京大のアメフト部員による集団強姦事件!!
小学校の頃、スポーツができればクラスの人気者になれた。勉強だけできても、「がり勉」なる有難くない呼び名をつけられ、少し馬鹿にされた。でも、スポーツに勉強がくっつけば、人気者になれ、なおかつ周りからリスペクトされた。さらに、保護者受けも良かった。
中学や高校でも、勉強ができる人間よりスポーツができる人間の方が、リスペクトされる傾向は強かったように思う。女の子の「かわいさ」と同じくらい、男の子にとって、それはポイントだった。特に野球やサッカーというメジャースポーツには、その傾向が顕著に見られた。でも、両方を兼ね備えた人間が最もリスペクトされていた。スポーツも勉強もできるなんてすごいと言った具合に。
文武両道なる言葉は、多くの学生にとって高嶺の花だった。スポーツはそれだけ付加価値の高いものだったといえる。
京大のアメフト部員3人による集団強姦事件が先日、起こった。京大はいわずとしれた西の最高学府。並大抵の努力では入れない。京大のアメフトといえば、最近、立命や関学におされ気味ではあったが、名門として名をはせていた。
文武両道を地で行く姿。スポーツだけでもない、勉強だけでもない、いわゆるロールモデルだった。
京大のアメフトは、普通の人からすれば、何かすごい存在、京大を目指す人間にとっては、憧れの存在だったはずだ。特待生を使うことなく弱小だった京大アメフト部を名門に仕立て上げたのは、水野監督の手腕による。アメフト界において、水野監督はカリスマ監督として認知されていた。
しかし、その部から、集団強姦事件という一大事件が起きてしまった。彼らは部を退部しており、京大のアメフト部として関係はないが、チームスポーツの宿命として何らかの罰を負うことになるだろう。監督の名声も今回の事件で地に落ちた。大学の体育界は人間形成の場と位置づけられているのだから、今回のような事件は容疑者だけの事件ではおさまらない。
京大の教授や京大のアメフトOB、アメフト界など多くの人間が憤ったことだろう。メディアを通して多くの人が京大や大学スポーツ、アメフト、スポーツに対して失望しただろう。彼らが与えた影響は非常に大きい。
スポーツをリスペクトし、スポーツの価値に可能性を見出している者にとって、彼らの行いは、そんな思いを一瞬で「無」にしてしまう。
スポーツは社会から注目を浴びる。それだけに、このような問題が起きたときに、波紋が大きい。最前線のスポーツ界に身を置く人間が、そんな価値観をどれだけ共有しているのだろう。
彼らを批判するのはたやすい。彼らを罵倒するのはもっとたやすい。でも、そこからは何も生まれない。覆水は盆に帰らず。この負の遺産を直視し、乗り越えていかなければならない。
スポーツを通じた人間形成。この言葉が虚しく響くようでは、日本のスポーツに発展はない。
球界の改革を!!
