最近ヤフオク!で、アラート登録しっぱなしの
オールドミッチェルの取引を何度かウォッチしていたら
ちょっとそれは相場的にどうなんだろう・・・
というような取引を目にしていて・・・・・
もちろん、オークションはタイミングとかもある話なので、
どうしても”今”欲しいという人がカブったら相場以上に
値が競り上がるのは仕方のないことですが(←痛いほど経験あり(T_T)・・・・
中学の時バイトして買ったミッチェルが懐かしくて
数年前、ヤフオク!で探してた時に少し調べた
ことがあるんです。結果それ(同じ機種)は
滅多に出ないし、出たらけっこう高額になると
分かって、すぐあきらめた(んですが、付随して、
何かと読んだりする中で、初めて知ることがたくさんあって・・・
その辺のことを情報として
書いたら、ちょっとだけでも探している誰かの役に立つかもと
思って・・・・書いてみます・・・・
”この世界”それはもう手練れどもが暗躍する
魑魅魍魎(←ちみもうりょう、一生漢字じゃ書けない)な
マニアの巣窟なわけですから
そんな領域に初心者が立ち入るなんて自殺行為に
もほどがあることは重々承知なわけです(-"-)
なので、初めてオールドミッチェルの購入を検討している
方へ向けた”初心者”が書く”基本的な”
知っておいた方がいいポイント・・・ということでなんとか・・・・
あと・・・できるだけ簡潔にとは思ったんですが、書いてたら
長ったらしくなってしまって・・・・
目次を用意しましたので、もしご関心があれば
〇 まとめ的メモ だけ目にしていただければそれはもう・・・・・
〇(こわいほどの私見による)308・408の取引の相場について
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工業製品というより
まるで民芸品のような温かみと可愛らしさで根強い人気のある
オールドミッチェル・・・
オールドミッチェルといっても
日本人が好きなのは、308.408.508(←508は特殊なリールフット
形状で釣りキチ三平に登場して以来人気があるモデル・・)
といった所でしょうし、こんなこと書き始めた自分も
上記3機種以外のことは、あんまり・・・・っていうか調べようと思っても
日本のサイトなどでは、、圧倒的情報不足(-_-;)
で・・・この記事では
ほとんどの方が(初心者であれば尚更)、購入を検討する
408と308(右ハンドルは共に409と309で、スペックは同じ)について、
中でも日本人に特に人気があって玉数も相場も安定している408を
中心に知っておくといいかもといういくつかのポイントを
書きたいと思います。
※ただし・・・詳しい方なら、細部の特徴ではっきり ”差”や特徴が分かることも、ぼくの場合、分からないぼやっとした部分を残したままの部分がけっこうあるのでそこは、分からないところは分からないけど、ここを知っておけば、出品者に質問したり画像を追加してもらうなりの対策ができますっていう部分で役に立てばなって思います。
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408
(画像はオークションからの借り物→オークション画像について
は著作権問題がないらしいので・・・間違ってたら教えて(^^;)
508
↑過去オークションからお借りした画像のこの専用”グラス”ロッドはカラーとエンドガイドの形状から、ブランクが交換されているようです。グラスロッドは経年疲労が生じるため、何十年も前のコンディションは維持できていないと考える方が自然かもしれません。自分が以前購入した70年代と思われるグラスのベイトロッドは、太さと重さに似合わないくらいにペナンペナンにふにゃっていました。
508はガルシアの専用ロッド(シングルハンドルとダブルハンドルタイプ数種類がある)が必要になるわけなので、工作してブランクを替えるくらいの覚悟も・・・・
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308も408も同じ筐体(ボディ)を使用したウルトラライトクラスのインスプール
タイプのスピニングリールです。
308は3シリーズの最小モデルで1960年生まれ。
遅れること1964年に、408が、
308のハイギヤモデルとして登場します。
(後年310ULっていうモデルが出て、公式にはこれが最小ですが
ざっくり308のローターちょっとだけ小さい版です)
