わたしの自分史から、自分軸へと変化した過程を書いてます。

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フランスで離婚する


フランスは、離婚するには、
通常、裁判でしか離婚できません。

早くても、その手続きには1年以上、
裁判所の混み具合によって
裁判官との面談の日取りが決まるので
普通は2年ほどはかかるのが普通です。

フランスは約半数のカップルが離婚、
またパリなどの都市部では、その人数との比率で
もっと時間がかかったりします。

自分は、フランス人の旦那に比べて、ここでは少数派の外国人
また言語能力の不利からなど
わたしは、パリ在住の日本人の弁護士さんにお願いすることにしました。


フランスでは、結婚には二種類あって、
夫婦別財産契約(le regime de la separation de biens) というものを、締結しておくことができます。

これは、どんなものかというと、

例えば、家族から受け継ぐ遺産(土地など)は、それぞれ自分の家族のものを受け継ぐことになります。
配偶者の資産が、自分の資産にはならない、
もともとフランスは夫婦で財布が別、が通常ですが、

相手のものは相手のもの、自分のものは自分のもの、を法的に定める契約です。

この制度は借金にも適用され、
例えば、どちらか一方が事業を始めて、失敗をして借金を背負った場合、借金返済の責任は事業を始めた人にあり、配偶者には返済の責任はありません。
税金の負債に関しては、共同で返済する責任があるという例外があるそうですが、それ以外はすべて別々。

フランスでは、離婚が多いので、
この契約を婚前にするカップルが増えているそうです。

わたしたちはこの財産契約をしていたのと、
また、不妊治療をしたのですが子はいなかった
という点で、
子供がいるカップルから見れば、離婚はまだシンプルなものでした。

住んでいた家は
共同で買ったものだったので、その分与などを行いました。



その時のわたしは、この何年かかかる離婚の手続きを経て
まず、ちゃんと離婚を終わらせよう、しか
頭になかった、と思います。

あまり考えたくなかったので、日本人の弁護士さんに
フランス語の公的な文書も全部読んでもらい、
しっかりとした自分の権利、また知識を授けていただけたことは
心理的にかなりラクになりました。

ノルマンディーの大きな家から一転して
またパリ郊外に、今度はひとりで逆戻り。

小さなヴェルサイユのアパートに、愛猫と移り住んだ時は、
本当に心細かった。

それと同時に、
家の中で音がしない、
身の危険を感じたり、猫の安全を心配する
そのような不安から解放された、
というほっとした気持ちも
同時に感じていました。


日本に帰ることもできたけど、
母も、父もいなくなってしまい、
妹は結婚して世帯を構えており、
戻れるところは、なかった。


たった一人で、働きながら、
街を歩いていると、時々、グラグラと世界が揺れる気がしました。

「しっかり」

心許ない自分に言い聞かせながら、
唯一、自分のそばにいてくれる猫のため
自分はしっかり生きていなきゃいけない、
そう思って送る日々でした。
 

 

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