こんばんは。お陰様で3月は忙しくさせて頂いております。
営業が忙しい上に、季節の変わり目真っ只中・・・。
メニュー変えラッシュで、Langue de chatは毎日てんてこまいです(((( ;°Д°))))
花粉症に隠れて風邪も流行っているようですが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
毎度のことですが、更新が追い付かず、まとめて沢山のご紹介になります。
まずはデザートから!!
業者さんから、今年もルバーブの入荷が開始しましたとのお知らせを受け、
早速今年もあのデザートを準備し始めたスーシェフKさん。
ちなみに下記のリンクより、昨年初めてこのデザートを仕込んだ際の奮闘ぶりをご覧頂けます。
丁度1年前のブログです。
もし宜しければご覧くださいませ。
試作編
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試食編
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昨年あれだけ奮闘して作り上げたレシピですが、スーシェフKさんの頭の中にはしっかりと染みついており、
今年はスムーズに仕込みが進んでいきます。

まず、ルバーブをコンポートにします。
Langue de chatブログのヘビーウォッチャーの方は、もうお気付きかもしれませんね。
そうです。苺とルバーブのタルトです。
※ちなみにルバーブとは。
フランス産の野菜であり、写真のように、赤いフキのような姿をしております。
和名を大黄と呼び、八幡浜で言う「スカンポ」のようなものだそうです。(byシェフ。)
爽やかな酸味を持つ野菜ですが、フランスではコンフィチュール(ジャム)にしたり、お菓子にする場合が多いです。

苺とルバーブを、バランス良くタルト生地の上に並べるスーシェフKさん。
シェフに撮影のアングルを指示され、ちょっと動きがぎこちない・・・笑。

完璧な焼きあがりです。

同日にクラフティも焼きあがりました。
今まで苺のクラフティでしたが、苺とルバーブのタルトがメニュー入りするので、洋梨のクラフティです。
こちらも仕込み慣れたデザートだけあり、スムーズです。
ちなみに盛り付け図はこのような感じです。



あれ?一番下に見慣れぬデザートが。
こちらは新作のヌガーグラッセです。
イタリアンメレンゲ(蜜入りのメレンゲ)にアーモンド・クルミ・レーズンを加え、冷やし固めたフランス菓子です。
イタリアで言うカッサータに近いのですが、チーズは使用しません。
カシスのアイスクリームとブルーベリーの赤ワインコンポートを添えて。
口溶けの良い、爽やかなデザートです。
ちなみに写真は夜のデザート用の盛り付けで、2枚付けですが、
ランチでお出しする際は1枚付けとなります。
ちなみに写真はありませんが、復活デザートで、「ランゴ・オ・ショコラ」と「ガトー・ド・フロマージュ・オ・キャラメル」も登場しており、デザートメニューが一新致しました!
Langue de chatでの幸せな食事の時間を締めくくる、スーシェフKさんのデザートたち。
是非お召し上がり下さいませ!
続いてサングリアの仕込み模様です。

春なので、白ワインでサングリアを仕込みました。
今回からちょっとレシピを変えて、リカール(アニス風味のお酒)を入れてみました。

こちらがリカールです。
パスティスの1種で、独特のアニス香は好みが分かれるところなのですが、
少量をスパイスの感覚でサングリアに使用すると、複雑味が増し、私的には大成功。
使用するワインやその他酒、香辛料、果物の種類や糖度によって仕上がりが全く違うのですが、
スパイスとしてスターアニスを加えるレシピも存在するので、アニス風味のリカールも合うだろうということで、少量加えてみました。
ちなみに私は白ワイン2本に対し、その他のお酒はウォッカ25cc、リカール25ccです。
ちなみにアニスの風味はフヌイユ(ういきょう・フェンネル)に近いので、
フヌイユ風味の前菜なんかにも合うのかな~と、想像しています。
暖かい季節の食前酒には最高だと思います。いかがでしょうか。

アンディーブとロックフォール、クルミのサラダ
前菜では、やっぱり美味しい定番のサラダ、復活しております。
いかがでしょうか。
そして、先日のブログでご紹介致しました、熊本県産褐毛和牛が、
3週間のウェットエイジング期間を経て、メニュー入りしております。

熊本県産褐毛和牛モモ肉のビフテック ソースリヨネーズ
クレソンのサラダと新じゃがのグラタンドフィノワ添え
写真でも存分に伝わると思います、この美しい赤身・・・。
一番の特徴は、やはり3週間のウェットエイジングを経て得た、その独特の食感です。
キメ細かく身の詰まった赤身は、熟成によりもっちりとした食感へ変化しております。
霜降り牛の、肉汁溢れるとろけるような柔らかさとは異なり、身の美味しさを口の中で長く咀嚼し、堪能することができます。
ソースリヨネーズはリヨン地方の名産である玉ねぎを使った、コクのあるソースです。
別添えのグラタンドフィノワも新じゃがを使用し、美味しく仕上がっております。
早くもお客様からご好評を頂いておりますので、第2弾の仕入れも検討中です。
是非是非お召し上がりくださいませ。
そして、こちらも肉料理の新作です。

