チャーチルが愛した日本
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著者は沖縄出身の元外交官でハンガリー大使で上がりとなった人らしい。その意味では「大使もの」の系譜に当たるのだが、現在の肩書きは「ノンフィクション作家」なのだという。「わらしべ会乗馬センター」顧問という肩書きもあるそうだが、退官記念本の枠に収まらない作家活動はしている様だ。53年入省ということで、実際に現場でチャーチルと遭遇することがあったのかもしれない。しかし、チャーチルが日本を愛していたという話は初めて聞いた。日本に融和的な言動はあったのかもしれないが、それも老練な政治家としての礼儀上のものだったと思えるし、皇室関係に対しては同じ立憲体制にある国として尊重するのは当然のことだったのではないかとも思う。それでも現場にいた人からみれば、超一流国の首相が敗戦国に対して見下した態度を取らなかったことは印象深いものだったのかもしれない。駐英特命全権公使も勤めた著者はそれが「英国紳士」の中でも例外的なものであったことを感ずいてていたのだろう。その理由を探るうちに、チャーチルが受けた母親からの影響というものに気が付いた様で、この米国生まれの母親は日本に旅行したことがあり、その好印象を日記に残しているらしい。それが息子チャーチルに伝わったのかどうかは定かではないが、訪れた異国を美化することは、当時も今も上流階級の夫人としては至極当然のことの様にも思える。この人は夫(つまりウィンストンの父)の死後、64歳の時に、23歳下の男と三度目の結婚をしたそうだが、その方はちょっと驚いた。イギリス上流階級における母親と息子の関係は、王室の例をみても想像するに遠いところだが、マゾコン国家の元首には母親落としという手があるのかもしれん。
★★
老いはじめた中国
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著者は元日経北京支局長だが、現在は拓大教授、中国経済学会理事、日中関係学会理事という人らしい。そんでもって、これは「サーチナ」に連載されたものを基にしたということで、立ち居地がイマイチよく分からん。サーチナには元読売支局長のバリバリ媚中派も連載していたと思うが、基本的に80年代の北京支局を無傷で過ごした人たちは、中国当局のお目がねにかなった連中ということであろう。ともあれ、こちらは拓大の人であるからにあって、北大の人みたいに、「公式見解」を代弁している訳ではないのだが、サーチナに載る程度の「公式批判」のニューズをずらっと解説した様な新書。ということで、日頃、中国ニュースをチェックしている人には、あまり目新しい話はないのだが、中国で「中国的品格」なる本がベストセラーになっているとは知らなかった。なんか「ノーと言える中国人」を彷彿させる話なのだけど、日本は経済成長が一段落して、不景気が忍び寄ってから、国粋主義的な本が売れるのに、中国は高度成長期にあるのに、こんな本が出るという論評。ていうか、国粋主義は建国以来常に同時進行な様な気がするのだが、たとえ見せ掛けだけとしても、改革開放初期の「学日本」リバイバル路線は、コキントウ来日でも強調された。朝日の土曜コラムで莫邦富も書いていたし、サーチナも足並みを揃えたところをみると、これが、日本の譲歩を引き出すに有効だと中国政府はみている様だ。その辺の役者として使われた白岩松についてもちらり。拓大的な話では、毎年ゼミ生を連れて台湾研修に行くなんてことが書いてある。その感想が日本人と中国人留学生では、だいぶ違うというのも興味深いのだが、これは台湾側の受け入れサイドによってもかなり違う。90年に国民党は、在日中国人の招待を結構やってたのだが、かなり情緒的統一工作をして、台湾人に対する偏見を以って育てられた中国人を感激させていたりもした。今や中国人留学生も台湾を見下す時代になった様だが、これは台湾人にとっては悪い話ではなかろう。サーチナにとっては都合が悪いが。
★★
漢字は日本語である
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新潮の名物社員の人か。印税はもらえるのかな。
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アメリカ下層教育現場
![]() | アメリカ下層教育現場 (光文社新書) 林 壮一 光文社 2008-01-17 売り上げランキング : 33209 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
マイケル・ムーアの映画や、川田龍平と結婚したライターの本とかが当たって、何か「アメリカ下層社会」ブームみたいなものが起きているけど、これも、日本の「格差社会」ブームの輸入版みたいなものか。「ニート」はイギリスから持ってきたのだが、「ワーキング・プア」は、たしか米国産。「アメリカの鏡日本」の法則は未だに健在である様だ。ということで、新書界はその先兵みたいなものなのだが、こちらはアメリカの底辺校で「日本文化」を教えていたという人の本。その「アメリカ下層教育現場」はギャングが殺しあう様な危険な所という訳でもない様で、別に日本のソレと大差がない感じも受けるのだが、そうした学校に「日本文化」のクラスがあるということが驚き。まあ、今の日本の底辺校でもガイジン先生が教えてくれる「国際教室」みたいなものがあるらしいから、驚くほどのものではないんだろうが、これは、この著者が赴任して開設されたものではなく、それまでも米人教師が担当していたのだという。著者はアメリカで大リーグの取材などをしている人らしいのだが、自身が日本の底辺校出身から這い上がってきたという自負があるらしく、無謀にもアメリカで金八先生を試みている。もっとも、本人はボクサー上がりで、モデルとしたのは「スクールウォーズ」である様だ。実際に、ああいう「本音でぶつかりあう」式の熱血教育はアメリカの方が向いているかもしれん。その意気込みは伝わるのだが、どうも「ヤンキー先生」みたいな熱血正義にはついていけん。前に中国の学級崩壊校で日本語教師をした人の本を読んだが、その学生評はもうムチャクチャだった。しかし、日本の底辺校は昔みたいに「不良」の集まるところではないみたいだし、遊び半分のALTの連中にとっては、ちょろいもんかもしれんね。
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超巨大旅客機エアバス380
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まあタマにはこんなものも。ヒコーキ新書では常連の著者だが、「参議院運輸委員会客員調査員」とか「経済産業構造審議会臨時委員」とか厳しい肩書きもある人だった様だ。平凡社新書はこれで4冊目だそうだが、乗客が直接の顧客ではないエアバスからカネ貰って書いたわけではなかろう。ということで、A380の紹介だけでただのPR本なので、大型旅客機の歴史などをちらほら。ドルニエDoxというのが、その嚆矢だそうだが、1929年の就航か。テスト飛行はもちろん、商業飛行も、ほとんど命懸けの時代の話。エアバスもその昔、テスト飛行で墜落したことがあったけど、A380のテスト飛行の話は興味深い。高地はメデジン、寒冷地はアイスランドでやったのか。その回数は800回に及ぶらしいけど、テスト飛行の乗客は抽選で選ばれたエアバス職員とのこと。A380を日本の航空会社が採用しない訳は分かったけど、機材使用平均4年とか宣伝しているSQとかエミレイツは、こんなバカデカ機を中古市場で売るつもりなのかな。エミレイツのスカイなんとかっていうマイレージを5年くらい前に作ってほったらかしにしてるんだけど、これでA380のプレミアム・ファースト乗るには後 100年くらいかかりそうだ。奴さんも未だに英語のメールを送ってきてはくれてるんだけど。
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私の地球遍歴
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もうMCに入ったのか。
★★★
障害者市民ものがたり
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ヘラヘラした文章がムカつく。
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昭和天皇
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大正の続編は各社争奪だったのかな。しかし、原武史って東大一直線学者かと思ってた。
★★★
"食の安全"はどこまで信用できるのか
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中国産、コンビニ>船場吉兆、デパ地下だって。
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