イメージング「向日葵の丘」
私は、来るか分からない、バスを待っている
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ここは、向日葵畑の丘の上
まだ、舗装されていない田舎道。
白い土と小さな小石が転がっていて、
バスがギリギリ通れるくらいの幅の一本道が通っている。
バス亭はよくありがちな、ごく普通の風貌である。
白くて、頭が丸くて、細くてながーい首がある。
それが、私の心の丘。
なになに…。
腰をおろし、首をかしげて下の方に書かれている
バス亭の看板を覗いてみた。
バス停には、どこどこ行きとか書いていない。
時間すらも書いていない。
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「うむ。。。」
私は辺りを見回した。
向日葵は、風でスイングして、みんなで手をつないで
歌でも歌って応援してくれているように見えた。
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でも、光と黄色と緑のコントラストと共に、
かすかに香りが漂っているだけ。
それが、現実である。
上を見上げると空は、青空、雲一つ無い。
私は、手を握り、両手を天に振りかざした。
「ふぁ~~」
おおきなあくびと共に声を発した。
「本日、快晴なり
」
・・・でも、バスは来る気配は全くない。
ただ単に、向日葵畑の一本道に小屋があり、
その脇には白いバス停。そして、たった1人の私。
ただそれだけの風景。
何も代わり映えが無い。
お一人さまは、寂しいけど気楽なもんである。
「このまま待ち続けて良いのだろうか…
来るか来ないか分からない運命の人とバスを…」
いつの間にか、独り言をいっていた。
幸せへ運んでくれるバスは、じっと待っていても
来るか来ないか分からない。
そして、バス停に止まるかすらも、もう当てにならない。
既に乗るべきバスを通り逃しているのだから…。
「快晴なら、歩いていくのもいいもんさ。
自分の足で、ゆっくり歩こう!
幸せのバスに乗れるまで、一歩一歩踏みしめて」
もう、バスと運命の人をじっと待つのは辞めて、
何も変化が無い、この向日葵のお一人様の丘から、歩きだそう。
向日葵は、いつものようにスイングして、
「いってらっしゃい、頑張ってね!」
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っと言っているようだった。
「行ってくるね」
心の中でつぶやいた。
私の落ち着ける場所には、誰か待っているのだろうか。
幸せのバスに一緒に乗ってくれるのだろうか。
不安を募らせ、希望を膨らませて、
運命の人と幸せのバスを求めて、一歩を踏み出そう。
お一人様の丘は、いつも戻れるけれど…
もう、向日葵があるとは限らないことを私は知っている。
・
・
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何故って?
それは、1人でいることを気楽で幸せと思わなくなったから。
「運命の人、さぁ出ておいで」
手の平を蕾のようにしながら、私の心の中で願った。
・・・つづく ![]()