以降、改良や生産拠点をフランス国内から海外に
移したりしながら、マイナーチェンジを繰り返し、
81年ミッチェルが一時倒産(=生産中止)するということがありましたが
翌年復活~408は84年まで308は
なんと2000年まで
数十年にわたってずっと生産されました。
日本の工業製品の感覚からすると
あり得ない息の長さだったわけですが(あっ日本にもスパーカブがあった!)、
後発のライバルABUのカーディナル
などの高級※高性能路線とは反対に価格を抑え庶民の道具として
世界中に浸透していったそうです。
※ここでいう高性能とは当時としての
新機軸の技術で構成されたものという程の
意味合いで、熟成途上のカーディナル3や4は故障も多かったと
聞きます(その反省から70年代後半52や54と
いった堅牢を意識した5シリーズが開発されたとか~
製品化は80年代初頭)。
自分もアウトスプールになった
C3(スプール以外3とと一緒?、たぶん)
を一時所有していたことがありますが、
デザインやウォームギヤの巻きフィールに新しさを感じるものの
現代となっては、もはや
ミッチェルとカーディナルどちらも”味わい”的な
赴きでどちらのここが優れている
とかいう話にはならないなというのが
印象です。しかし、あのデザインは
今でも新鮮さを失わない魅力を持つ
黄金期のABUを間違いなく代表する機種の一つ
ですね。素直にかっこいい。
おかげで沢山のミッチェルが出回わり
現在も活発に取引されているわけです。
ギヤ比は308が4.4対1、408が5.5対1。
(後年308に4.9:1や5.0:1、5.1:1といった
モデルが出て、5.5:1の308プロが出る→その時には、
408はカタログ落ちしている)。
自重は、200~240gくらい(年式等によって変わります)
っていうことなんですね。
サイズ感や黄金比っていうんでしょうか・・・
可愛らしい玉子形のフォルムはこのちっちゃいボディにこそ似合ってて、
デカいミッチェルですと・・・・古さの方が際立ってしまうというか・・・
そして欧米人に比べ体格も、手も小さい日本人に
合っています。
欧米では、ふた回りほど大きめの300が一番人気だそうです
(右の大きいのが300と同じボディ同サイズの840.。
ダイワのLTで言えば4000番クラスより大きいし、時代的に当然”重い”)。
この2サイズ(308・408サイズと300サイズ)の中間が
※”実質”無いために、日本の渓流ルアーではでかすぎる
300の人気はあまりないようです(オークション取引価格に
顕著に反映されていると思います)。
※3シリーズの中に304というサイズとしては308と300の
中間といえるらしい機種があるのですが、フォルムといい、
メカの古さといい、別物という感じが”ぼくは”します。
そんな308・408は70年代日本のルアー黄金期に沢山売れたという
経緯があって、その時代の個体が現在もよく取引されています。
ニジマス釣りではちょっと心配になるような頼りないサイズ感ですが、
市場は今も当時も、基本本州。渓流用によく売れたそうです。
308も408も、数十年に渡って、作られ続けたという
ことではあるんですが
何度かの仕様変更がなされていて
現在の取引価格にも影響しています。
●408のスパイラルベベルギヤ
408は308のハイギヤ版と書きましたが、
408が好きだっていう人が多い理由は
それだけではなくその内部機構にも由来しています。
それは有名な”スパイラルベベルギヤ”という駆動ギヤ構造です。
これは308の駆動ギヤ(ストレートベベルギヤ)
北欧の釣り具メーカーが、その地域で盛んだった時計産業の
技術を生かして、業種参入したように、やはり
ミッチェルも時計部品加工会社が前身。
その技術を注ぎ込んだようなこの造形美も人気の理由だと思われます。
(設計当初は日本でさえ、特別な工作機械が必要なこのギヤを作れなかったとか・・・)
けっして”かわいい”だけではない
こういった設計と作りこみが、ミッチェル408の
根強い人気の理由だと思いますし、
現代のリールでは絶滅したこの機構(現在は
ウォームギヤ(廉価モデル)や※ハイポイドフェースなどの機構
になってるようです)は
数十年使い倒されてなお、動き続けてるという耐久性も
驚きです(売れた数も多いかもしれないけど
生き残ってる数も多いから、やっぱりすごい)。
※下は現在のリールでも使われるハイポイドギヤで、上の408の
