音楽とアナログの魅力を掘り下げながら満喫しましょう -25ページ目

第2室 ロックの部屋 その1

第1話 「ロックとは何か。」

 ~なぜ、この音楽は若者たちの魂を震わせたのか~

 

 

もし「ロックとは何ですか。」と聞かれたら、何と答えるでしょうか。

 

音楽でしょうか。

ギターでしょうか。

それとも

大音量で叫ぶ若者たちの姿でしょうか。

 

 

私は若い頃。

 

ロックとは、「うるさい音楽」だと思っていました。

しかし歳を重ねた今なら、こう答えます。

 

「ロックとは、生きることを諦めない人間の叫びである。」と。

 

1950年代。

 

戦争が終わり、世界は豊かになり始めていました

しかし、若者たちの心は、どこか窮屈でした。

 

大人たちは言いました。

「真面目に生きなさい。」

「言われた通りにしなさい。」

「常識を守りなさい。」

そんな時、一人の青年が現れます。

 

ギターを持ち腰を振り。

大人たちを驚かせました。

エルヴィス・プレスリーです。

 

そして、その炎はやがてイギリスへ渡り。

四人の若者たちによって世界を変えることになり

 

ロックは、最初から音楽ではありませんでした。

 

ロックは「私は、私らしく生きたい。」という宣言だったのです。

 

 

だからロックは、時に大人たちに嫌われました。

 

うるさい。

不良の音楽だ。

社会を乱す。

 

しかし面白いことがあります。

あれほど反対していた大人たちが。

70歳になった今でも、ビートルズを口ずさんでいるのです。。

 

私は思います。

人は皆、人生のどこかでロックを必要とするのではないか、と。

 

初めて恋をした日。

夢を語り合った夜。

友人と朝まで語り明かした時間。

「絶対に負けたくない。」そう思った瞬間。

 

そこには、いつもロックがありました。

ロックは、完璧ではありません。

ギターの音は歪み。

声は叫び。

時には、音程さえ外れます。

しかしだからこそ。

 

人の心を震わせるのでしょう。

人生も同じです。

完璧な人生などありません。

 

転び。

迷い。

傷つき。

それでも前を向く。

 

ロックとはそんな人間の姿を、そのまま音にしたものなのです。

 

私は最近、こう思います。

ジャズが人生の「静けさ」を教えてくれるなら。

ロックは、人生の「情熱」を思い出させてくれる。

 

そして人は何歳になっても。

 

心のどこかに、20歳の自分を住まわせているのです。

 

 ロックが教えてくれた七つのこと

 

1. 自分らしく生きていい。

2. 常識は、時に乗り越えるためにある。

3. 若さは、年齢ではなく情熱である。

4. 人生には、叫びたい夜がある。

5. 夢は、笑われるくらいがちょうどいい。

6. 人は何歳になっても変われる。

7. 心の中のギターは、一生鳴り続ける。

 

 

もし今人生に少し疲れているなら。

 

昔好きだった一曲を聴いてみてください。

 

ビートルズでも。

クイーンでも。

エルヴィスでも構いません。

きっとスピーカーの向こうから、若き日の自分がこう言うはずです。

 「まだ終わってないだろ?」と。

 

最後の一文

 「ロックとは、音楽ではない。」「人生を、自分らしく生きたいと願った人々の叫びなのである。」

 

 次回予告

 

 第2話 「ビートルズという奇跡。」

~なぜ、四人の若者は世界を変えたのか~

 

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第5室第8話 カッティングマシンの世界

第8話 カッティングマシンの世界

 ~なぜ、最後の職人たちは溝に魂を刻んだのか~

 

レコードを眺めていると、時々、不思議な気持ちになります。

 

この黒い円盤の中に、

* マイルスのトランペット。

* コルトレーンのサックス。

* ビル・エヴァンスのピアノ。が、なぜ閉じ込められているのだろう。

その答えを知る人は、意外と多くありません。

録音された音は、そのままレコードになるわけではありません。最後に、ある職人の手を通ります。

カッティングエンジニア。

彼らは、録音された音をラッカー盤に刻む仕事をしていました。

一本の針が、ゆっくりと回転する盤面に溝を刻んでいく。

左へ。

右へ。

深く。

浅く。

 

そのわずかな動きの中に、音楽が封じ込められていくのです。

考えてみると、不思議ですね。

私たちは、スピーカーから音が出ていると思っています。

 

しかし、本当は、「誰かが70年前に刻んだ溝を、針がなぞっている。」だけなのです。

その溝の向こう側には、職人たちの世界がありました。

* Scully。

* Westrex。

* Neumann。

巨大なカッティングマシン。

真空管の灯り。そして、一発勝負の緊張感。

 

失敗は許されません。なぜなら、その一本の溝が、何万枚というレコードになるからです。だから彼らは、最後の最後まで耳を澄ましました。

 

このトランペットは少し強すぎないか。このベースは美しく刻めているか。そして、静かにカッティングヘッドを見つめたのです。

私は時々思います。レコードとは、演奏家だけの作品ではありません。

録音技師がいて。

テープがあって。

そして最後に、「音を溝へ刻む職人。」がいた。だから、70年後の今日も、私たちはあの日の音を聴くことができるのです。

知って得する豆知識

カッティングマシンとは?

