北海道と東日本が5日間乗り放題となる「大人の休日倶楽部パス」は、この春開業した北海道新幹線にもそのまま乗れるため、駅巡りを兼ねて行ってみることにしました。
「大人の休日」効果からか、「はやぶさ」は軒並み満席のため、盛岡までは「やまびこ」の自由席を利用。前方は「こまち」の車両で自由席がたくさんあるため、自由席はがら空き状態。前後左右に人が来ることもなく、極めて贅沢な移動空間となっています。多少時間はかかるけど、窮屈な思いをして「はやぶさ」で行くよりずっといいかも。
盛岡から「はやぶさ」に乗り換えます。全車指定の「はやぶさ」も、盛岡から先は立席乗車が認められています。
さすがに新青森を過ぎると空席が目立ってきます。でも北海道まで行く人は予想以上に多そうです。
新青森から先の区間は、開業日に一回乗っただけなので、まだ新鮮さが伴います。だんだんこれが当たり前の景色として自分の中で定着して行くのでしょう。
その後在来線と合流すれば、後はもう見慣れた景色。長い青函トンネルを抜け、再び在来線と分離すると、木古内へと到着。ここで新幹線を降ります。
新幹線の駅は、在来線の山側に位置する形で設けられ、駅舎も完全に独立しています。これまでは裏側というイメージでしたが、今後は広大な駅前広場を有するこっちの新幹線側が正面として定着するかもしれません。
従来の在来線側も見違えるように駅前が整備されました。町の中心はこちら側がメインです。
かつては「白鳥」や「スーパー白鳥」が次々とやって来て活気があった在来線の駅も、今は「道南いさりび鉄道」の終着駅として、1日に9本のローカル列車が細々と発着するだけ。駅も無人化されてしまい、とても寂しくなりました。
形を変えて復活した売店も再び閉鎖に。恐らくもう再開することはないでしょう。
使われるホームは1本のみ。特急が発着していたホームは、バリケードで塞がれ行き来できなくなりました。
「はやぶさ」に乗って折り返し、再び青函トンネルをくぐって本州へ舞い戻り、奥津軽いまべつで下車。
写真右が奥津軽いまべつ駅で、左側が津軽線の津軽二股駅です。ほとんど同じ場所に位置しておりますが、両駅はお互い全く別の駅としての扱いです。なお、写真にある両駅を結んでいた階段は閉鎖されました。
海峡線の列車の一部が細々と停まっていたこれまでの津軽今別駅を、新幹線が停まる本格的な駅として建て直したといった感じでしょうか。
新幹線が停まる駅とあって、とても立派な駅舎が新設されました。でも周囲に人家はほとんど見当たらず、これだけ寂しい新幹線の駅というのも他に例がないでしょう。実際に乗り降りで見かけた人も、物珍しさで訪れたといった人ばかりで、地元利用者は皆無のようでした。なお、ここは本州ですが、JR北海道の管轄です。
かつては津軽二股駅との行き来には、すぐ前の階段を上り下りするだけでしたが、現在この階段は閉鎖され、両駅の行き来は結構な迂回を強いられる形となりました。もっとも、それぞれ停まる列車は少なく、乗り換える人自体多くはなさそうですが。
周囲にほとんど人家もないような寂しい所ですが、津軽二股の駅に併設する形で「道の駅」が併設されています。簡単な昼食も取ることができ、ちょくちょく人がやって来ますが、車で来る人ばかりで、列車利用者はほぼ皆無に等しいようです。
折り返しとなる「はやぶさ」に乗ってまたまた青函トンネルをくぐり、新函館北斗へとやって来ました。ここもまだ何もないような所ですが、駅だけはやたらと立派です。
駅前はまだこんな感じで、「百万ドルの夜景」もここでは想像がつきません。でも函館の新たな玄関口として、これから見違えるような発展を遂げるのでしょう。その意味では、この写真は後で貴重な資料となるかもしれませんね。
新函館北斗からは、接続となる特急「北斗」でさらに北へと向かいます。
指定席はかなりの乗車があったものの、自由席はがら空き。この列車に関しては、圧倒的に自由席の方が穴場です。
夕暮れ時の内浦湾を右手に眺め、函館本線を快走。何度も通ってすっかり見慣れた景色ですが、ちっとも飽きないですね。
そのまま特急に揺られること3時間半余り。ようやく札幌に到着です。新幹線が函館まで開業したとはいえ、まだまだそこからが長いですね。
この後、ホテルへと向かう夜道で、不覚にも縁石につまずいてしまい、右腕を道路に強打。折れたかと思うくらいの激痛が走り、ホテルに入ったものの右手は全く使えない状態となり、風呂にも入れない有様。明日は道東へ向かう予定だったけど、もう厳しいかもしれず、とりあえず今夜はもう休んで、明日になったら考えようかと。それにしても、こんなことになるとは。
東京 8:48(新幹線「やまびこ43号」) → 12:07 盛岡 12:37(新幹線「はやぶさ13号」) → 14:24 木古内 14:57(新幹線「はやぶさ26号) → 15:35 奥津軽いまべつ 17:01(新幹線「はやぶさ21号」) → 17:51 新函館北斗 18:11(特急「北斗19号」) → 21:48 札幌