スパイラルベベルギヤとちょっと似ていますが、ハイポイドは
高負荷耐久性、静音性などに優れた現在の技術で、
408のスパイラルベベルギヤとは別なものだそうです。
この人気の理由の柱ともなっているベベルギヤ仕様だった408
(308)は、後年コストダウンの為に、仕様変更が施されます。
81年にミッチェルは一度倒産。
翌82年に会社は再操業、84年に408も再生産されるんですが、
その際に、408の大きな魅力だった
スパイラルベベルギヤが、コストの安いフェースギヤという
形式のギヤに変更になってしまいました。
↓これは308のベベルギヤからコストダウンされたフェースギヤ
使用感などはぼくは知らないわけですが、
視覚的に、もうあの美しいスパイラルベベルギヤからは
見る影もないというか・・・・
この408は408Aと名付けられます。心臓部のコストダウンを
余儀なくされた408Aは耐久性他に難があったようです。
それ以前の408と比べ生産された期間は短いため
生産台数自体は少ないと思うのですが、オークションでは
これはそうだろうというのを見かけることがあります。
408を探している人は、できれば避けた方が無難な機種だと
思うわけですが、製品本体にAの表記はありません
(ボディエンブレムはミッチェル408)
ので出品されているものもたいてい
普通に408として出品されてるようです。
そんなこんなで84年の粗悪品?を最後に408は消えてしまいます。
ここでオークションやフリマでこの408Aを見分けることが大事になる
わけです。
もちろん、安くミッチェルが手に入るチャンスと考えて積極的に購入する
というのもアリなわけですし、ある意味希少品なわけですが、
知らずにこんなはずじゃなかった・・ということは避けたいわけです。
よく言われる、リールフットやローターに”France”と刻印があれば
フランス製なので大丈夫・・・と言われたりすることがあるそうです
が、※408Aはフランス製です。
※(一時台湾で作られた期間もあるという話をネットで見かけた
のですが、真偽もふくめそれ以上のことは確認できていません)
後年、ミッチェルリールの生産が台湾に移行するのは
80年代後半、中国は90年代後半だということです。
408Aはのちに308プロ(308PRO)と名称を変えて、408なき後
代替機・後継機という役目を併せ持って台湾でも生産されます。
なので308プロは全てフェースギヤ(コストダウン版)
ということでいいと思いますし
こちらはボディエンブレムに308PROと表記されています。
問題は408Aなのですが、ボディエンブレムには
ミッチェル408としかありません。
70年代(60年代も)の408・308は
ミッチェルの名と機種番号がボディに細~い線で
レーザー彫刻されていましたので、一目瞭然です。
(ブログの2枚の308と408の画像が70年代のものです)
これは、※全てベベルギヤですし、あとでちょっと触れます
プラナマティックというラインの巻き取り機構も装備しています。
※308のベベルギヤはストレートで、
408のベベルギヤは基本スパイラルベベルギヤ
ですが、レーザー刻印タイプの
408にもストレートタイプのベベルギヤ搭載
の物がごく稀に存在します。
どういう経緯でそういうモデルが存在するのか、
あるいは、308のギヤ一式を換装したのか
は分かりませんが、ネットなどで
見るとどうやらそういうモデル自体が
存在していたようです。
自分も所有していますが、
外観からは一切判別できません。
ごく稀とはいえ、長い期間オークションなどを
ウォッチしていると一定数出品される
ことからも408のストレートベベルギヤ
モデルが存在していたことが伺えます。
スパイラルベベルギヤの408を
オークションなどで探している方は、
出品画像で確認できない場合、
ネジ1本で取り外しできるので出品者に
ギヤケース内部の画像の追加を
お願いすることをお勧めします。
問題は80年代まだフランスでミッチェルが生産されていた
時代の機種のエンブレが紛らわしい・・・・んです。
この一番大事なポイントで、叱られそうなんですが、
ここを見れば”絶対”408Aだというものがなくてぼんやりです・・・・
たぶん、この辺りをチェックすれば・・・というものが何点かあって、
まず大丈夫なのは70年代までのレーザー刻印モデルです。
※絶対大丈夫と書かないのは、ギヤを始めとした内部機構は