フランス産ピジョン(小鳩)のロティ ソースマデラ
こちらのピジョンは家禽のものです。
家禽のものですので、ジビエの力強い風味が苦手な方でも大丈夫です。
丸ごと一羽ロティし、胸肉、ササミ、モモ肉を一緒に盛り付け、
マデラソースでのご提供です。
この時は別添えでグラタンドフィノワも。
一羽単位でのご注文になりますので、ちょっとボリュームは多めですが2~3名様でシェアして頂き、
各部位の美味しさを一度にお楽しみ頂ければと思います。
でもってまたまた肉料理の新作です。
駆除名目で狩猟されたイノシシのバラ肉を使い、煮込み料理を仕込みました。
今回仕込んだのは、奥道後産イノシシバラ肉のカルボナードです。
カルボナードとは、フランス最北部~ベルギー一部にかけての「フランドル地方」の郷土料理で、ビールと玉ねぎで肉を煮込むという料理です。
ちなみに南フランスでカルボナードというと牛肉の赤ワイン煮込みを指すようです。
かの有名なジョルジュ・オーギュスト・エスコフィエの著書、ル・ギット・キュリネールのレシピを始め、
牛肉を使うことが多いようですが、今回はイノシシバラ肉でお作りしました。

余分な油を処理し、タコ糸で巻き上げ、塩コショウを施し、フライパンで焼き色を付けます。

焼き上がりはこのような状態です。

黒ビールに白ビールを少し、玉ねぎを時間をかけてゆっくりフライパンで焼き色を付けずに水分を飛ばしたもの、
ディジョンマスタード、ビネガー、カソナード(砂糖)を合わせたもので、4時間半煮込みます。

いざ、試食です。(上記写真は試食用ですので、実際の盛り付けとは異なります。メニュー入りして間もないので、写真を撮れたらまたアップします!)
ナイフを入れると、ほろりと肉が崩れる柔らかさです。
ビールのアルコール度数は、肉を柔らかくしてくれるのに丁度良い度合いなのだそうです。
黒ビールのコクとほろ苦さ、玉ねぎの甘みがイノシシバラ肉の美味しさを引き立て、
イノシシの脂のとろけ具合も抜群ですが、しつこくないのはやはりイノシシだからこそです。
ビール煮込みですので、もちろんビールに合います。
ワインよりもビールが欲しくなるこれからの季節にぴったりの一皿です。
いかがでしょうか。
そして次の話題です。
Langue de chatの元スタッフTさんからのご紹介で、伊予市産のタモギタケが入荷致しました!

タモギタケは、日本では主に北海道に自生する、ヒラタケ科のキノコです。
非常に美味しいキノコなのですが、繊細で崩れやすいため流通が難しく、
愛媛ではあまりお目にかかれません。
今回入手したタモギタケは、伊予市の井上様の作るタモギタケです。
栽培を始めてから、外部への販売は初めてなのだそうです。
井上様がタモギタケの栽培を始めた経緯は、グループホームを運営されるなかで、安心して同グループホームの食事メニューとして出すことのできる、栄養価の高いキノコを自家栽培し、さらに外部に販売することによって利益確保にも繋げようという取り組みなのだそうです。
専用のウレタンドームを設置し、整った環境下で栽培を行っておられます。
美しい黄色、生き生きと健康的な外観で本当に美味しそうです。
特筆すべきは香りです。写真のように段ボールに入った状態でも、辺りに漂うタモギタケの香り・・・!

伊予市産タモギタケのブレゼ カリカリに焼いた生ハム添え
力強いタモギタケの香りと味を生かすよう、
シンプルな調理法でご用意しました。
ヴェルモット酒でブレゼ(蒸し焼き)し、キノコの旨みを引き出します。
シャキシャキとした歯触りも心地よく、いくらで食べられそうです。
カリカリに焼いた生ハムで塩気と食感のアクセントを加えながら頂くと、白ワインの最高のお伴です。
シェフ曰く「冷製でも美味しいし、貝類と合わせるのも良いかもね~。」とのことですので、
今後様々な調理法で登場するであろうタモギタケです。
是非一度お召し上がり下さいませ。
毎度ですが、沢山書きすぎて長くなってしまいました。
もう少しマメに、少しずつアップできると良いのですが・・・。
以後努力致します。
それでは皆様良い週末を!
ソムリエールY・Y