ポスティングシステムでのメジャーリーグ移籍を希望していたヤクルトの石井弘寿選手(28)の残留が決まった。一時は法的手段も辞さない構えだったが、結局、残留のはこびとなった。石井選手によると、来季の移籍を目指す意向だそうだ。
なぜ、法的手段も辞さないような状態になったかというと、昨年の交渉で多菊球団社長と石井選手の間で、「メジャー移籍容認」の確約があったからだ。石井選手のメジャー移籍の要望に、「シーズンを通して活躍できたら」と多菊球団社長の発言があったという。しかし、ふたを開けてみれば、答えは「NO」。石井選手が怒るのも無理ない。
昨季の石井選手は、球団タイ記録の37セーブに防御率1.95と文句のない成績を残した。
フロントの役割は、選手が持てる力を発揮できる環境をつくること。今回のような事態は、選手のモチベーションを下げる。いくら実力のある選手でも、メンタル面で不安を抱えると、不振に陥りやすくなる。多菊球団社長の態度は、石井選手にとってマイナスの要素しかもたらさないだろう。今季、もし石井選手が活躍できなければ、その責任はフロントにもある。
石井選手を失うことはヤクルトにとって、大きな痛手だ。しかし、メジャー容認を本人の前で話しておいて、それを反故にするのはいただけない。そもそも日本選手がメジャー移籍を目指す傾向は避けられない。FA取得まで選手を拘束しようというのは、双方に無理がある。
やはり、球界の移籍を巡る抜本的な改革が必要となる。FA制度とドラフト制度をセットにした改革を早期に実現することが、石井選手のようなトラブルを避けることになる。
まず、FAまでの取得期間が最低でも9年と長すぎる。ただ、これは球団ばかりに問題があるわけではない。球団サイドにとって、せっかく高い契約金を入団時に払い、選手がすぐに移籍すれば、元も子もないからである。球団にとって支払ったお金を回収しようと考えるのは、当たり前である。
ドラフトの契約金の上限を1000万円に抑えれば、FA取得期間も短縮できるはずだ。そもそも活躍するかもわからない新人に高額な契約金を支払うこと自体がおかしい。
当然、裏金の存在はみとめない。発覚すれば、次年度のドラフトの上位指名の権利を剥奪するなどの厳しい措置を規定しておく。そうでないと結局、お金による選手の獲得合戦が繰り広げられてしまう。
メジャー移籍を多くの日本人選手が目指す現状を考えれば、これが最も合理的な解決策だろう。
なぜか改革が論じられるとき、FAとドラフト制度が別個に議論されるが、それでは話が前に進まない。石井選手のような不毛な戦いをなくすためにも、改革は必要である。今回のような事態は、球団側のイメージも損ねる。今の状況は、双方にとって好ましくない。
高校選手権!!
Jリーグ発足13年を経て、サッカーの高校選手権の持つ意味合いは徐々に変化してきている。プロを目指す最大の近道はJリーグのクラブユース。ユースが高速道路なら高校は一般道という感じになっている。もちろん強豪校からプロ選手は多く誕生しており、今のところ存在感はそれほど希薄化していない。
しかし、高校選手権に出れば怪物と呼ばれるであろう選手の多くは、Jリーグのクラブユースに在籍している。ヴェルディのFW森本や広島のFW前田はその典型だろう。また、近年Jリーグで活躍する選手はユース上がりの選手が多数を占めている。
怪物選手がいなくなった影響か、高校選手権では、走りこみで鍛えた体力を武器に、前線に素早くボールを運ぶ戦術が主流となっていた。高校選手権は走り勝てるチームが制する。そんな風潮が一般的になりつつあった。そんな流れに一石を投じたのが今回、高校選手権を制した「野洲高校」。
野洲高校は、足元の技術と前を向いて仕掛ける積極性を武器に遊び心のあるパスやトラップを交え、観客を魅了しながら勝ち進んでいった。試合後に監督が話す「高校選手権を変える」という言葉を具現化したような今までにないチーム。決勝まで無失点で、「疾風怒濤」の攻撃で相手を圧倒してきた鹿児島実業高校が相手でも、同じスタイルで臨んだ。
野洲は前半に先制するも後半追いつかれる展開。後半は連覇を狙う鹿児島実業に押し込まれる時間帯が続いた。防戦一方になりながらも、鋭い出足と体を張った守備で相手を跳ね返す。うまいだけでない粘りがあった。延長後半7分に決めた決勝点の際、ペナルティーエリア付近には5人の選手がいた。前後半と延長合わせて90分以上戦っているにもかかわらず、ゴール前に進出してくる執念、スタミナは並大抵のものではない。技術先行のイメージだが、それを支えるスタミナも十分に兼ね備えていた。チームの信頼関係と勝つ執念が呼び込んだ得点だった。