後年のものと入れ替えが可能で、数十年使われている道具は
どこでどうなっているか分からない、あるいはどこかでどうにかなっちゃっ
てるということも可能性としてあるからなんです。”リサイクルショップ
なんかから、出品されることも結構あるので、出品者自身知識がなかっ
たりということもあって、何かあっても商品説明に反映されるとは
限らないんです・・・。
そして、80年代になるとエンブレムが立体プレートになります。
80年代の”立体エンブレム”時代のモデルに関しては
怪しきは、出品者に質問する!ネジ一本でパカッっと開くので
ギヤケース内部の画像を追加してもらう・・・応えてくれない
出品者とは取引しない・・・・という流れで・・・を
基本とされることをお勧めします。
上の2枚は別なオークションからお借りした画像で、ギヤケース内部の
画像も掲載されていて、スパイラルベベルギヤであることが確認できたものです。
●408Aと確認できるもの
まずははっきり408Aだといえる個体の画像を
最近(今年の春)のオークションからお借りしました。
エンブレム
●ドラグのダイアルのつまみが3本タイプ
●スプールに赤いライン
●黒いプラスチックのハンドルネジ
●このタイプのエンブレム
●ボディカラーが黒(それまではネイビーブルーが408の象徴)
上記の条件がこれだけ揃っていれば408Aで間違い
ないですね。
実際落札額は数千円・・・・相場だと思います。
一方・・・・どうなんだろう・・・・大丈夫そうだけど・・・・
心配・・・・・、これは出品者に要問合せだっ!・・・・
っていうモデルもやはりオークションからお借りしてみます。
↑これは今年の冬に出品されていたもので、相場としては
かなり高額な部類で落札されました。
しかし、落札されたといっても入札者はたったの1人・・・・
ギヤケース内部の画像もなければ
質問もしていませんでした。
最初の方でも書きましたが、”わかる人にはわかる”わけで、
そういう方にとっては質問自体不要であったのかもしれません。
ただ、本やネットを少し読みかじった
自分のレベルではギヤケース内部の画像が欲しいし、質問が
必要だと思う、モデルです。
ベールアーム形状・エンブレムその他で80年代のものであることは
まちがいないですね。
これがミッチェル倒産直前ではあってもベベルギヤモデルなのか、
それとも84年のコストダウンされたフェースギヤの408Aなのか
ということで悩むわけですが、
ハンドルもドラグノブも簡単に交換できるし、スプールの
ラインも使ってれば消えちゃう(消しちゃう?)こともあるわけで、
先に掲載した立体エンブレムのネイビーブルーの408も
80年代のものと思われるわけですから、
ボディが黒で、エンブレムがが408Aと同タイプとなると・・・・
質問なしで入札は自分にはこわくてできないという
形の408です(わかる方教えてくださいm(__)m)。
●408の補足・・・・
80年代初頭に、ベベルギヤであるけど、
408本来のスパイラルベベルギヤではなく、308タイプの
ストレートベベルギヤタイプ(ギヤ比4.9:1)が存在しているそうです。
※注釈で上述したように、見た目70年代(製造も70年代かも)
のレーザー刻印タイプの408にもストレートベベルギヤ
モデルが稀に存在し出品されることがあります。
また、80年代後半に発売された
408Gといって、金メッキパーツをあしらったモデル
もヤフオク!で稀に目にします。
80年代後半にも関わらすフランスで作られたもの(台湾製もある???不明)らしいですが、
中身は408Aのフェースギヤ(コストダウン版)となっています。
が、希少性からか、そこそこの価格で落札されてたような・・・・
こういう感じで、誠に面倒な話ではありますが、数十年の歴史を持つ
モデル故のややこしさとでも言うんでしょか・・・・
とにかく80年代(立体エンブレム時代)の機種に関しては
質問とギヤの画像は必須ということになるかもしれません。
① ラインローラー
408から408Aへの仕様変更は取引価格にも
大きく影響するものでしたが、
そのほかに、画像で判断できて、少しは価格にも影響する
モデルによる相違点として、
ラインローラーの有る無しというものがあると思います。
60年代くらいまではラインローラーは無くて、
70年代くらいから(408には)ラインローラーが付きます。
(308にラインローラーが付くのは、80年代くらい?)
