法律が改正されて，
男性の育休が
取りやすい制度に
変わりました。
それに関連して，
育休中に他社で
働いたり，
副業をした社員を
懲戒処分にできるか？
この問題は，
結局社員の副業を
禁止できるかどうか，
という問題に関わってきます。
１ 育休中に民間企業で働いて懲戒処分になった公務員
今年の4月から，
育児介護休業法が
改正になり，
男性が育休取得を
しやすい制度に
なりました。
育休制度に関連して，
最近こんなニュースが。
神奈川県相模原市で，
育児休業中に民間企業に
勤めて給与を受け取った
として，
市の男性職員を
減給の懲戒処分に
したとのことです。
報道によれば，
この男性職員は，
育児休業期間中に，
長野県飯田市の
企業で農作物の
仕分け作業の仕事をして
給料をもらった
ということです。
なるほど，
男性育休が普及すると，
こういうことが問題に
なり得るわけですね。
男性だけではなく，
女性が育休をとった
場合にも，
今は自宅でできる副業
なども多いですから，
同じ問題は
起こり得ますね。
公務員の場合は，
職務専念義務が
ありますから，
育休中であろうが
なかろうが，
兼業や副業は
一般的に禁止
されています。
それでは，
民間企業の社員が，
育児休業中に他社で
働いたり，
副業や兼業を行った
場合はどうなるのでしょうか？
会社はこの社員を
懲戒処分にすることが
できるでしょうか？
２ 育休中の副業で懲戒処分はありか？
この辺は，
要するに，
会社が社員の
副業や兼業を
禁止できるかどうか，
という問題に
関わってきます。
詳しくは，
下記の記事を
ご覧ください。
要するに，
会社としては，
社員の副業を
一律に禁止することは
できませんが，
許可制にすることは可能
です。
許可制に違反して，
社員が勝手に副業を
行った場合には，
会社は社員を
懲戒処分にできる場合
があります。
（ただし，その前提として，
就業規則に懲戒となる事由
をあらかじめ定めておく
必要があります。）
ただし，
育児休業中は，
通常は会社から
給料は支給されないので，
その分育児休業期間中の
社員の自由度は高くなる
と考えられます。
ですから，
育休中に副業を
行った場合に，
会社がその社員を
懲戒処分にできる場合は，
ある程度限定される
と考えられます。
（たとえば，副業によって
会社の秩序が著しく害される
ような場合など）
ここで，
一定の要件を満たした
育児休業取得者は、
手続きを行うことで、
雇用保険から育児休業給付
の支給をうけることが
できます。
この育児休業給付金は，
育児休業中の所得補償
という意味合いがあります。
ですから，
この期間中に一定額以上の
給与が支給されていたり、
一定時間数以上の就業があると、
支給額が支給調整（減額）されたり、
支給停止となることがあります。
具体的には，
支給単位期間中に就業
している日が10日を超えて、
かつ就業している時間が
80時間を超えるときは、
支給されないことになっています。
そして，
この就業している
日数や時間は，
他社で勤務したり
副業した場合も
含まれると
されています。
まあ要するに，
育児休業期間中に
副業を行ったとしても，
所得の二重取りは
許されませんよ，
ということですね。
３ 今日のまとめ
そこで、
今日のポイントは，
ということです。
それにしても，
私の経験からしても，
男性も育児によって
学べるものはとても
大きいです。
せっかく育休を
取得しているのに，
その期間に他社で
働くなんてもったいない！
お金は後からでも
稼げますが，
子どもの育児が
できる期間は
限られています。
男性の育休がとりやすい
制度に変わったのですから，
育休中はぜひ子どもさんの
育児に専念して
もらいたいものですね！
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