鹿児島実業も、圧倒的な力で勝ち進んだことを証明するかのような試合運び。どちらに転んでもおかしくない展開だった。優勝と準優勝の差は、勢いの差だったかもしれない。高校選手権を見ながらあんなにもワクワクしたのは久しぶりだった。
野洲の山本監督は異色の経歴を持つ。レスリング出身でドイツ留学の経験を持っている。その時に知り合ったのが、現在の日本サッカー技術強化委員長の田嶋幸三氏や風間八宏氏。その後も親交を深めたという。レスリングにいたことでサッカーを客観的に見ることができ、日本の最先端の指導レベルを持つ田嶋氏らとの交流で、最先端の指導を生徒に施すことができたのだろう。
また、今回の選手はセゾンFCや野洲クラブで中学時代の時間と共有している。その共通理解がパスサッカーを支える下地になった。第二、第三の動きが徹底されていたのは、長い年月をかけて熟成されたものだった。
監督と選手の出会い、その他様々な要素が絡み合って出来た最高傑作。川淵キャプテンをして、「本山らがいた東福岡以来のチーム」と言わしめた。山本監督の「高校サッカーを変えたい」という思いはサッカーを見るもの全てに伝わっただろう。改革へのくさびは打ち込んだ。
日本サッカーの父と呼ばれるデットクラマー氏は、「試合終了のホイッスルは次の試合の準備の合図だ」と語っている。野洲高校優勝決定のホイッスルは、高校サッカーが変わる始まりの笛なのかもしれない。
アーセナル リバイバル!!
クリスマス前に優勝の灯火が消えたなんて今まであっただろうか?ベンゲル監督就任以来、こんなにも早く「優勝」の二文字が消えた時期はなかった。
開幕前にキャプテンのビエラを失ったにもかかわらず、「現有戦力で戦える」と言ったベンゲル監督の言葉は、いまや、虚しく響くだけ。たしかに怪我人が続出する災難に見舞われたのは、予想外だっただろう。アンリ、アシュリーコール、キャンベルなど主力を次々に失った。ただ、ビエラ退団の影響は直視しがたく、アーセナルは中盤から前線にかけてのダイナミズムを失ってしまった。
翼を失ったアーセナルが、再び輝きを取り戻すのはいつになるのだろうか。そんなことを考えて、アーセナルの試合を観戦する日々。以前なら、次々に選手が現れた相手のゴール前はいつも閑散としている。輝いていた時代は過去の話とばかり、攻撃に連続性がない。
あの華麗なパス回しは、今シーズンは復活しないかもという不安は、マンチェスターU戦で少し晴れやかなものになった。
3日におこなわれたアーセナル対マンチェスターU戦の前半は、今シーズンのベストといえる内容だった。ボールを常に保持し、華麗なパス回しからゴールを狙う姿勢が多く見られた。中盤からの飛び出しも、いつも以上に積極的で、決定的なチャンスも作った。パスミスも狙いのあるパスだから、いつものように、ため息をつく必要もなかった。左サイドバックのコールがいないにもかかわらず、これだけの攻めを見せられたのは、アーセナル復権に向けた一歩になるのかもしれないと心の中で感じるものがあった。
後半の後半は、前半飛ばしすぎた疲れからか、防戦一方になりゴール前釘付けの状態が続いたが、結局は0-0の引き分けで試合を終えた。サッカーは、前後半トータルで結果が決まるので、前半を褒めちぎっても仕方ないが、アーセナルファンの私にとって、彼らが見せてくれた試合は、今後のCLに大きな希望を持てるものとなった。
アンリが移籍するかもしれないという物騒な噂が最近メディアで報じられているが、昨年のリバプールの姿を重ねたい。ジェラードがチームの成績不振に頭を悩まし、チームに愛着を感じながらも、移籍を決意するかもしれなかった状況を。。
リバプールはCL制覇という名誉とともにジェラードの残留という最大の補強を果たした。アーセナルもCL制覇とアンリの残留という目標に向けて、今後は戦っていくことになるだろう。
アンリもチームへの愛着は事あるごとに示してきた。成績を残すことが、アンリの最大の引き止め策になることは、ベンゲルも承知のはず。まずは、CL決勝トーナメント初戦のレアルマドリー戦で結果を出さなければならない。
無敗街道をひた走っていた頃のサッカーとマンチェスターU戦のアーセナルを少し重ねた私だったが、後半を見る限りまだまだの感じはぬぐえない。ただ、一筋の光が見えたことは確かだ。また、寝不足の日々が続く。
アディダスの日本戦略!!