ただ、この違いによる価格差はヤフオク!を見る限り、それほど
大きい物ではない気がしますが、ラインローラー
モデルの方がやや高値傾向。308と408に求めるものが
雰囲気や味であったりする人にとってはあまり大事な点では
ないのかもしれませんし、ラインローラモデルの
欠点としてよく指摘されるローターの※”ブレ”を
敬遠する人にとってはローラーではなくタングステン
モデルの方がいいという方もいるかもしれません。
ただラインローラーモデルのブレをタングステンモデル
レベルまで)軽減するのは比較的簡単ですよ。
ミッチェル408のブルブルを何とかしたい・・・ミッチェル408のローターのバランス取りの巻き
②プラナマティック
これもミッチェルの有名なラインの巻き取り機構ですね。
詳しい機構や特性はネットでも結構出るかもしれませんし
最後に参考書籍を記しておきますので、ご関心のある方は
そちらで・・・・
ざっくりぼんやりでいいますと、
、ローターの上下運動を”とても不思議”な動きにした
巻き取り機構・・・・(-_-;)
見た目お団子みたいにスプール中段にラインがふくらんで巻かれ
ますが、これは大いなる意図によるもので(糸だけに・・・爆死・・・)、
これはミッチェルさんがしくじったわけではなく、逆に、1948年という
時代にはすでに、
世界初のスピニング量産機(ミッチェル300)で、世界初の完全並行巻き
を装備していたミッチェルの、先進かつ独自のテクノロジーだったわけです。
これによって、キャスト時にはスプールエッジにラインが
干渉する度合いを下げ抵抗を軽減することで
飛距離アップに貢献したり、巻き取りの軽さにつながったりという
効果もあるそうです。
(以前ヤフオク!で、並行巻きに改造している408が出品されてて、
そんな事も出来る人がいるんだなあとマニアの底力を知ると同時に・・・なんてもったいないことを・・・と思いました(^^;)
このプラナマティック機構なんですが、
80年代中頃、やはりコストダウンの為に廃止されます。
しかし、その後、一時プラナマティック好きだった日本向けに
プラナマティック装備モデルが作られた時期もあるということなので、
80年代以降のモデルに関しては(特に日本で出品されるものは)
”付いてなかったり付いていたり”ということもあるようですので、
これも出品者に質問、あるいはギヤケース内部の画像を
お願いしたほうがいいです。
※408に関しては、プラナマティック装備のモデルのまま会社倒産に
よって生産中止、84年に408Aとして復活した際にも、
プラナマティックは装備されていたそうなので、実質
全部のモデルにプラナマティックが付いてると、ぼくは
理解しているのですが、これは、読んだ書籍から
類推したに過ぎません。コストダウンによって消えた
機構であることから、80年代のモデルに関しては、
出品者に確認、画像の追加などをお願いすることを
お勧めします。
コストダウンされたフェースギヤ+プラナマティック機構(308)
コストダウンされたフェースギヤからさらにプラナマティック機構
が無くなったギヤケース内部(308)
ベベルギヤからからフェースギヤへ
そして、プラナマティック機構の廃止へと
コストダウンが進んだ80年代の308。
だからといって、たぶんですが、普通に使えるリールでは
あったはずです(耐久性にかなり難ありとの記事も・・・)。
ちょっと書きましたが、
知っていれば安く購入するチャンスもあるかもしれませんので
積極的に検討するということでもいいかもしれません。
※これを書いてる時点で308Aが2台出品されていますが、一方は1000円からの妥当なスタートですが、もう一方は相場(3千円~という感じ
でしょうか)の3~4倍価格設定であり、この辺は、出品者といえど商品知識がなかったりということもあるために、あることなのかもしれませんが、即決設定であることから、諸々承知の上での価格設定という気もします。
さすがに入札者は今のところいませんが、そこそこウォッチは
されているようです。
そういうこと(知っていての検討)も含めて、
コストダウン後の、308の特徴はというと・・・・
308A
これは408A同様エンブレムには”A”の記載はありません。
外見的特徴
立体エンブレムデザインが408Aと同じタイプ
408Aと同じくスプールに赤ラインとハンドルネジが黒のプラスチック
308PRO
(これはエンブレムに赤くPROの文字があります。
ギヤ比5.5:1の408Aと中身がほぼ一緒で408Aカタログ落ち後の後継機的存在)
外見的特徴
ウッド性ハンドルノブとローターに赤いライン
両機ともに、プラナマティック機構は廃止されましたが、
90年代に両機ともに、日本向けにプラナマティック機構装備
モデルが一時作られたそうです。
なので、308Aであっても308PROであっても
プラナマティック機構の付いてる物と付いていない物が
