ますます厳しさ増す中小企業の金融環境
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よろしくお願いいたします。
12月8日
今日も景気の悪い話で恐縮ですが、中小企業の金融環境について、
最悪になってきたという記事が今日のMSNの産経ニュースにあったので、
何度も書いていることですが、再確認の意味からも紹介します。
まず一つ目の記事は次の記事です。
資金繰りがつかずに倒産する企業が増える中、銀行の貸し渋り・貸しはがしにおびえる中小企業が急増している。財務内容が悪化した企業に野放図に貸し込めば、不良債権問題に苦しんだ悪夢の再現となりかねず、貸したくても貸せないとの銀行側の事情もある。だが、国内企業の99%以上を占める中小企業は、日本経済を下支えする存在で、その窮状を放置すれば、経済全体が地盤沈下しかねない。
世界的な景気後退の波は、町工場が軒を並べる日本屈指の中小企業の集積地、東京都大田区にも押し寄せている。
「もうお手上げだ」。自動車や測量機器などの部品の製造を手掛ける三和特殊精密の武田静男社長は途方に暮れる。「ここ1、2カ月はこれまでに取った仕事で何とか食いつなげるが、来年2月以降の受注がまったくない」というほどの急速な受注減で、「このまま経営が悪化すれば、資金を借りたくても借りられなくなるかもしれない」と表情を曇らせる。
大田区産業振興課融資係には、こうした不安を抱える中小企業の経営者が連日殺到している。同区は11月4日から12月末までの期間限定で、中小企業向け無利子融資の金融機関への斡旋(あっせん)の受け付けを開始した。区の斡旋で金融機関の審査が通れば、1000万円を上限とする運転資金の融資を受けられるうえ、3年間は同区が利子を肩代わりしてくれる。
まずこの記事の大切なところは、
今までは黒字なのにお金を貸してくれないとか、
前期最高益を上げたのに貸してくれないと言うような、
金融機関の姿勢に対する批判が中心でしたが、
サブプライムローンの問題から起きたリーマンショック以降、
世界経済が急速に縮小の方向に向かい、その結果、企業の売上や利益の大幅減が起きて、
記事の内容のように、前とは違って業績悪化による貸し渋りの可能性がを指摘しているところです。
業績悪化による貸し渋りは、一概に金融機関の姿勢を批判することができないところが、
黒字なのに貸し渋りをする場合と大きく違っていて、
このままの流れで経済状況が悪化していくと、
セーフネット融資だけでカバーできる状況でなくなっていく懸念もあり、
最近の中小企業の金融環境は前回の失われた10年以上だと指摘する記事もあるぐらいで、
何度も書いていますように、急速に深刻度が増してきています。
だから、弊社の案件でも、最近は、
資金調達のできる会社と、できない会社の二極化に完全になっていて、
以前のように、条件さえ我慢すれば事業ローンや手形割引でなんとか対応できるような、
生やさしい状況では完全になくなっています。
ですから、しばらくはセーフネット融資でカバーできても、
中小企業への一律的な支援には限界があるから、
財務戦略も真剣に考えて、対金融機関に対する会社のアピールが必要になってくると思います。
要は、金融機関から見て、貸し渋りできない、言い方を変えれば、
融資をしたくなるような印象を与える会社にしていけるかどうかが、
今後の中小企業の命運を握ると思います。
では、具体的にどのようにすれば良いかと言うことですが、
まずはまだ余裕があるのであれば、早い段階で自己資本比率を思い切り上げておくことです。
その方法はいつも言っているように、資本増強か、資産圧縮以外に方法はないから、
増資や不要資産の圧縮や総資本を小さくできるビジネスモデルへの転換などを、
マジで真剣に検討し、果敢に断行することです。
中には話は分かるけど現実的には難しいなんて言う経営者もいますが、
そんなことを言うのなら、会社経営なんて早くやめた方が良いと言いたいぐらい、
厳しい状況になってきていることを認識していただきたいと真剣に思います。
先ほども言ったように、一律的な支援を望むことは難しい状況が予想されるので、
金融機関から選別されるような企業にできるかどうかが、
生き延びていけるかどうかのポイントとなるので、
難しいなんて泣き言を言っていないで、果敢に挑戦して、
金融機関が融資をしたいと思うような企業にすることは絶対命題です。
そして、そんな増資や資産圧縮なんてことをする時間的な余裕がない場合は、
こんなことは書きたくはないけれど、会社清算を早い段階で断行するべきだと思います。
もちろんセーフティーネット融資などで何とか乗り切れそうなら、
絶対に頑張るべきですが、
セーフティーネット融資ぐらいではどうにもならないのであれば、
これはもう、傷が大きくならないうちに精算するのが一番だと思います。
私自身も経験したことですが、
本当にだめと思ったら、先延ばしすればするほど傷は大きくなります。
ですから、精算と言っても、すぐに民事再生をするということではなく、
まずは会社分割による一部精算でも良いし、優良資産や事業の売却でも良いから、
ともかく現状維持を前提とした資金調達を考えるのではなく、
資金調達よりも、出て行くお金を小さくする方法を抜本的に考えて欲しいのです。
そして、それでもやっていけないと判断できたら、
先延ばしすることなく、民事再生や破産など法的精算をすることです。
こんな状況になると、景気が良くなって、金融環境が好転するのに、
最低1年、現実的には2~3年はかかるので、
2年持たないと思ったら、果敢に断行するべきだと思います。
実際、数は少ないけれど、法的清算をして、立派に再生した企業は、
弊社の顧客の中にもいらっしゃるし、
復活ができないくらい周囲にも迷惑をかけ、傷を大きくして潰れるようなことだけは、
避けて欲しいと思います。
資金調達でも、精算でも、あるいは新規事業に挑戦する時など、
こと会社経営に関してはどんな時にでも言えることですが、
会社経営をしていて、普通じゃ絶対に成功しないですよね。
100人がいて99人ができると思うレベルのことをしていては、
とても成功なんかするわけがなく、
経営者は正しい、やるべきだと思ったら、
何が何でも実現する。成功する。と言った異常なレベルの熱意を持ってことに当たらないと、
最終的には誰も支援などしてくれない会社経営は成功しません。
だから、銀行に言ったら融資は断られましたなんて1回行っただけで諦めたり、
増資を引き受けてもらおうと説明に行ったら断られたので無理ですなんて言っていないで、
これしか方法がないと思ったら、人生をかけるくらいの熱意で事に当たって欲しいと思います。
なんか、精神論的な話になって恐縮ですが、
今のような非常事態と思えるような状況になって来ると、
このような他とは違うようなレベルの熱意と信念が他社との差別化を決定付けるので、
ぜひがんばっていただきたいと思います。
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