音楽とアナログの魅力を掘り下げながら満喫しましょう -24ページ目

第2室 ロックの部屋 その3「エルヴィス、腰を振る。」

 第3話「エルヴィス、腰を振る。」

 ~なぜ、一人の青年は“大人たちの常識”を壊したのか~

 

1956年。

アメリカ。

 

一人の青年がテレビに映し出されました。

黒い髪。

鋭い眼差し。

そして。

音楽に合わせて揺れる腰。

 

その瞬間全米の大人たちは、驚きました。

 

「なんだ、あの若者は!」

「けしからん!」

「子どもたちに悪影響だ!」

しかし若者たちは違いました。

 

彼らはテレビの前で、息を呑みました。

 

「なんて自由なんだ。

「なんて格好いいんだ。」

 

その青年の名はエルヴィス・プレスリー。

 

今でこそ、エルヴィスは「キング・オブ・ロックンロール」と呼ばれています。

しかし当時の彼は、ただの貧しい青年でした。

 

トラック運転手として働き。

 

ギターを抱え。

夢を追い続けていた一人の若者だったのです。

 

私は思うのです。

 

なぜ人はエルヴィスに熱狂したのでしょうか。

 

それは彼が、誰も言えなかったことを体現していたからです。

 

「私は、私のままで生きる。」その姿が。

多くの若者の心を震わせたのです。

 

-

時代はいつも、「こうあるべきだ」と言います。

真面目でありなさい。

目立つな。

空気を読みなさい。

しかし歴史を変える人は、いつも少しだけ変わり者でした。

 

エルヴィスもそうでした。

 

彼は常識に従わなかったのではありません。

 

 「自分の心に従った。」ただ、それだけだったのです。

 

 

 

面白いことがあります。

 

当時テレビ局は、彼の腰の動きが刺激的すぎるとして、上半身しか映さなかったと言われています。

 

しかし時代は変わりました。

 

今ではその「腰を振る青年」が、音楽史に永遠に刻まれています。

 

一方で彼を批判した人たちの名前を、私たちはほとんど知りません。

 

 

人生も同じではないでしょうか。

人は周囲に合わせて生きようとします。

 

嫌われないように。

目立たないように。波風を立てないように

 

しかし人生の最後に問われるのは。

 

「あなたは、自分の人生を生きましたか。」

ということなのかもしれません。

 

 

エルヴィスは、42歳という若さでこの世を去りました。

決して長い人生ではありませんでした。

 

しかしその短い人生で、世界を変えました。

 

そして今もなお。

彼の歌声は、レコードの溝の中で生き続けています。

 

エルヴィスが教えてくれた七つのこと

 

1. 自分らしく生きることは、勇気である。

2. 常識は、時に更新される。

3. 人生は、誰かの許可を待つ必要はない。

4. 若者の情熱は、時代を動かす。

5. 批判されることは、挑戦している証である。

6. 人生の長さではなく、どう生きたかが大切である。

7. 心の声に従った人は、時代を超えて生き続ける。

 

 

もし、「こんなことをしたら笑われるだろうか。」

そう思っていることがあるなら。

 

エルヴィスを思い出してください。

彼もまた世界中から笑われながら、歌い続けた一人の青年だったのです。

 

最後の一文

 「エルヴィスは、腰を振ったのではない。」

「『自分らしく生きろ』と、世界に向かって叫んだのである。」

 

次回予告  第4話「ピンク・フロイドの宇宙。」

~なぜ、人は『狂気』の向こう側を見たくなるのか~

 

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第2室 ロックの部屋 第2話 「ビートルズという奇跡。」

第2話 「ビートルズという奇跡。」

 ~なぜ、四人の若者は世界を変えたのか~

 

 

1960年代。

イギリスの港町リヴァプール。

決して豊かとは言えない街で、四人の若者が出会いました。

 

ジョン・レノン。

ポール・マッカートニー。

ジョージ・ハリスン。

リンゴ・スター。

 

その時、世界中の誰一人として、彼らが時代を変えるとは思っていませんでした。

 

私は時々思うのです。

歴史を変える人は、最初から特別な人だったのでしょうか。

 

きっと、違います、彼らもまた。

私たちと同じように、夢を見て、悩み、笑い、喧嘩をしていた若者だったのです。

 

ビートルズ以前と、ビートルズ以後。

音楽の歴史は、この二つに分けられると言われます

 

なぜなら。

彼らは、音楽の聴き方そのものを変えてしまったからです。

 

それまで音楽は「聴くもの」でした。

 

しかし、ビートルズは「音楽は、生き方そのものである。」

ことを教えてくれました。

 

 

『Yesterday』を初めて聴いた時のことを覚えていますか。

『Let It Be』を聴いて、救われた夜はありませんでしたか。

『Hey Jude』で、涙が出そうになったことはありませんでしたか。

不思議なことがあります。

 

50年以上経った今も世界中の誰かが、毎日ビートルズを聴いているのです。

彼らは、決して完璧ではありませんでした。

 

ジョンとポールはぶつかり合い。

ジョージは自分の居場所を探し続け。

リンゴは、自分の役割に悩みました。

 

しかしだからこそ、人は彼らに自分を重ねるのです。

 