混在していると思われますので、要質問機種ですね。
日本向けに一時生産さえたプラナマティック機構付きは
310UL
実質308です(ローターサイズが
やや小さいらしい・・・なのでスプールも非互換だと思います)。
プラナマティックなし&フェースギヤ
ギヤ比5:1
このモデルもヤフオク!やメルカリでよく目にします。
外見的特徴
エンブレムに”310UL”と明記ではっきり分かります(^^)
ただ・・・310ULは中国生産品と台湾生産品があるようです。
ミッチェルリールはフランス生産品には、
リールフットにFRANCE、
台湾生産品にはMICHELL TAIWANと
浮き文字で刻印されています。
310ULの台湾生産品は、上記の通りMICHELL TAIWANと刻印
がありますが、中国生産のものは、
ただ、MICHELL とだけ刻印されているそうです。
※機種によってはリールフットではなく、ローターの下側に
浮き文字刻印のものもあります。
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80年代前半までのベベルギヤ仕様の308・408はオークション相場が
10000~15000円程度(状態や付属品によっては20000円超えも)。
※例えば、15000円を超えるような場合、手数料・送料をかけても
ebay=セカイモンで探したほうが安く手に入る可能性もあります。
80年代半ば以降のフェースギヤ仕様のオークションの相場は
3000円~5000円台程度
(↑これは、この時代の408や308にあまり関心がなくて最近ちょっと過去のオークションを調べたてみのですが、サンプル数は少なくて
ぼくがほんと勝手に、適正かなって思う相場です。
参考になるかどうかあれなんですが・・・・
ぼくの台湾製ミッチェル300は送料込みの2500円でした(3人で競ったのにも関わらず)・・・・
300は308や408よりも人気がないのを差し引いて上記の価格帯
なら・・・と考えます。)
このように、、個性的で人気があるにも関わらず
出品数も多いために、同年代の北欧製有名リールとかに比べ、
ずっとずっと手に入れやすいという意味でも、とても
魅力のあるものだと思います。
※ちなみに、308・408に比べ、日本ではあまり人気の無いと書きました
300ですと、(品質の安定していた)70年代と思われる個体が
数千円~で取引されることが多いと思います。
本格的なオールドミッチェルを手にしたい方はいいかもしれませんね。
内部機構も、現在のリールでは見たこともないような
沢山の平歯車が組み合わされていて、かつそんな機構なのに、
びっくりするほど、巻きが軽かったりします。デカいけど実用性も
十分にあると思います。
追補・・・さっき、ウォッチしていた70年代たと思われる300が
スタート3000円入札者1人の落札3000円となっていました。
海外ではオールドミッチェルの1番人気の機種ですが、
日本では、こういう感じなんですね(^^;
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長々とたいへん失礼いたしましたが・・・・
基礎的な情報(ぼくにとっては結構目いっぱい(-_-;))かも
しれませんが、知っておくと、冷静にオークションに参加できたり
ということがあるかもしれませんし、そうであったならぼくも
それはたいへんうれしいわけです。
最後に、メモ的にまとめておきます・・・・
あと、オールドミッチェルを検討される上での
豆情報も・・・・・
●308・408共に70年代までのモデルは安定の高品質
(ベベルギヤ仕様&プラナマティック)
※もちろん数十年前の使い込まれた道具なので個体差は
当然ありです。
●408の60年代くらいのモデルにはラインローラーがない。
308にラインローラーが付いたのは80年代
●80年代半ば308・408共に
ベベルギヤからフェースギヤへとコストダウンが図られる
同時にプラナマティックも廃止
●コストダウン版として408A 308A 308PRO 310ULがある。
408Aと308Aは、エンブレムその他本体に表記はないので注意。
●偏見と思い込みも含めての取引相場は
~80年代前半
408 リール単体出品物で 10000~15000円程度
308 ∥ 408の1割~3割安程度
80年代半ば~
408A 3000円~3桁後半 程度(サンプル数少ない為けっこう推測)
308A 408Aと同程度だと思います。
310UL(ほぼ308A) 上記に同じ 程度かと・・・
上記3モデルはショップでネット販売のものをいくつか見たのですが
ショップであっても数千円~という感じでしょうか。
●308と408(とくに408)はいつでも出品されているし、少し待てば、また出品されます。
慌てて相場以上の高値で競るのは得策ではありません。
(どうしても今週中に欲しい!とかいう人は・・・・グッドラック!)