アディダスが11月に巨人とオフィシャルパートナー契約を結び、来季からプロ野球市場にも参入してくる。契約内容は、ユニホームを含む用具を巨人に提供するほか、共同でファンサービスなどを手がけるという。
アディダスというと、日本代表のユニホームを手がけていることもあり、サッカーのイメージが強いが、今回の契約で、プロ野球にも進出する基盤を整えたといえる。従来、プロ野球のユニホームは、ミズノやデサント、SSKなどの国産メーカーが占めてきた。巨人も、昨年までデサント製のユニホームを採用していた。
また、メジャーリーグに目を移すと、ニューヨークヤンキースとオフィシャルパートナー契約を結んでおり、今回の契約で日米両面のトップクラスのチームとのつながりができたといえる。
1998年にアディダスの日本法人が設立されて以来、アディダスは着実にその地位を向上させてきた。巧みなブランド戦略を用い、多くの消費者にアディダスのブランドを認知させてきたといえる。
2002年の日韓W杯のユニホームでは、60万枚という空前のヒットを記録した。また、世界のトッププレーヤーであるベッカムなどを起用したCMや広報活動は、多くの消費者をひきつけてきた。さらに、近年はスポーツ衣料をタウン衣料にカスタマイズさせ、それらの商品を自社のショップの他にセレクトショップなどで販売している。ファッション紙などでもオシャレなジャージを来たスナップ写真が取り上げられている。
また、早稲田クラブと提携を結び、大学スポーツの革新を図っている。早稲田大学という伝統校のブランドをスポーツにも活用し、価値の向上を狙っている。他にも地域貢献事業や学術研究など、他校では資金的、人材的な関係もあり進められない事業を行っている。
アディダスのハイナーCEOは、2004年のアジア全体の売上13億ユーロ(約1820億円)を08年には20億ユーロ(約2800億円)に増やす方針を明らかにしている。この数字は、2008年に北京オリンピックが開催される中国市場での成長だけでなく日本市場でのさらなる成長も不可欠となる。
「Nothing is Impossible」(不可能なんてありえない)というブランドスピリットを体現できるか、アディダスの日本での取り組みをこれからも注視していきたい。
歴史の証人!!
2015年には歴史の輝かしい一ページ目になっているのだろうか?
2005、12.18。歴史の証人になってきた。世界一を賭けて争われるFIFAクラブチャンピオンシップの決勝が横浜国際競技場(ニッサンスタジアム)で行われた。決勝のカードは、欧州王者のリバプールと南米王者のサンパウロFC。予想通りのカードになった。試合の結果はご存知のとおり、サンパウロFCが1-0でリバプールを下した。
試合の二週間前に入手したチケット、その時点でも、全てのカテゴリーに余裕があったのには驚いた。一番低いカテゴリーのチケット(ゴール裏)でも、9000円だった。その価格は、3位決定戦とセットだからか、世界一という試合に見合った価値をだしたいからか、わからないが、少々高く感じるものだった。おそらく、その結果が、全てのカテゴリーに余裕のある状況を生んでいたのだろう。
FIFAやJFA(サッカー協会)はかなり売るのに苦心しただろう。ドイツのW杯のチケットが当たる特典をつけるなど、色々工夫していた。3位決定戦はかなり空席が目立ったが、決勝となるとさすがに満員となっていた。これは、個人的な観測だが、スポンサーなどに相当量のチケットが流れたのではと思う。普通、9000円以上のお金を出して、みすみす一試合放棄する人は少ないと考えるからだ。まぁ、あくまで個人的な見解なので、事実はわからないが。
