ビフリュオレ通信<BIFLUORESQUEMENT VOTRE> -11ページ目

コロナ(「ケ・サラ」の替歌)

ご存知のとおりコロナ禍でフランスは厳しい外出禁止令が続いている。もちろんコンサートなども不可。シャンソン・プリュス・ビフリュオレのメンバーは、グザヴィエとシルヴァンが南仏、ミシェルがパリ近郊と離れ離れに住んでおり、集まることもできない中、新作替歌 Corona(コロナ)がYouTubeにアップされた。元歌は世界的にヒットしたイタリアン・ポップス Che serà。日本でも「ケ・サラ」のタイトルでカヴァーされてよく知られている。フランスではキプロス出身の男性アイドル、マイク・ブラント Mike Brant によるカヴァー Qui saura が1972年5月にヒット・パレード1位を飾っている。

参加者は総勢18名。メンバー3人に演出家で元ジャズ・ヴォーカル・カルテットTSFのマリネット、懇意のオペラ歌手フロリアン・ラコニ等の他、シルヴァンの娘ニナの名前も見える。

歌詞大意は動画の下をご覧ください。

 

歌詞大意:

僕がどうしてマスクしてるか

どうして挨拶のキスをしなくなったのか

どうして手を洗ってるのか

昨日も今日も明日も

それはある日、そいつがやってきたからさ

(ルフラン)コロナ コロナ コロナ

      コロナウイルス、うちに入ってくるな

      太陽が再び輝くよう

      僕らみんなの家族から遠くへ行ってしまえ

      コロナ 出て行けコロナ

ああみんな、僕は笑顔になろうとやってみるけど

君たちのいないアペリティフなんて何の意味もない

外出、外食、いつになるのか教えてくれ

今はただこう言うだけ

(ルフラン)

世界中の医療従事者のために歌おう

研究者 医者 学者 看護師のために

ワクチンができて

ウイルスが消えたら

生き方を変えないといけないだろう

(ルフラン)

(ルフラン)

コロナ コロナ コロナ

コロナウイルス、うちに入ってくるな

全人類をおいて

遠くへ逃げ去れ

コロナ 出て行けコロナ

(ルフラン)

 

以下順に元歌オリジナル版、フランス語版(M.ブラントTV番組出演映像で、歌い終わってから司会者に「フランス語大変上達しましたね」と言われている)、日本語版。

 

 

 

 

 

 

新作替歌「看護師ジェダイ」

看護師ジェダイ Soignant Jedi

「江南スタイル」の替歌で2014年のアルバム Le Grand Castingに収録された「ジェダイ・スタイル」の替歌。アーティスト名が Lucas Stafiore となっているのは、オーディションをテーマにした同アルバムに登場するキャラクター名で、今やシルヴァンの別名になっている。歌詩大意は動画の下をご覧ください。

「ジェダイ・スタイル」記事は<こちら>

Le Grand Casting記事は<こちら>

 

 

(歌詩大意)

わたしはジェダイ

看護師ジェダイ

 

よく聞けコロナよ、お前の選んだ道は間違いだ

お前は中国の武漢から我々を恐怖で震えさせにやってきた

しかし科学が、そうともいつものとおり最後には勝利するのだ

そして我々医療従事者はお前を食い殺すのだ

 

ー息が苦しい

 このおぞましい甲冑から出してくれ

 息が苦しい

心配しないで、我々が看護します

ー息が苦しい

 全てやり直せればいいのに

 息が苦しい

もうすぐ呼吸が楽になりますよ

 

コロナめ、卑劣なコロナめ

大Covid、凶悪Covid

コロナめ、卑劣なコロナめ

これは戦争だ、ヘイ!戦争だ

看護師ジェダイたちは命がけで闘っている

過酷な任務だ

 

わたしはジェダイ

看護師ジェダイ

ヘーーーイ!お前を打ち負かすぞ

卑劣なコロナよ

 

そうとも!我々は解毒剤を見つけ、お前は敗れるだろう、Covid19、忌まわしきウイルスよ、お前は悪のフォースの側にいる

そしてCovid20よ、お前もまた我々に感染しようとするだろう

しかしやがて我々は皆ワクチンで免疫獲得するだろう

 

ヘーーーイ!お前を打ち負かすぞ

卑劣なコロナよ

ペダル・ボート(TSF feat. シャンソン・プリュス・ビフリュオレ)

Pédalo ペダル・ボート

(歌詞大意はページ下方をご覧ください)

ジャズ・ヴォーカル・カルテット TSF のファースト・アルバムへの参加曲。リリースは1992年で、シャンソン・プリュス・ビフリュオレが初のスタジオ録音アルバムを発表したのと同年。水の音をうがいで表現したり、童謡 Il était un petit navire (ちっちゃなおふねがありました) の一節を取り入れたり、遊び心が楽しい。

一時は日本でも結構ヒットし、来日公演もしたTSFは、シャンソン・プリュス・ビフリュオレのデビュー期と同じ頃に活動していて、ヴォーカル・カルテット同士で世代も同じ。ジャズとシャンソンというふうにちょっとジャンルが違うのが、互いの領分を妨げずにいい刺激を受けあうように働いていたのでは。その後TSFは解散、シャンソン・プリュス・ビフリュオレはトリオになったが、元TSFメンバーのマリネット・メニャンがシャンソン・プリュス・ビフリュオレの演出を担当し、4人目のメンバー的存在となっている。

 

 

歌詞大意:

ちっちゃい足こぎボートの気ままなオジサン

やさしい波音を楽しげに聞いてるね

ちゃぷちゃぷ水をかく音が

この素敵なメロディにテンポを刻んでる

 

オジサンは嫌いなんだね

砂のお城を作ってるおチビたちも

凧揚げの子供たちも

女の子をジロジロ見てるパパ連中も

日焼けクリーム塗ってるママ連中も

最新の文学賞作品を読みながら肌を焦がしてるより

逃げ出す方がいいんだ

わずかな小銭で足こぎボートを借りに行って

水に浮かんでぼんやりする方が好きなんだ

 

浜辺には遊泳ロープの内側に

臨海学校のちびっ子たちと

彼らの指導員のきれいなお姉さんたちが見える

キャンプ中のイリギス人やジョギングの王者

ナンパしてる4人の少年、駆け回る犬1匹

羽目を外したそんな人たちを

オジサンは笑いながら見てる

そしてボートから「ハロー」と叫んでる

だからってそんな連中に加わったわけじゃないんだよね

ホントに水に浮かんでる方がいいんだから