ミッチェル508で釣りがしたい(前編)前後編に分けても長すぎだぞスペシャル | にじます君号がゆく

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いい歳した渓流ルアー初心者の
        トラウトばんざい!日記です

 時には数千円で落札できるほどに

 

手に入れやすいビンテージリール

 

のひとつがミッチェル408です。

 

もちろんミッチェル308や右巻き

 

ハンドルの409.309も同様に手に

 

入れやすいリールです。

 

単に手に入れやすいだけなら、他に

 

も色々と存在しているはずですが、

 

ミッチェルの素敵なところは60年代

 

から70年代半ばにかけて世界を席巻

 

した知名度の最も高いリールで、今

 

でも多くが現存する事からも分かる

 

様に、とても堅牢(80年代以降の製

 

品はまたちょっと事情が変わる模様)。

 

そんなリールが、膨大な数売れたこ

 

とによって、値ごろな価格で現在も

 

取引されているという事です。

 

要は普通高価になりがちなABUカー

 

ディナルなど有名処のビンテージリ

 

ールよりも、安いっていうことなん

です。

 

世界を席巻したミッチェルは300と

 

いう事らしいですが、ここ日本では

 

断トツ408が人気でしょうし、出品

 

されるものも308に比べ408が多い

 

です。

 

408に関しては、出品されていない

 

時が無いほどに、いつだってオーク

 

ション、フリマサイトに顔を連ねて

 

います。

 

かくいう自分も、そんな408が手元

 

にあるわけですが、初めはそんなこ

 

と何も 知らず、ただただ可愛らし

 

いその姿に一目惚れしたにすぎませ

ん。

 

 

よくライバル的存在とされるABUカ

 

ーディナル3の色あせる事のない、

 

とてもモダンな当時の先進デザイン

 

とは対照的に民芸品的な温かみを持つ

 

(悪く言えば、古めかしい)雰囲気

 

は何周も回って今では新鮮でさえあり

ます。

 

そんなミッチェル408ですが、

 

ご存じの方も多いかと思いますが、

 

変わり種といいますか、コミックの

 

釣りキチ三平で有名になった508と

 

いう派生機種が存在します。

 

ぼくも中学の時に、新聞配達して通

 

称2イン1と呼ばれるロッドセットを

 

買った事がありました。

 

でも、買ったはいいけど自転車で行

 

ける距離に508で釣りができるよう

 

な場所もなく結局何年も一度も使わ

 

ないまま、上京の際に親しい人にさ

 

しあげました。

 

あれからとんでもない年月が過ぎ、

 

かわいらしい408を手にする中で、

 

あの時叶わなかった508での釣りが

 

してみたいなぁという想いがずっと

 

あったのですが・・・・・・

 

これがまた高い・・・・・

 

 

408が、膨大な数売れた為に値ごろ

 

になっていると書きましたが、508

 

は408の様には売れなかったようで

す。

 

それは好みもあったでしょうが、

 

一番の理由は専用ロッドが必要であ

 

り、またそのバリエーションも

 

2~3種類??ほどで汎用性に乏しか

 

ったからです。

 

数が少ない=高くなりがち・・・・

 

というわけで中身はまんま408なの

 

ですが、稀に出品されると、408の

 

数倍の値が付いちゃうために、これ

 

までウォッチ専門だったわけです。

 

それが先日、ベール不具合、塗装

 

ひどい、といったジャンク品が出品

 

され、運よく、ぼくの想定価格内で

 

落札することができました。

真っ黒に筆で塗ったようなこれが幸

いして価格が競り上がる事がありま

せんでした。

 

ベイルの不具合は、ベイルスプリン

 

グが外れていただけ(一応新品のス

 

トック品に交換)なのとベイルロッ

 

クアームのバネが針金で作った自作

 

品のようで、中で変形していたとい

 

う簡単な理由でした。

 

まあ何か不具合があったとしてもそ

 

っくり408と互換性があるので、ど

 

うにでもなります。408との違いは

 

フォークフットと呼ばれるリールフッ

 

トが付いたハウジングだけなので、

 

