こんにちは。
今回は、バイオミメティクスという研究分野について紹介いたします。
・バイオミメティクスって?
生物は地球上に誕生してから環境に適応するために進化を遂げてきました。
その進化の過程で生物たちが獲得した形状や動作を工学分野に応用してさらなる性能向上を目指す学問が「バイオミメティクス」です。
・代表的なものは?
バイオミメティクスの代表例を紹介いたします。
1. 新幹線の先頭車両形状
新幹線の先頭車両は細長い形状をしていますがあの形状はカワセミのくちばしから着想を得て設計されています。あのような細長い形状にすることで新幹線がトンネルに突入した時に出る騒音が軽減されることが解明されています。(詳細については機会があったら詳しく書きます.....)
2. 鮫の肌を航空機の機体に採用
鮫の肌は水と接触する際に発生する摩擦抵抗を軽減させるためにギザギザしています。これを航空機に採用することで燃料効率を向上させることができることが明らかになっています。実際にJALやANAなどでは鮫肌加工した航空機の試験飛行が行われています。
3. 蚊の針を参考にして痛くない注射針を開発
航空工学とは離れますが、蚊の針から着想を得て痛くない注射針の開発も行われているようです。
開発に成功した会社のURLです
これ以外にも様々な製品にバイオミメティクスの技術は採用されています。実はみなさんが日常的に使っているものにもバイオミメティクスが採用されているかもしれませんので探してみても楽しいのではないでしょうか。
また、企業のみならず大学でもバイオミメティクスに関する研究は盛んに行われているのでもし高校生がこの記事を読んでいたら進路選択の一つにでも考えてみてはいかがでしょうか。
(東京工業大学・九州大学・千葉大学・東京農業大学・東海大学・日本大学など)
バイオミメティクスに興味が沸いた方は以下にバイオミメティクスに関して詳しく記載がされているURLを載せました
・フルードパワーシステム特集「バイオミメティクスにみられるパワー」,日本フルードパワーシステム学会誌,vol.49,No.5(2018)
https://www.jfps.jp/non_Jfps/jfps49_5all.pdf
・バイオエンジニアリング講演会演説論文集 (J-STAGE)
みなさんに航空工学についてもっと興味を持っていただくために最近は航空工学、流体力学など学問的な記事が多くなっていますが今後も学問的な記事も書きつつ鳥人間コンテスト・人力飛行機に関する記事も作成していく予定ですので今後もよろしくお願いいたします。