今回の試合は9000円以上の価値は残念ながらなかった。当日、ホッカイロを持参しても、凍えそうになっていた寒さも大きな要因だが、それ以上に大きいのは、雰囲気だ。
試合はジェラードのFKをGKのセーニが止めたシーンなど盛りだくさんだった。見せ場も多く、試合のテンポ、正確性からいって、Jリーグではお目にかかれないレベルの試合だった。試合終了後にサンパウロが飛び上がって優勝を喜び、ジェラードがピッチに座り込み、悔しそうな態度を見せるなど、お互い本気だったことを強く感じさせてくれた。
では、なぜ物足りなかったのか。試合を熱心にサポートする観客がマイリティーで、試合を見る観客がマジョリティーだったからだ。力の入るシーンがほとんど皆、一緒なのだ。どちらを応援するか、色がぼんやりしているまま試合が経過していった。リバプールのほうが知名度があって、応援する人は多かったと思うが、リバプールの応援チャントの「You never walk alone」の大合唱が聞こえてこないなど、物足りなさは否めなかった。
昨年のチャンピオンズリーグ決勝の雰囲気と今回を比べれば、段違いの差があっただろう。コパリベルタドーレス杯の決勝でも同じことがいえるだろう。浦和のホームゲームのほうが、雰囲気は確実に出るだろう。スポーツのゲームはサポーターとうまくシンクロしてこそ、芸術品に昇華する。残念ながら、今回は違った。地理的な条件上仕方がないことなのかもしれない。しかし、工夫の余地はある。
今回、全て指定席だったが、ゴール裏ぐらい自由席でいいと思う。サポーターを一ヶ所に集めることで、ある程度、雰囲気を出すことが可能だ。欧州のリーグを観戦して感じることは、サポーターが本当にクラブへ愛情をそそいでいることがわかることだ。だから、見ていて楽しめるのだろう。そうした状況を小規模でも作り出すことが、自由席によって可能になる。
また、メディアの「地球一」という空々しい掛け声もどうにかすべきだ。衛星テレビの普及で、サッカーファンでなくても欧州のリーグは一番厳しいことを認識している。それを同じ土俵で全て語ろうとするから、現実とのギャップが目立ってしまう。視聴率をとるため、派手に宣伝するのは仕方がないとしても、もう少し、冷静に報じられないのかと思う。欧州への挑戦権をかけた争いという構図に仕上げて、現実を映し出すほうが、視聴者にもわかりやすかったはずだ。
ただ、この大会を続ける意義はある。可能性の上で全てのクラブに「世界一」の称号を得られるチャンスが広がった。この道ができたことは、非常に大きい。欧州にとっては、意義のある大会ではなく、金のなる大会かもしれないが、他の大陸のチームは、その首を取ろうとモチベーションを高く持って臨める。欧州にも意義が出てこれば、ホンモノの世界一を争う大会になる。来年も日本で開催されることが決まっているので、Jリーグ勢(ガンバ、ヴェルディ)には、是非、アジア代表の座を射止めて欲しい。
2015年に今回の大会が歴史の1ページになっているのか、FIFAの単なる1ページになっているのかは、今のところわからない。ただ、この大会が続いてくれることを願う。W杯ですら、広く認知されるのに20年以上の歳月を要した。我慢が大切だ。継続性こそ力なり。
P.S.
普段は横浜競技場でなく、ニッサンスタジアムなはず。やはりトヨタの大会だけあってニッサンの文字はどこにもなかった。ニッサンの文字は横浜国際競技場のみならず、駅の案内まで全て消えていた。
競合他社の露出をわざわざする必要もないだろう。しかし、契約条項がどのようになっていたのか興味深い。ネーミングライツを消すために、トヨタからニッサンのほうにお金が動いたのか、それとも、代理店(電通)から特別なお金が動いたのか、興味のあるところである。まぁ、業界にいないとわからない仕組みだが。
ブンデスリーガ!!
