『健康は当たり前ではない』──女性の不調から考える、企業の健康経営と“身体の使い方”
「健康って、当たり前じゃないんですね」
これは、私が行っているウォーキングレッスンの受講生さまから実際にいただいた言葉です。
その女性は、ぎっくり腰をきっかけに会社を休まざるを得なくなりました。
大きな病気ではないものの、「何となく体調が優れない状態」が続き、仕事への集中力や将来への不安を感じていたといいます。
この言葉に、他の受講生さまたちも深くうなずいていました。
健康は“失って初めて気づく資産”
健康は、問題なく働けている間は意識されにくいものです。
ですが一度崩れると、仕事のパフォーマンス、職場での役割、生活全体に大きな影響を及ぼします。
企業にとっても同じです。
従業員の体調不良は欠勤や生産性低下につながり、結果として組織全体の力を弱めてしまいます。
個人にとっても仕事のパフォーマンスが下がるだけではなく、プライベートも楽しめない状況になります。
さらに、体調不良は気持ちの低下にもつながります。
健康であることがどれほど大事であるのか。失ってみてわかります。
特に今、見過ごされがちなのが女性の健康課題です。
共働き女性が抱える“見えない不調”
共働きが当たり前になった現代、女性は仕事・家事・育児・介護など、複数の役割を同時に担っています。
その中で、
・慢性的な肩こり・腰痛
・疲労が抜けない
・姿勢の崩れによる不調
といった「病名のつかない不調」を抱える方が増えています。
これらは放置されやすく、「気合い」や「我慢」で乗り切られてしまうことも少なくありません。
ですが、ぎっくり腰のような症状は、そうした日常の積み重ねの延長線上にあります。
健康経営は“制度”だけでは機能しない
健康経営というと、健診制度や数値管理、福利厚生の充実に目が向きがちです。
もちろん重要なことですが、それだけでは十分とは言えません。
本当に必要なのは、日々の身体の使い方や意識を変えることです。
姿勢、歩き方、立ち居振る舞い。
これらは単なる見た目の問題ではなく、身体への負担、疲労の蓄積、ケガの予防、さらにはメンタルの安定にも直結します。
私自身、姿勢と歩き方、体の使い方を意識したことで、更年期症状がピタッと改善しました。
“身体の使い方”を整えることは、最も身近な健康投資
特別な運動や時間を確保しなくても、
・正しい立ち方
・無理のない歩き方
・身体に負担をかけない所作
を知り、実践するだけで、体調は大きく変わります。
企業研修として取り入れることで、
・不調の予防
・自己管理意識の向上
・「会社が健康を大切にしている」という信頼感
を同時に育てることができます。
健康管理を個人任せにしないで企業で取り組んでいくことが大切です。
女性の健康を守ることは、企業の未来を守ること
女性が安心して長く働ける環境は、企業の持続的成長に欠かせません。
健康経営は「コスト」ではなく、「人材への投資」です。
「健康は当たり前ではない」
この気づきを、個人だけでなく、企業全体で共有できたとき、組織は確実に強くなります。
制度+意識+日常動作。
その三つをつなぐ健康経営こそ、これからの企業に求められている形ではないでしょうか。

