みなさんは鳥人間コンテストを見ているときにふとこんな疑問を持ったことはありませんか
「なぜ翼の先の方にとんがっているもの(ウィングレット)がついているのだろうか」と
4thKTF!
— 東北大学 Windnauts 24代 (@windnauts2324) July 1, 2023
今日はウィングチップが付きます!
24代設計が設計してF班が作ったのよ♡ pic.twitter.com/MxNcHarpoe
本日はコーンでプラットホームを再現し、大会本番の動きのリハーサルを行いました!
— 大阪工業大学人力飛行機プロジェクト (@oit_birdman) July 13, 2023
本番までの残りの期間で調整を進めていきます!#大阪工業大学#大阪工大人力飛行機プロジェクト pic.twitter.com/73UInw9Uo3
実はこれらは誘導抵抗と呼ばれる飛行機に発生する抵抗を低減するために付けられているものなのです。
人力飛行機に限らずみなさんが普段乗る航空機などは翼の下面側に比べて翼上面側の圧力が弱いため揚力が発生します。
↑なぜ翼上面の圧力の方が翼下面側に比べて圧力が低くなるのかはまたの機会に説明します。
(ちなみにネットでよく書かれている翼の上面に比べて翼の下面の方が距離が短く空気の流れも速くなるために圧力が高くなるという説明は間違いです!)
翼の端(翼端)は翼上面に比べて翼下面の圧力が高いため翼の下面から翼の上面に向けて流れが生じます。この流れが渦となり機体の後方へと流れていきます。この渦のことを専門用語で「翼端渦」と呼びます。
画像引用元↓
画像の通りこの翼端渦は外側から内側へと巻き上がる方向の回転をもつため翼の後方では吹下ろしと呼ばれる現象が発生します。この吹下ろしは揚力の方向も後方へと傾けてしまいます。それにより揚力が減少し抗力(抵抗)が増加します。翼端渦により増加した抵抗を誘導抵抗と呼びます。
この誘導抵抗を小さくするためには翼幅を2乗したものを翼面積で割ったアスペクト比を増加させるか翼端渦の生成を抑えるウィングレット(翼端版)を設置することが有効とされています。
参考文献:航空力学の基礎