来年のW杯が開催されるドイツのブンデスリーガが今、おもしろい。高原の所属するハンブルガーSVがあるも、日本ではあまり浸透していない。世界三大リーグと呼ばれる、セリエA、プレミアリーグ、リーガエスパニョーラが日本では存在感を放っているからだろう。また、それらが世界最高峰に君臨しているというイメージがあるのだろう。
ただ、ヨーロッパの王者を決めるチャンピオンズリーグの優勝チームを見てみると、バイエルンが00-01シーズンに優勝を決めている。それ以降も、01-02シーズンの決勝にレバークーゼンが進むなど、一定の成果は残している。
成績もさることながら、最近のブンデスリーガの試合はおもしろいのだ。今までのイメージだと、フィジカルを押し出した根性サッカーだったが、今は違う。チームにもよるが、パスをつなぎ魅力的なサッカーをする。今シーズンのハンブルガーSVやシャルケ、バイエルンのサッカーはなかなかおもしろい。ただ、人によって好みのサッカーは千差万別だから、一概には言えないのだけど。
その要因は、リーグ全体が突出したクラブを出さない努力をしているところにある。今年のJリーグは終盤まで優勝争いが繰り広げられ、白熱したものになった。見ている側とすれば、優勝争いが混沌としたほうが、興味がつきなくて楽しい。根っからのサポーターは気が気でないだろうが、優勝するまでのハラハラドキドキ感を多くのサポーターが共有できるのは悪くない話だ。
ドイツには独特の制度があり、先にあげた三大クラブとは違う仕組みになっている。一つはライセンス制度の存在が挙げられる。プロリーグであるブンデスリーガ1,2部の計36チームは毎年3月、収支の内訳、負債、資本構成などを示す詳細な資料をドイツサッカーリーグに提出しなければならない。そのデータを基にした審査をクリアし、プロチームとしてのライセンスを取得しないと新シーズンに参加できない。
チーム運営のための支払能力がないと判断されたチームは、3部のアマチュアから出発しなければならない。セリエAのように負債があっても、「なぁなぁ」で済まされリーグに参加できるような仕組みになっていない。そのため、無謀な投資による選手獲得が起きない。欧州リーグでは何十億という札束が舞うが、その多くは獲得クラブの借金やオーナーの太っ腹によるものだ。ただ、彼らの庇護を失えば、途端に転がるように下り坂を落ちていくだろう。もちろんクラブから派生するキャッシュが借金を覆い隠すほど、増えればいいのだが、現実はそう甘くない。
もう一つは資本の管理手法だ。ブンデスリーガでは、「資本の最低51%はクラブが持たなくてはいけない」という規則がある。つまりクラブが買収されない仕組みになっているのだ。マンチェスター・Uのように買収を仕掛けられても、クラブが資本の51%を持っていれば、株を買いすすめられても、買収はされない。
こうした制度は狙い通り機能している。この10年で6度優勝したバイエルンが権勢を誇るが、二位との勝ち点差が10開いたのは三度のみ、勝ち点差2以内の年が五度もある。
その結果は、観客数の増加という果実を生んでいる。ブンデスリーガ1部の入場者は昨季、史上最多の約1157万人(一試合平均約3万7800人)を記録。今季は12終了時点で一試合平均4万100人とさらに増えている。
観客数はセリエAやリーガを凌駕している。経営面で、欧州では最も成功しているプレミアリーグですら、赤字体質が蔓延しつつある。リーグのガバナンスが強化されていることで、今の繁栄がある。史上最多の観客を集めているという形は、ドイツW杯の盛り上がりという見方もできるかもしれないが、W杯後も集客力は安定するのではと見ている。
注)11月12日の日経のスポーツ面「サッカー大国はいま」を参考にしました。
信じること!!