ハウジングのみの出品という508が

 

2~3万円で落札されるということが

あります。

 

上が純正スプリング、下が装着されてたも

の(鉄の針金らしく、反発力ほぼゼロ)

408にはスプリングが3つあります。

そのうちベイルスプリングはDIYで作る

ことは困難ですが、他のベールをロックす

るアームのバネとアンチリバースのクリッ

カースプリングは簡単に自作可能です。ク

リッカーとスプリング(豆知識・・・この

スプリングを太めにするとクリック音が大

きく細くすると小さくなります・・

・でも、太すぎると構造上、ハウジングと

クリッカーの間に干渉するので確か0.35㎜

くらいの太さのピアノ線でよかったような

気がします。あっ、あとクリッカーの所に

硬めのグリス多めに塗ると、”インチキ”

サイレント化できます)

ただし、素材はピアノ線を使ってください

(めちゃ安い)。普通の針金やステンレス

ではバネとして機能しません。

ベイルスプリングは5巻きと4巻きがありますので

社外品や純正品を購入する際にはご自分の408のスプリングを

外してみて確認してください。ここで買ってます。

 

というわけで他の機能は全く問題な

 

く・・・・っていうか、ベアリング

 

なのか、ギヤの歯当たりなのか、も

 

のすごく状態が良くって、持ってる

 

408達と比べて、回転が驚くほど軽

 

やかで、これにはもう感激しました

!!

 

さて・・・あとは”見てくれ”です。

 

入札の段階で、再塗装は決定でした

 

のでさっそく作業に入ります。

柔らかいアルミボディを傷つけにくい重曹

をメディアにしてサンドブラストで塗装を

剥がします(全身重曹まみれになります)。

プラサフ

調色

使うのは関西ペイントPG80(別途

硬化剤とシンナーが必要です)

部屋にテント張って・・・・ダクトは、塗

装の際の噴霧圧力で塗装ミストがテントか

ら漏れないようにするためです。

色付けが終わったら、レーザー刻印の上から

白のアクリル絵の具を摺り込みます。

半乾きくらいでさっと湿った布で拭き取り

ます。

この後、仕上げにクリアーを吹いて(画像

撮ってません・・・)コーティングと艶出

しとします。

 

塗装が乾燥すると、どうしても柚肌と言わ

れる凹凸が部分的に残りますので1000番の

サンドペーパーでそれを平らに慣らし、

最後にコンパウンドで仕上げ、塗装作業は

終了となります。

 

色なのですが、408はフランス海軍

 

で使用されていたという、ネイビー

 

ブルーと言われる紫紺色のイメージ

 

ですが、個体差もあれば、スカイブ

 

ルーというような明るい青のモデル

 

があったりするようです。

 

右が部品として持ってるスカイブルーモデ

ルのローター、左が一般的なネイビー

ブルー

 

なので、調色もわりと適当に408の

紫紺っぽくっていう感じで行いました。

dualステッカー付のモデル。

発売当初はリール・ロッド別々の販売だった

508がコノロンロッドとセットで

1971年から販売されたもの(他の方の

ブログ参考)。

508には他に408同様にgarciaの刻印タイプや、

garciaのステッカータイプも見受けますね。

それにしてもミッチェルは堅牢ですが

これらのステッカーも一緒に

生き残ってる事が多くて、それにも

いつも驚きます。

組み立てに際しては、

 

いつもの、

ローターのバランスとり と、

 

ベールを手で返せるようにする加工

 

も施しました(どちらも簡単でお金

 

も掛かりませんのでお勧めです)。

 

 

 

こうして、何年も指をくわえてオー

 

クションを眺めているばかりだった

 

508が、手元にやってきてくれたわ

 

けです。

 

さて、これで晴れて508で釣りを・・・・・

 

というわけには行かないわけで、

 

専用のロッドが必要です・・・・・

 

というわけで、後編は

 

ロッドが出来るのかな?

どうかな?・・・・

 

の巻きでございます。

 

 

おまけ

近いうちに、安く408(508、308)

 

をダブルハンドル化する方法も書き

 

たいと思います。