出で発生した日本の領土問題とはやや性質が違います。彼らは数千年の長きにわたってずーーーーーっと争ってきていますので。
そんじゃあ今現在実際の現地住民はどうなんだって話ですが、現状アゼルバイジャンに組み込まれているこの地域、ロシア帝国の崩壊に伴って独立する寸前はなんと人口の70%がアルメニア人でした。今でも殆どがアルメニア人です。
改めて新たに誕生したソ連の中でも「ここはどちらのもの?」論争は終わらず、すったもんだの果てに出された結論は「アゼルバイジャンの領土だけど、アルメニア人が自治できるエリアってことにしよう」ってこと。
要は、アゼルバイジャンの中にアルメニア人の専用地区を作りますみたいな話。
しかし、それじゃ解決にはなりません。そりゃ、アルメニア人はアルメニアって国に属したいはずなので。でも土地は捨てたくないし、ナゴルノ・カラバフをアルメニアに帰属させろってずっと各方面に訴えかけていたわけですね。
その中で論争に終わらず、武力行使に発展したケースも様々ありました。デモが起こったり、アゼルバイジャン人住民が攻撃されたり、1990年にはナゴルノ・カラバフ戦争も起こります。
なので、別にここを巡っての争いってのは今に始まったことではありません。実は政治的・軍事的な衝突を繰り返しており、それがまた過激化してきたってだけのこと。
とりあえず、ここまでの話で「なんでアルメニアとアゼルバイジャンが争ってるの?」ってことについてはお分かり頂けたものと思います。
でも。
この問題って
アルメニアとアゼルバイジャンだけの話じゃないんですよね。
もう一度地図をご覧ください。
とりあえず、この両国はロシア-中東各国の間に位置しており、また対立を深めているイラン-イスラエルの間にも位置しているんですよね。
それだけに、周囲の各国が相争う際、ほぼほぼ確実に巻き込まれてしまうって地理的事情があります。
…というか、現在進行形で巻き込まれていると言われています。
そもそも、この規模の国家が戦争を起こすにはそれなりの支援が必要です。
大国による支援が必要です。
まず、アルメニア。この国は、世界三大大国の一員であるロシアを頼りにできる立場です。ソ連崩壊後に元構成国の多くはCIS(独立国家共同体)という連合に所属しましたが、今回の二カ国でいえばアゼルバイジャンはこれに加盟しつつもロシアとは距離を取った姿勢を維持しています。他の国もCISとは別に個別の同盟関係を持ったりしていますが、アルメニアはそうではありません。
つまり、アルメニアは元ソ連加盟国の中でもかなりロシア寄りの国。さらに地理的事情から言ってもロシア的には対イスラム勢力との「防波堤」として大事な存在なので、ないがしろにすることはできません。
次にアゼルバイジャンですが、こちらはトルコがバックについていると言われています。そもそもアゼルバイジャンの国民はトルコ系住民が多く、宗教的にも中東世界と通じるものがあり、トルコはアゼルバイジャンの立場を支援すると公言しています。
またトルコはオスマン帝国時代からアルメニアと軋轢を抱えており、同じ国家と対立しているって意味合いでもアゼルバイジャンの味方をするのは当然の流れと言えます。
そういうわけで、両国とも大国の支援を期待できる立場にあると。
……しかし。お話は、それだけに収まりません。笑
まず、アゼルバイジャンにはトルコ以外にも支援する国がいくつもあります。手始めにイスラエル、そして超大国アメリカです。
なんでイスラエルとアメリカがアゼルバイジャンを支援するのかっていうと、それはアゼルバイジャンが地理的にイランと近い場所にあるからです。
すこし話が逸れますが、まずもってイスラエルはイランと対立していますし、アメリカも同様にイランと対立関係にあります。更に言えばイスラエルとアメリカは互いに協力的立場を取っている面も多く、いわばイスラエル-アメリカVSイランの対立構造が既にアラビア半島には存在していると。
あまり詳しくは書きませんが、一応簡単に書いておきましょう。現状のイランは20世紀末の「イラン革命」でイスラム化されており、前政権を支持していたアメリカと、イスラムの聖地を実効支配しているイスラエルに対して敵対するような言動を繰り返しています。イラン自体が中東で最強格の軍事力を持っていることからも、特にアメリカとイスラエルにはかなり警戒されており、中東における影響力をめぐってこの二者が特に大きく対立しているというわけですね。
それで、今回のアルメニア-アゼルバイジャン問題。イスラエルからしてみると、イランと国境を接するアゼルバイジャンと良好な関係を持つことは、すなわち敵国であるイランの目と鼻の先に拠点を作れるのと同じ話。アメリカも同様ですし、またイスラエルはトルコとも比較的良好な関係にあるため、それぞれの国にとってアゼルバイジャンを支援することで生まれる軋轢ってほとんどないんです。
ですから、
アルメニア陣営
ロシア…アルメニアが体のいい防波堤になるから守ろう
VS
アゼルバイジャン陣営
トルコ…トルコ系住民が多いし仲よくしよう
イスラエル…イラン倒すべし!アゼルバイジャン助けるべし!
アメリカ…イスラエルに同じく!
てな感じで、それぞれの大国の思惑によって各軍が支援されていると。まぁ、今回の戦争はそういう構図になっています。
根底にあるのは、ロシア-中東地域、イラン-イスラエルの問題。各国ともこれをできるだけ有利な状況に進めたいがために今回の対立に介入しています。
ちなみにイランはどっちつかずで、「二人とも、争うのはやめて!」とばかりに早急の停戦を促しているみたいですね。イラン的には現状の”イスラム的国家”の維持が大切なので、現状争っているイスラエル以外に身近な敵を作りたくないって事情がありますから。
……と思っていましたが、どうやらアルメニアに対して戦車等の兵器提供を行っているそうですね。さすがのイランもアメリカやイスラエルに対して対抗する姿勢を見せ始めたようです。
そして、実はロシアはこの戦争について殆ど介入していません。上ではアルメニアの味方みたいに書いてますが、実際のところアルメニアに露骨な支援をすることはなく、イランと同様に早急な停戦を要請しているのみ。
だからこそ、「トルコはやる気あるのにロシアがなぁ……」と言われている、と。
そんで、アゼルバイジャン軍はイスラエル製の飛行ドローンや兵器を使用しており、またトルコが陰ながらアルメニア攻撃の準備を進めているってお話もあります。
……ん?
……アゼルバイジャン有利すぎね?
素人の私はそんな感想を持ちました笑
民族問題とか領土問題とか、あんまり詳しく書きたくもありませんので……。
そもそも、世界情勢とか歴史って善悪観ありきで見てると非常につまらないと思ってますので……。
ついでにアゼルバイジャン側、どうやら素人兵士を戦場に送り込んでいるようだとか、練度が低いだとか噂されていますがどうなんでしょうね……。
微妙なところで終わりましたが、今回はこんなところで。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。