2006年ドイツW杯の組み合わせ抽選会が、12月10日にドイツのライプチヒで行われた。日本が入ったのは、F組。相手はジーコの母国であるブラジル、1998年フランス大会で3位になったクロアチア、そして次回大会からアジア連盟に鞍替えしてきたオーストラリアと話題に事欠かない相手となった。
いずれも日本が楽に勝てる相手ではない。これからはグループリーグ突破に向けて、準備をしていかなければならない。最終戦がブラジルとあって、試合順に恵まれた感もあるが、他力本願で勝ち抜けるほど甘くはないだろう。
日本にとって必要なことは、組織力を上げ、コンフェデで見せた戦いを常時、出せるようにすることだ。それには、厳しい試合をこなし、メンタル面を強化するしかない。ジーコは相手によって戦いを変える監督ではない。自分たちが持つチカラを相手にぶつけるスタイルだ。そのため安定したチカラを出すことが求められる。コンフェデの戦いぶりと直近のアンゴラ戦を比べても、日本の試合内容はブレが大きい。
個人能力が爆発的に上がることは、予想しづらい。また、長年叫ばれている「決定力不足」にしても、一朝一夕で解決する問題でもない。一人一人が日本代表の理想のサッカー像に向け少しづつレベルアップをして、組織として結果を出せるようにしなければならない。
ボランチとバックラインの関係や、トップ下とトップの関係など、修正すべき課題は多い。つなぐサッカーがいいサッカーをする手段ではなく、点を取る手段になれば、グループリーグ突破も見えてくる。
今後、一試合ごとに悲観論や楽観論が出てくるだろうが、ジーコが率いる日本代表の可能性に賭けたい。サポーターとして、信じることで日本代表の後押しをしたい。
6月27日、E組2位の国と対戦するためドルトムントのヴェストファーレンスタジアムのピッチに日本代表イレブンが立っていて欲しい。
また、日本中が寝不足になる季節がやってくる。
祝☆G大阪優勝!!
1勝5敗。12月3日の川崎戦を迎えるまでのG大阪の戦績だ。万博最終戦で千葉に破れ、85日ぶりに首位の座からも引きずり下ろされた。普段なら「優勝」の二文字は消えていただろう。
ただ、今シーズンは違った。終盤戦が近づくにつれ、「優勝」の可能性を持つチームが増えていく異様な展開。上位陣に最後のスパートが見られない。後方からジリジリ追い上げたC大阪が最終節を前についにG大阪を捉える。
最終戦の12月3日を迎える時、優勝のチャンスは5チームにあった。勝ち点58のC大阪、57のG大阪、56の鹿島、ジェフ、浦和と勝ち点差2の中に5チームが並ぶ大混戦。15:00のキックオフを皮切りにラスト90分のドラマでフィナーレを迎える。C大阪が関西に初のJリーグのタイトルをもたらす。こんな筋書きが完成するかに見えた。実際、そのように時計の針は進んでいた。C大阪はFC東京相手に2-1でリード。ホーム長居スタジアムに詰め掛けた4万人の観客の前で優勝を決めるかに見えた。
一方のG大阪は先制し、二度追いつかれるも、持ち前の攻撃力で川崎を振り切る。今までの鈍い動きから開放され、得点を重ねる。点を取られても、点をそれ以上に取る。今季G大阪が披露してきたサッカーが甦った。終われる立場から追う立場に変わったことが幸いしたのかもしれない。G大阪の勝利はロスタイムにアラウージョが決め4-2としたところで決まった。後はC大阪の結果を待つのみ。
C大阪は優勝を限りなく近くにたぐり寄せていた。誰もが優勝の瞬間をイメージしたロスタイムに悲劇が訪れた。コーナーキックからFC東京の今野に同点ゴールを決められ、万策尽きた。悔やんでも悔やみきれないワンプレー。「優勝」の二文字はスルリと手からこぼれ落ちた。