 

 

ラッカー盤に音の溝を刻む機械。

 レコード製造の最終工程。

 Neumann、Scully、Westrexなどが有名。

カッティングエンジニアの技術が音を左右する。

 

 カッティング 五つの奥義

1. レコードは溝でできている。

2. 溝には音楽が刻まれている。

3. カッティングは最後の職人技である。

4. 名盤の裏には名エンジニアがいる。

5. 私たちは、職人が刻んだ時間を聴いている。

 

 

カッティングマシンが見てきたもの

* RVGのマスターテープ。

* 深夜のカッティング作業。

* 緊張するエンジニア。

* 回り続けるラッカー盤。

* 70年後、針を落とす私たち。

 

最後の一文

「レコードの溝は、偶然そこにあるのではない。」「誰かが未来の私たちのために、魂を込めて刻んだのである。」

 

次回予告

第7話「録音とは、未来への手紙である。」

~なぜ、私たちは70年前の人々と出会うことができるのか~

 

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第1室 第7話 「人生は、一度きりのセッション。」

第7話 「人生は、一度きりのセッション。」

 ~最後まで、自分の音を奏でなさい~

 

ジャズには、不思議な魅力があります。

同じ曲でも。

同じメンバーでも。

同じステージでも。

 

二度と同じ演奏にはなりません。

 

その夜、その瞬間にしか生まれない音があります。

だからジャズマンは知っています。

 

「今日の演奏は、今日しかない。」ということを。

 

私は最近、人生もまったく同じだと思うのです。

 

20歳の今日。

40歳の今日。

70歳の今日。

 

どれも、一度しかありません。

 

昨日は、もう帰ってこない。

明日は、まだ分からない。

あるのは。「今、この瞬間。」だけなのです。

 

若い頃の私は。

 

もっとお金があれば。

もっと時間があれば。

もっと才能があれば。

そう思って生きていました。

 

しかし70年近く生きて分かったことがあります。

人生で一番大切なのは「自分の音を見つけること。」だったのです。

 

マイルスは、マイルスの音を持っていました。

ビル・エヴァンスは、ビルの音を持っていました

コルトレーンは、コルトレーンの祈りを持っていました。

誰一人として、他人にはなろうとしませんでした。

 

だからこそ70年経った今も、人々の心を震わせるのです。

 

私たちは、いつからでしょう。

誰かの人生を生きようとするようになったのは。

 

誰かと比べ。

誰かを羨み。

誰かの成功を追いかける。

 

しかしジャズは、こう教えてくれます。

「あなたは、あなたの音を奏でればいい。」と。

人生というステージに立てる時間は、限られています。

 

いつか最後の一曲が流れます。

最後の拍手が鳴ります。

 

 

そしてステージの灯りは、静かに消えていきます。

 

その時もし、自分にこう言えたなら。

「いい演奏だった。」

「私らしく生きた。」

それだけで、十分ではないでしょうか。

 

私は、人生の最後に、大成功していたいとは思いません。

 

ただ家族や友人に囲まれて。

好きな音楽を聴きながら。

静かにこう言えたら幸せです。

 

「面白かった。」

「もう一度生まれても、この人生を選ぶよ。」と。

 

生は、一度きりのセッションです。

途中で音を外すこともあります。

リズムを見失うこともあります

 

それでも演奏をやめなかった人だけが、最後の一曲を聴くことができます。

 

人生が教えてくれた七つのこと

 

1. 人生にリハーサルはない。

2. 誰にも、自分だけの音がある。

3. 他人の人生を演奏する必要はない。

4. 失敗もまた、人生のメロディーである。

5. 今日という日は、二度と戻らない。

6. 最後まで演奏を続けた人が、美しい。

7. 人生は、一度きりだから尊い。

 

 

もし今。

 

人生に迷っている方がいるならどうか思い出してください。

 

あなたは誰かのコピーになるために生まれてきたのではありません。

あなたの音を奏でるために、生まれてきたのです。

 

最後の一文

「人生は、一度きりのセッションである。」「だからこそ、最後まで、自分の音を奏でなさい。」

 

ジャズの部屋 終幕

 

革命を知り。

静寂を知り。

祈りを知り。

孤独を知り。 失敗を知り。

そして最後に自分自身の音を知る。

それが、ジャズの部屋でした。

 

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