世界は(とっくに)ひとつ!/走り湯からインターナショナル | 獸木野生Official

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Blog by graphic novelist / Movie maker Maxine-Yeasty Kemonogi.
漫画家・映画監督獸木野生のオフィシャル・ブログ。著作PALM(パーム)、映画AppleEyeシリーズ。
ペット、アニマルライツ・コミュニティAID活動、旅行記他。

源泉だけど、ただの源泉じゃない走り湯。

箱根の芦ノ湖が尻尾で、伊豆山神社が頭という巨大な龍(水脈?)が口から火を吐いて沸かしてるという走り湯。

伊豆山神社の守護神紅白の龍のパワーの源、霊湯と言われる走り湯。

旅の荷物全てを背負い、往復2時間以上山道を歩いて本宮社参拝を終え、ほぼ力尽きた獸木野生が今立ってる夕暮れ時の伊豆山神社から837段の階段を降りないと到達できない走り湯

・走り湯については詳しくは前回春のチャレンジを見てね:



行こうか行くまいかぼんやり迷いつつ、とりあえず伊豆山神社でお守りをいただいて、そのついでに神社の方に相談してみることに。

実は本宮社へ山道を往復してたとき、あの獸木のオーストラリア人息子ジョッシュからメッセが入ったので、彼のお守りもいただいて行こうと決めていたのだ。

・ジョッシュのことはココをみてね:


なんでお守りあげようと思ったかというと、去年獸木がメルボルンでジョッシュとラブラブの奥さんのおうちに泊めてもらったとき、親心で離婚だけはするなよと念を押しといたのに、なぜか最近離婚し、ヨーロッパあたりに傷心旅行に出かけ....


ジョーカーになってるらしいのだ

なんでやねん?



確か前からジョーカー好きだったから、新しいホアキン・フェニックスのジョーカー観て感化されたのかしら?
獸木はまだ観てないんだけど、そんなに強烈なのかしら?


まあ息子だから何になっても暖かく見守るけど、とにかく絶対的強運守護の伊豆山神社のお守りで元気出してほしいものである。


「実は今、本宮社に行ってきたところなんですが、これから走り湯を目指すのは無謀ですかね?」

と、ジョッシュのことはひとまず置いといて、お守りいただきながら神社の方に尋ねる獸木。

「どうでしょう?ここからだと20分くらいになりますが...」
と、神社の方。 

獸木「あー、それだと(前回そこで挫折して折り返した)白山神社までと同じくらいの距離ですね。」

神社の方「でも
下りですから



その一言に背中を押され、このまま走り湯に向かう決意をした獸木、もはや迷うことなく837段階段に突入!





するといくらも行かないうちに、海岸から登ってきたらしい、息も絶え絶え、おぼつかない足取りの若者のグループに遭遇。
もうだめだ〜と叫ぶ仲間をバックグラウンドに、「も、もうすぐですか?」と、獸木に尋ねるグループのひとり。

「もうすぐですよ〜 」
と余裕こいて励ましつつ、下から登って来なくてよかったと内心冷や汗をかく獸木。


そう、ここは山道じゃないから、下りは断然ラクなのである。

しかも周りは住宅街。
毎日ここを上り下りして暮らしてる方々がいるわけだ。



近隣の猫なんかを撮影しながら、比較的サクサクと海岸近くまで降りると、ありました....




走り湯温泉!


どうしよう?源泉の走り湯自体はもう少し先だけど、行って戻る体力あるか疑問だから入って行こうか?

ちょうど出口で湯上りに涼んでる白人女性がいたので、観光客かと思い、中の様子を聞こうと、温泉どうでした?と声をかけたら、なんと....近所に住んでる人で、別のご近所さんと今日は早いですねとか話してる。
「なんだ、この辺に住んでるんだ。いいっすね。走り湯入り放題すね。」
いきなりフツーに日本語会話にスイッチして、他のご近所さんも交えて、走り湯からの帰り方までいろいろ相談に乗ってもらった。


そうなのである。
獸木が日本人としてのアイデンティティに悩んで?いる間に、日本はとっくにインターナショナル化してたのである。
そういえばスポーツ界も外国から来た人やミックスルーツの人が大勢活躍してるみたいだしな。 

考えたらAIDがインターナショナル・コミュニティなのも、そんな時代の流れからだよね.....


なんかAIDの前身?のボランティアグループIMAで、ミックスルーツがテーマの映画「ハーフ」の応援とかもしてたのを思い出したので、その時のブログも載せとくね。ちなみにこのブログに登場するテッドは本当にその場にいたんだよ。さらにナレーターはJBだ:



また話それたが、まあ要するに獸木とかが別に気負わなくても自然体で生きていける時代がとっくに来てたんだね。

(気負ってた獸木はこの旅行記の最初の記事みてね):

言葉を変えると、知らないうちに
世界はひとつ
になってたんだ。


カンドー(涙)


迷いが晴れたところで、まずは温泉に浸かってから、走り湯に降りることに。

中は銭湯みたいな感じで、お客さんはみんなご近所さんで、入り方とかいろいろ教えてくれる。

そしてお湯に入ってみたら.....


熱っ!!

ふたつある湯船の、
ぬる湯と大きく書いてある方に入ったのに、全然ぬるかねえ!


近隣の皆さんにそのうち慣れるわよとか言われてしばらく耐えたけど、足から上はとても入れたものではない.....
さすがは龍が火を吹いて沸かしたお湯。
ハンパない熱さである。

 

不器用にお湯の熱さと戦っているうちに、外が本格的に暗くなって来たのに気づいた獸木。
慌てて服を着て、走り湯に向かう。




走り湯源泉は洞窟みたいな所にお湯がボコボコ湧き出てるよ(見学自由)





熱〜!



湯気でなんも見えないー

超高温蒸し風呂みたい。




そしてみんなに教えてもらった通り、走り湯そばのホテルでタクシー呼んでいただいて自分のホテルに向かいました。


タクシー呼んでいただいたのはニューさがみや(下写真)というホテルで、ここに泊まってる者ではありませんがと名乗ったのに、気持ちよくタクシー呼んでいただきました。


写真ではよくわからんけど、ロビーから夜の海が見えて素敵だったんで、いつか泊まってみたいです。走り湯温泉近いし。

ホテルの方、帰り方教えてくれたご近所の皆さん、ありがとうございました。



ちなみに獸木が一晩素泊まりさせていただいたホテルはサンビーチそばの熱海大月ホテル和風館というところで、ここでも大変親切にしていただきました。



海に面した建物じゃないからか、とってもリーズナブルで立地も便利だったよ。
なぜかお部屋は6人部屋で、案内してくれた係の方に「全部(どのベッドでも)お好きにお使いください」と言っていただきましたが、そこまで全部は使えませんでしたw
 


そしてこれが最後の力を振り絞って寝る前に見に行った海岸。

真っ暗でよくわからなかったが、ここが熱海の観光名所にもなってるサンビーチだったんだ。恋人たちがロマンチックなお散歩できるように、青くライトアップしてるらしい。

街灯みたいに強烈に輝いているのはお月様じゃよ。この時はちょうど満月だったんだ。


では、もう寝ます。
ホントよく歩いたわ.....


明日、大丈夫かしら.....?