人生もまた、バンドに似ています。

一人では奏でられない音があります。

支えてくれる人がいて。

 

時には意見がぶつかり。

それでも。

 

同じ方向を見て歩いていく。

 

私は最近、そう思うようになりました。

ビートルズは、たった10年しか活動していません。

しかしその10年が、100年先の世界まで届いている。

 

これは奇跡と呼ぶしかありません。

 

そして。

 

彼らが最後に私たちへ残したメッセージは、とてもシンプルでした。

 "Let It Be"「あるがままに。」

 

 

70年近く生きてきてこの言葉ほど深いものはないと感じます。

 

若い頃には分かりませんでした。

 

しかし人生の終盤に差しかかると、この言葉が胸に沁みるのです。

 

「焦らなくていい。」

「比べなくていい。」

「あなたは、あなたのままでいい。」と。

 

ビートルズが教えてくれた七つのこと

 

1. 夢は、小さな港町から始まる。

2. 一人では奏でられない音がある。

3. 仲間は、人生の宝である。

4. 音楽は、時代を超える。

5. 完璧ではないから、人は愛される。

6. 人生には、「Let It Be」が必要である。

7. 奇跡は、信じた人のところにやってくる。

 

 

もし今人生に迷っているなら。

 

今夜は、『Let It Be』を聴いてみてください。

きっと。

 

50年前の四人の若者が、微笑みながらこう言ってくれるでしょう。

「大丈夫。」

 「なるようになるさ。」

 

最後の一文

 

「ビートルズは、音楽を変えたのではない。」「世界中の人々に、“自分らしく生きてもいい”と教えてくれたのである。」

 

次回予告

 第3話「エルヴィス、腰を振る。」

~なぜ、一人の青年は“大人たちの常識”を壊したのか~

 

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第10室5話 「相続で捨てられる300万円。」

 第5話「相続で捨てられる300万円。」

~家族が知らない、押し入れの中の財産~

 

ある日、一本の電話がありました。

「父が亡くなりまして……。」

「レコードがたくさんあるんですが、処分した方がいいでしょうか。」

 

よくあるご相談です。

私は、こうお尋ねしました。

「何枚くらいありますか?」

返ってきた答えは、「よく分かりませんが、押し入れに段ボールが10箱ほど。」

その瞬間、少しだけ胸がざわつきました。

 

数日後。

ご自宅を訪ねると、そこには見慣れた景色がありました。

 

* Blue Note

* Prestige

* Riverside

* Verve

* Columbia

 

そして棚の奥には、なんと!

 

* EMTカートリッジ

* オルトフォンSPU

* 真空管の箱

* 古いオーディオ雑誌

 

奥様は、申し訳なさそうに言いました。

 

「こんな古いもの、価値なんてないですよね。」

「来週、粗大ゴミに出そうと思っていたんです。」

私は、思わず言葉を失いました。

 

世の中には、二種類の人がいます。

「価値を知っている人。」と「価値を知らない人。」

 

その差は、時に数百万円になります。

 

例えば

* Blue Note 1568

* Sonny Clark "Cool Struttin'"

* Hank Mobley 1568

* Lee Morgan Volume 3

 

たった一枚で、数十万円。

 

時には100万円を超えることもあります、しかし、ご家族から見れば、

「古いレコード。」でしかありません。

 

そして、私は何度も見てきました。

* レコードを捨てる人。

* 真空管を捨てる人。

* オーディオを解体する人。

* 本を資源ごみに出す人。

 

悪気はないのです。知らないだけなのです。

 

しかし、ここでお伝えしたいことがあります。

本当に相続されるべきものは、お金ではありません。

 

「なぜ、その人がそれを愛したのか。」なのです。

 

私は、古いレコード棚を見るのが好きです。

そこには、その人の人生が並んでいます。

20代で出会ったマイルス。

30代で聴いたビル・エヴァンス。

40代で夢中になったコルトレーン。

50代で集め始めたBlue Note。

 

 

レコード棚は、その人の履歴書なのです。

だから私は思うのです。

相続とは、財産を渡すことではありません。

「物語を渡すこと。」なのだと。

もし、ご家族が一枚だけでも、

 

「父は、なぜこのレコードを大切にしていたんだろう。」

と思ってくれたなら。

その相続は成功です。

 

人生の最後に残るものは、案外シンプルです。

 

* 愛した人。

* 愛した音楽。

* 愛した時間。

* 愛したもの。

 

そして、それらを誰かに手渡せたかどうか。

 押し入れに眠るお宝たち

 

* Blue Note オリジナル盤

* Prestige 初版

* 真空管(Western Electric・Telefunken)

* EMTカートリッジ

* McIntosh

* Marantz

* JBL

* オーディオ雑誌創刊号

 

相続前にやっておきたい三つのこと

 

1. コレクションリストを作る。

2. 家族に価値を伝えておく。

3. 「なぜ好きだったのか」を書き残す。

 

 

実はこの三つが、一番大切なのかもしれません。

最後の一文

 

「相続で捨てられるのは、300万円のレコードではない。」

「その人が生きた時間と、愛した物語なのである。」

 

次回予告

 

第6話

「私は、こうして20万円を逃した。」

~失敗談が教えてくれる、本当に大切なこと~

 

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