そのこぼれ落ちた先はG大阪。関西初のJリーグ王者はG大阪の手に土壇場で渡った。苦節13年、ついに頂点に立った。奇しくもG大阪一筋13年の松波の引退時期と重なった。ミスターガンバの最後に華を添えるカタチの優勝。しかも劇的な逆転優勝。どんなシナリオライターにも書けない筋書きだった。今シーズンのJリーグは、まさにドラマ仕立てだった。
「優勝」を勝ち取れるのは、1チーム。一番いいサッカーをするチームが勝つとは限らないのが、この世界。G大阪の出入りの激しいサッカーは見る側を楽しませるには、もってこいのサッカー。しかも変幻自在の攻撃は、見ていて飽きない。しかも、毎回、ヒヤリとさせられるシーンを提供するなど、見せ場には困らない。まさにサッカーの魅力が詰め込まれた宝箱のようなチーム。
黄金期が来るかどうかはわからないが、熟成された組織は来季も健在だろう。今季得点王のアラウージョは来シーズンはいない。大黒のさらなる飛躍と、新しい選手の台頭が望まれる。今季のアラウージョのように大当たりの選手を引っ張ってこれるかは、スカウトの腕の見せ所だろう。西野体勢の続投が決まり、来季も攻撃サッカーを志向してくれるだろう。
最後まで楽しませてくれるのは、大阪特有のサービス精神なのだろうか。その精神に他チームも乗ってくれたのが今シーズン。来シーズンは、どんなドラマが待っているのだろう。来シーズンもサッカーの魅力が詰まったゲームをたくさん繰り広げて欲しい。
G大阪の優勝を心から祝福したい。
甲子園リニューアル!!
村上ファンドに背中を押されたかは、ともかくとして、甲子園が2010年に新しく生まれ変わる。甲子園の歴史は古く、1924年8月に完成した。第二次世界大戦の惨禍や阪神大震災なども乗り越えてきた。日本のプロ野球の本拠地では最古、日米あわせても現在のフランチャイズ42球場で4番目に古いという。
甲子園の改修計画は07年以降、野球のシーズンオフを使い3年かけて改修される。積み重ねてきた伝統を重視するため、大きなモデルチェンジはない。
不安がささやかれていた耐震面の強化に始まり、座席の改良、甲子園のスタンドを覆う銀傘の拡張、クラブハウスの設置などが予定されている。
改修で座席数は5万席から4万7000席になる。改修工事で座席数が少なくなるのは珍しいが、ファンの視点に立った工夫が随所に見られる。ゆったり座れるような座席間隔の拡張、臨場感のある砂かぶり席の新設、車いす席の増設など、ファンの快適性を考えたものになっている。ただ、チケットの値段は上がると発表されている。
鍵は新たに設置されるスイート席とクラブハウスの機能性だろう。
スイート席は20室300人の設置となる。専用出入り口が設けられ、VIP気分を味わえる。スイート室の内装やケータリングなどの設備投資が肝心となる。内装は阪神と甲子園の伝統の重みを感じられるような作りにしなければならない。
高原のハンブルガーSVでは、AOLアレーナを改修する際、スイート室の販売で改修費の一部を賄った。福井日銀総裁などをはじめ政財界に阪神ファンは多い。阪神のブランド力を考えれば、いい値段がつくだろう。一年で1000万~3000万円の10年契約で売り切ることもできるのではと思う。ソフトバンクホークスの最も高い年間チケットが65万円。それを考えれば、十分可能な数字だろう。
今までクラブハウスがなかったことも不思議だが、今回の設置で阪神をより身近に感じてもらえるようになるだろう。試合のない日の集客をする上でも、クラブハウスは重要だ。旗艦店のような大規模なグッズショップの建設は行わないのだろうか?バルセロナやチェルシー、マンチェスターUのスタジアムには、大規模なグッズショップが隣接され、平日の集客にも一役買っている。
伝統という重みに利便性にとんだ内容が伴えば、日本一の球場として、これからも君臨できる。日本の野球史を見守ってきた球場がどのように生まれ変わるか楽しみだ。