『翔ぶが如く』第一部の後半感想です。
第一部の幕末編はこれで完結となります。
この辺りは幕末の政情が日毎に変わるくらい目まぐるしい時期なのですが、さすがに全部はやれないらしくて、最後はけっこう端折ってました。戊辰戦争は1話で終わったしな・・・でも辛いからそれくらいでいいや。
大久保一蔵の運動が実り、めでたく奄美大島から召喚された西郷吉之助でしたが、国父の島津久光公の前でさっそく歯に絹着せぬ辛辣な物言いで大ヒンシュクを買ってしまう・・・
実はこの頃、勤王の志士に影響された血気盛んな薩摩の若者どもがテロ行為に暴発寸前で、成り行き上、西郷はその頭目扱いにされてしまいます。
そして再び島流しに・・・with 村田新八
(新八は鬼界ヶ島へ)
今回西郷が流されたのは徳之島だったのですが、しばらくしてからさらに沖永良部島に移送されました。
どこ?と思っていましたら、ちゃんと番組で解説してくれましたよ。ほう、沖縄の近くか。
しかし島がいっぱいあるんだな〜
トロピカルな感じがして楽しそうなんだが・・・(この頃の島人は搾取されてたんだろうな)
そんな折に起こった大事件、寺田屋事件。
激しかった〜〜
凄惨だった〜〜
藩の指示でやむなく行った同士討ちですからね。斬る方も斬られる方も悲痛です。
大山格之助の決死の覚悟。彼の見せ場であった。
(大山格之助って、奥羽鎮撫総督府の下参謀を世良修蔵と一緒にやった奴だよね)
さて、西郷がいなくなった今、京の公家に顔がきく人物が薩摩にいなくなってしまい、誰を送ってものらりくらりとかわされて相手にされない。まあね、公家は曲者だよね〜
そこで久光公はまた、大久保一蔵に「お前がやれ」と無茶振りをします。大久保はいつもこんな感じよ。
でも大久保は頭がいいので、即座にキーマンが誰か見抜き、ターゲットを定めます。それが岩倉具視でした。
そうです、私が岩倉です
そして大久保は「薩摩人らしくない」裏表を巧みに使う話術と袖の下(※公家対策には必須)で、岩倉に気に入られます。
↑貧乏公家だからボロボロの家に住んでるのね。おカネだいすき!
↓蟄居させられてからはドリフのコントに出てくる「病気のおとっつぁん」みたいなアピアランスになってしまった
さて。
次々と薩摩には難題が降りかかる。生麦事件です。
↓でもこの絵ヅラをみる限りでは、どう考えてもコレ異人の方が悪いだろ・・・普通よけるっしょ?
その結果起こる薩英戦争。
英国艦隊が攻めてきちゃったよ!!大変!!
これを迎え撃つわけですが、薩摩は
「スイカ売りに化けて軍艦に乗り込み、一気に斬り込もう」
という作戦を立てる。
卑怯じゃないかなー
つうか英国艦隊にそんな冗談みたいな作戦、通用するか?
通用したよ!!
そして甲板まで乗り込めたはいいが、言葉が通じなくて失敗。
・・・バカ?
大砲の撃ち合いでは性能の差でとても勝てる相手ではなく、もう英国軍の上陸寸前というところまで来る。
そこで大久保がこんな作戦を思いつく。
「麻の茎を茹でる長樽を持ってこい!これを見たら、でかい大砲があるように見えて敵は上陸を断念するかもしれない」
↓実際はタダの樽
またまた〜
英国艦隊にそんな子供騙しのような手・・・
通用したよ!!
マジか
ていうか薩英戦争って本当にこんなギャグみたいだったの?!
どれが創作なのかわからないんですが、英国艦隊はこんなで大丈夫なんでしょうか・・・
けれど戦争後のドサクサに紛れて、島流し中の西郷と村田を迎えに行って連れ帰ってきちゃった
(これまたテキトーな話ではある。まあ危急の時だったからな)
西郷が戻ってきたら、次のメインイベントは薩長同盟ですね。
坂本竜馬は若き佐藤浩市さんでした。
西郷・坂本は意気投合して薩長同盟に同意し、長州の代表と話をしに下関に向かう途中だったのに・・・
途中で緊急事態が起こり、西郷はアポをすっぽかす羽目に。
桂小五郎
激おこ👹
これが後を引きネチネチ言われることになる・・・
竜馬が両者間を奔走し、なんとか後日、薩長同盟締結のためやっと両者が会談を持てましたよ!
みんなが集まるその席で繰り広げられる、
桂小五郎劇場
「長州の恨み、
言わせてもらいます」
友好関係どころか、全く対話ができない状態です。
大久保がストレスのあまり胃痛を起こす。
「しっかし桂どんちゅう御仁はぁ、、おなごのように昔の話ばっかり・・・ブツブツ」
どうも大久保にとって桂は性格的に合わないらしい。
これが、のちの明治政府内での関係性の伏線になってるのかな。
まあ何とか薩長同盟は締結できました。
岩倉を嫌っていた孝明天皇が死去。
蟄居を解かれ、政治に返り咲く岩倉具視です。
アッハッハッハッハ〜
アッハッハッハッハ〜
アッハッハッハッハ〜
あまりの嬉しさに笑って踊り狂う岩倉。
岩倉のくせに、ちょっと可愛いと思ってしまったよ・・・
なんか後半おかしな演出多くない?
京で新選組に狙われるようになった西郷ですが、かなり危ないところを女装して「ええじゃないか」踊りに紛れることで切り抜ける。
なんだよこれ
まあいいんですけどね・・・凄惨な戦闘シーンが多いから、救いになるかな。
ここから戊辰戦争まっしぐらになります。
返り咲きの岩倉、さっそく錦の御旗計画いきます!
もはや誰も薩摩の朝廷工作を止められる人物はいなかったのですが、ただ一人、土佐の山内容堂公のみが正論を吐き陰謀を阻止しようとする。
が・・・グデグデに酔っ払って失態をおかす・・・
(容堂公、朝議に呑んできちゃダメでしょ!)
この後の戊辰戦争部分は駆け足なのもありますし、どうしても薩摩正義で描かれてますのでオイチョット待てやと思う部分はあった。まあ薩摩のお話なのでしょうがないかな!
大村益次郎。
ビジュアル似せるように頑張った感がある。
が、この人が来てから、なんか西郷さんの様子がおかしいぞ?
桂小五郎
激おこ(また)
「このクッソ忙しい時に西郷はなんでいないんだ」
そうですよね、仰ることごもっともで・・・
東京の新政府に協力して欲しいと大久保が西郷を説得に行くのですが、自分はもう国でのんびり暮らしたいと拒否されてしまう。
まーた始まったよ
と思ってしまった。
こういうところが西郷にはある。躁鬱状態があるんですかね?大村益次郎が出てきてから、自分の役目は終わったかのようにシューッとモチベーションが萎んだんですよね。
この人、革命家なんだと思います。体制を破壊する時に輝く人。なので破壊の後に新しいものを生み出し、構築する時になると様子がおかしくなるのですよ。
もうそっとしてあげればいいんじゃないかな・・・けれど、問題山積みの明治政府が彼を放っておかない。
でも、明治政府でも西郷は破壊神みたいな振る舞いをするんだよな。そして「西郷は何をしてるんだ」という苦情は(主に桂から)大久保に来る。
という波乱含みの新時代、第二部につづく。