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●ベールの曲がりに注意
この時代のミッチェルインスプールスピニングリールは
ベールを起こすときは”手動”
ラインを巻くためにベールを戻すときは”自動”(ハンドルを巻くと
勝手に倒れる)で、手動は使えません。
なので、現代のスピニングを使っていて、”手で”ベールを戻す
習慣のある人は、つい手で戻そうとしてしまうことがあって、
その為にベールに歪みが生じてしまっている個体が
よくあるそうです。
画像で判断できるようなひどく曲がってるものなら
避けることができますが、微妙なものは画像では
難しいのではと思います。
(オークションの出品者が書く説明文章に、
「状態は画像で判断してください」っていうのが常套句のように
見受けられますが、これは何かあっても、画像で
判断してくれって書いてるんだから、それで購入したあんたに責任が
あるんだからね!・・・っていうまるで免罪符かのように使われています。
・・・無理っ!画像でガタや微妙な歪みなんて・・・無理っ!・・・
3Nがまかり通るのと一緒で、出品者に有利すぎるヤフオク!の風潮はちょっとなんとかしてほしいです。)
●リールフットが削られてるものが多い
60年代70年代の308・408はリールフットのロッドに装着する
部分の幅が広くて、今のリールシートにははまらない・・・・
あるいは、先っちょがちょっとだけ引っかかる程度しか
はまりません。
なので、現役で使われてたものだと思うんですが、
今のロッドに合わせて先端を削っているものが少なくありません。
これは今のロッドで使うなら、結局自分で削ることに
なりますので、それがリールの価値を損なうものでは全然
無いと思いますし、むしろありがとうです。
●ハードユーザーは替えのベイルスプリングを
用意したほうがいい
オールドカーディナルなんかでもよく耳にする
ヴィンテージリールあるあるなのかもしれませんが、
折れることがあるそうです。
スプリングはヤフオク!でもショップでも
「308 408 ベイルスプリング」で検索すると
新品で手に入ります。
●フェザリングがもうそれは・・・・
性能のいいベイトキャストリールを使うと、自分が上手になったような
錯覚を覚えますが、数十年前の物にも関わらず、408(308)の
フェザリングのしやすさは
まさに、自分が上手になったような錯覚を覚えさせてくれます。
これは408や308の事を書いているネットや本では
”くどい”ほど語られていることですので、ぜひお手に取って
体感していただきたいです。
手持ちのリールでサイズ的にちかい
シマノの2000番でも、こういう感覚はなくて
ほんと不思議ですが、インスプールも影響してるのか、形状や何かの
絶妙なものなんでしょうか。
読まれた方も多いのではと思うのですが
ネットでもよく”必読の書”なんて書いてたりする
”この世界”では第一人者らしい竹 中 由 浩さんの
以下同じく竹 中 由 浩さん執筆の・・・
●きわめて 私的 な ミッチェル ストーリー
●Let's Inner Spool!
うれしいことにこの4冊(竹 中 由 浩さんの他の著書も)
はアマゾンの※Kindleで
無料で読むことができます!
※Kindle版の書籍はパソコンで(たぶスマホでも)、
Kindleアプリを無料でインストールすれば読むことができます
(Kindleのタブレットは必要ありません)。
●國吉 昌秀 氏著 ベールアームは世界を回る
リールの成り立ちからを
きれいなカラー画像をたくさん使って解説。
眺めてるだけでも飽きません。
ということでたくさんコーヒー飲んで(だらだらと・・・)書きました